今回のニュースのポイント


・2026年2月6日発表の2025年12月景気動向指数(速報)で、一致指数は前月比0.4ポイント低下の114.5となり、2ヶ月連続で前月を下回りました。


・基調判断は「下げ止まりを示している」が維持されましたが、自動車関連や半導体製造装置の出荷減、さらに耐久消費財の出荷や小売販売の低調も指数の重石となっています。


・景気の先行きを示す先行指数は110.2(前月比0.3ポイント上昇)となり、8か月連続の上昇を記録。株高や投資意欲が先行し、後方移動平均でも改善傾向を維持しています。


 2026年2月6日、内閣府は2025年12月の景気動向指数(速報値)を公表しました。景気の現状を反映する「一致指数(2020年=100)」は前月から0.4ポイント低下の114.5となり、2ヶ月連続のマイナスを記録しました。一方で、景気の基調判断については「下げ止まりを示している」が維持されました。しかし、指数の推移からは依然として力強い回復に至らない停滞感が示唆されています。


 一致指数を押し下げた主な要因は、生産・出荷および国内消費の両面に見られます。供給側では、これまで牽引役であった自動車関連の出荷が一部で足踏みしたほか、需要変動の影響を受けた半導体製造装置の出荷減が響きました。また、需要側においても原材料高に伴う値上げが続く中で、家電などの耐久消費財の出荷や小売販売が振るわず、内需の勢いのなさが指数を下方へ引きずった形です。


 対照的に、景気の先行きを示す「先行指数」は110.2となり、前月比で0.3ポイント上昇しました。これで8か月連続の上昇となり、3か月後方移動平均で見ても6か月連続の上昇を維持しています。これは、日経平均株価が史上最高値圏で推移していることや、企業の投資マインドが底堅いことを反映しています。

しかし、統計上では「企業の期待感やマネーの動き(先行指数)」が、実際の「工場の稼働や個人の購買力(一致指数)」に波及するまでには、依然として時間差があることが鮮明になっています。


 現在の日本経済は、先行指数が示す「期待」と、一致指数が示す「現実」の狭間にあります。政府・高市政権は積極財政による供給力強化を掲げていますが、それが統計上の確かな回復として現れるには、基幹産業の再加速や、春闘後の実質賃金プラス化による消費の底上げが不可欠です。株価が過去最高値を伺う熱狂の裏で、実体経済は依然として「下げ止まり」の圏内を脱しきれていないという冷静な現状把握が求められています。(編集担当:エコノミックニュース編集部)

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