今回のニュースのポイント
・設備投資の上方修正への期待。10-12月期GDP2次速報において、設備投資が予測ベースで1.2パーセント増へと上方修正される見通し(第一生命経済研究所等予測)となっており、企業の投資意欲が下支えとなっています。
・家計調査に見る消費の二極化。全体の実質消費支出は前年比1.0パーセント減と厳しさが残る一方、家電などの「家庭用耐久財」は32.6パーセント増と爆発的な伸びを記録しました。
・農水省統計と食品インフレ抑制。米の作況指数101(豊作)の確定により、主食の需給逼迫が回避され、今後の食品CPI押し上げ圧力を和らげる先行指標となっています。
昨日3月9日の日経平均株価2,892円安という歴史的暴落に対し、本日10日の市場は1,519円67銭高の54,248円39銭という力強い反発を見せました。この動きの背景には、本日発表された一連の統計が示す「内需の底堅さ」への再評価があります。
内閣府が本日発表する国民経済計算(GDP2次速報)に先立ち、市場では設備投資が1次速報から0.3ポイント改善し、1.2パーセント増へと上方修正されるとの予測(第一生命経済研究所等による)が強まっていました。名目GDPも67兆円台の着地が視野に入っており、輸出が前期比マイナスに振れる中で内需がカバーする構造、すなわち日本経済の自立度の向上が確認されつつあります。
一方、総務省発表の1月の家計調査では、全体の実質消費支出が前年比1.0パーセント減と、物価高による節約志向が継続している現実を突きつけました。しかし、詳細を見ると景色は異なります。家電や自動車を含む「家庭用耐久財」は32.6パーセント増という極めて高い伸びを記録。食料分野でも、外食などが牽引し、消費の質的転換が進んでいる様子が伺えます。
供給サイドを支える農林水産省の作物統計では、米の作況指数101が確定しました。この「豊作」という事実は、輸入コスト高に揺れる食品価格において、主食の需給安定という極めて重要なセーフティネットとなります。
本日の反発は、これらの指標が「円高局面でも揺るがない国内投資と、回復の芽が見える個人消費」を投資家に印象付けた結果といえます。輸出依存を脱し、内需主導の成長軌道(ソフトランディング)へ。日本株が地政学リスクを吸収する地力を備え始めていることが、数字によって裏付けられました。(編集担当:エコノミックニュース編集部)

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