今回のニュースのポイント


・「スマホ利用率9割」が変えた生活習慣: 20~59歳の現役世代では、インターネット利用者の大半がスマホを主要な接続端末として利用していることが、総務省の調査から読み取れます。


・新聞部数はこの20年余りでほぼ半減: 日本新聞協会などの集計によると、紙の新聞発行部数は2000年前後のピーク時(約5,300万部)から2024年には約2,600万部へと減少。

一方でポータルサイト経由のニュース閲覧が高いシェアを占めています。


・「ニュース回避」と「生成AI活用」への関心: 情報過多による「ニュース回避」傾向が一定程度見られる一方で、旅行や宿泊分野の調査などでも情報検索に生成AIを活用する層が急増しているという結果が示されており、新たな「ニュースの入り口」として注目されます。


 日本人の「朝のニュース習慣」が、テレビや紙の新聞からスマートフォンへと劇的に重心を移しています。総務省の通信利用動向調査によると、個人のスマホ保有率は80.5%に達し、特に20~59歳の現役世代では、インターネット利用者の大半がスマホを主要な接続端末として利用していることが読み取れます。かつての通勤風景にあった「広げられた新聞」は姿を消し、電車内でニュースアプリやポータルサイトを「流し読み」するスタイルが、いまや日本の朝の標準的な光景となりました。


 総務省の調査では、世帯のスマホ保有率は90.5%と、テレビ受像機に匹敵する水準まで上昇しており、「まずスマホで情報にアクセスする」という行動は日本人の基本OSとなりました。ロイターの「デジタルニュース報告書」によれば、日本のニュース消費はYahoo!ニュースやLINEニュースといったポータルサイト、あるいはニュースアグリゲーターへの依存度が極めて高いのが特徴です。新聞社やテレビ局のニュースサイトを直接訪れる割合は相対的に低く、多くのユーザーがスマホの便利なプラットフォーム経由で情報を得るスタイルを優先させている実態が浮かび上がります。


 この変化は、既存メディアの経営基盤をも揺るがしています。日本新聞協会などの集計によると、紙の新聞の発行部数は、2000年前後に約5,300万部だったピークから、2024年には約2,600万部と、この20年余りでほぼ半減しました。その代替としてデジタルニュースの閲覧が定着した形ですが、一方で新たな課題も顕在化しています。デジタルニュース報告書は、日本でも情報過多による「ニュース回避(意図的にニュースを避ける)」傾向が一定程度見られると指摘しており、情報を深く読み込む層と、断片的に消費する層との間で、ニュースの受け止め方の差が広がりつつあることも指摘されています。


 モバイル中心のニュース習慣は今後も標準として続くと見込まれますが、その「入り口」には新たな変化の兆しが見え始めています。旅行や宿泊分野の調査などでも、スマホでの情報検索手段として生成AIを日常的に活用する層がここ1~2年で大きく増えているという結果が示されており、ニュースの世界でもAIによる要約やパーソナライズされたレコメンドが、従来のアプリに代わる「朝の窓口」になる動きが広がりつつあります。情報の「得方」だけでなく「選び方」までもが、モバイルとAIを軸に再編される過渡期に来ていると言えそうです。(編集担当:エコノミックニュース編集部)

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