今回のニュースのポイント


・米主要3指数が4週連続安: 20日のNYダウは443ドル安、ナスダック総合も約2%下落と調整が鮮明に。日経平均も先週末の急落を受け、週明けは下値を探る厳しい滑り出しの公算。


・インフレ再加速への警戒: 原油先物の110ドル突破による資源高が「利下げ観測の後ずれ」を招き、米長期金利の上昇が株式のバリュエーションを圧迫している。


・為替159円台と介入警戒: 過去の政府介入水準を意識させる159円台の円安は、輸出株の支えとなる半面、海外勢のリスク回避姿勢が強まれば指数主導の売りを招く懸念がある。


 週明けの東京株式市場は、投資家の忍耐が試される神経質な幕開けとなりそうです。


先週末20日の米国市場では、ニューヨークダウが前日比443.96ドル安となり、ナスダック総合指数も約2%の下落を記録しました。主要3指数がそろって4週連続の週間安を喫するなど、リスク資産からの資金流出が鮮明となっています。東京市場でも、日経平均株価は先週末に1,800円超の急落を見せて5万3,000円台前半まで水準を切り下げており、週明けは米株安の余波を改めて消化し、5万3,000円の大台を維持できるかどうかの「攻防」からスタートする見通しです。


 今回の米株安を主導しているのは、中東情勢の緊迫化に伴う「原油高」と、それに端を発した「金利上昇」の連鎖です。原油先物価格(WTI)が110ドルを超える資源高を背景に、市場では「インフレ再加速による米利下げ観測の後ずれ」への警戒が急速に強まりました。原油価格の110ドル台は、企業コストと家計負担の双方に影響を与えやすい水準とされており、これが景気減速への懸念を増幅させています。これに伴い米長期金利が上昇し、高PER(株価収益率)のハイテク株を中心に株式の割高感が意識される、典型的なリスクオフの構図となっています。


 一方で、外国為替市場ではドル円が159円台まで円安が進んでいます。過去の政府・日銀による為替介入水準を意識させる歴史的な円安水準は、本来であれば日本の輸出企業にとって採算改善の追い風となります。

しかし、海外投資家のリスク回避姿勢が強まる現在の地合いでは、円安のプラス効果よりも、CME(シカゴマーカンタイル取引所)などの先物市場を通じた売り圧力が勝りやすく、指数の重石となる展開が懸念されます。


 実体経済に目を向ければ、依然として企業業績には堅調さが残っているとの見方もあります。株価急落によって投資家が慎重姿勢を強める可能性はありますが、為替メリットを享受する輸出株や、景気に左右されにくい内需ディフェンシブ銘柄への「押し目買い」も期待されます。


 短期的には、5万3,000円の節目を維持できるかが焦点となりますが、割り込めば売りが加速して5万2,500円近辺まで下押しするリスクがある一方、原油や金利が落ち着きを見せれば、自律反発への期待も高まります。週明けの相場は、ヘッドライン一つで上下に振れやすく、極めてボラティリティの高い展開が続きそうです。(編集担当:エコノミックニュース編集部)

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