今回のニュースのポイント


・市場のパニックと自律反発:昨日の1,500円超の急落は「高市トレード」の行き過ぎた調整と、有事の現金化が重なった結果。本日は自律反発の動きが焦点。


・セクター別の明暗:原油高が利益に直結するINPEXなどの「鉱業」や「商社」に買いが入る一方、燃料高が重荷となる「空運」「陸運」には下押し圧力がかかる。


・安全資産への逃避:地政学リスクの常道として、金(ゴールド)価格が最高値を更新。投資家は「株から現物」へ資金の一部を退避させている。


 週明けの東京株式市場を襲った日経平均1,500円超の急落は、2026年の相場における最大の波乱となりました。背景にあるのは、イラン情勢緊迫化による「不確実性」への恐怖です。投資家は、先行きが見えない状況ではまず利益の出ている株を売り、現金を確保しようとします。しかし、本日の相場では、この急落を「絶好の買い場」と捉える動きも出始めており、激しい乱高下が予想されます。


 今、市場で起きているのは「選別」です。全ての株が売られているわけではありません。例えば、原油価格の高騰が収益を押し上げるINPEX(旧国際石油開発帝石)や大手商社などの資源関連株には、リスクヘッジとしての買いが入っています。一方で、燃料コストが増大する航空会社や、輸送費が利益を削る製造業などは厳しい局面に立たされています。この「有事の受益」と「有事の損失」の境界線を見極めることが、現在の投資判断の要です。


 なぜ今、金(ゴールド)が注目されているのでしょうか。中東で戦火が広がれば、紙幣やデジタル資産の価値が揺らぐとの懸念から、古来より「究極の安全資産」とされる金に資金が集中するためです。実際、国内の金小売価格は連日で過去最高値を更新しており、これは投資家が「有事の長期化」を覚悟し始めている証左でもあります。


 新NISAなどで投資を始めたばかりの層にとっては、この乱高下は大きな不安材料でしょう。しかし、過去の地政学リスクによる急落は、短期的には激しいものの、実体経済への壊滅的な打撃がない限り、数ヶ月のスパンでは回復する傾向があります。今は感情的に投げ売りするのではなく、自身のポートフォリオにおける「エネルギー株」や「金」の比率を再確認する時期と言えます。相場は「恐怖」で底を打ち、「確信」で天井を形成します。現在は、まさにその恐怖と理性のせめぎ合いの中にあります。(編集担当:エコノミックニュース編集部)

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