今回のニュースのポイント


消費支出は実質1.8%減:二人以上の世帯の消費支出は289,391円で、前年同月比の実質ベースでは3か月連続の減少となりました 。


実収入は2か月連続のプラス:勤労者世帯の実収入は589,038円で、実質1.6%増と回復傾向にあります 。


支出の「選別」が鮮明:教養娯楽が増加する一方、教育や交通・通信などが大幅に減少し、家計が支出先を厳格に選ぶ「メリハリ消費」の傾向が続いています 。


 季節調整値の前月比では実質1.5%の増加と持ち直しが見られるものの、前年比では依然として基調の弱さが継続しています 。


 支出の内訳を実質増減率でみると、外国パック旅行費を含む「教養娯楽」が13.2%増、設備器具などの「家具・家事用品」が3.1%増、歯科診療代を含む「保健医療」が8.1%増と伸びました 。一方で、授業料等の減少が響いた「教育」が32.2%減、自動車等関係費を含む「交通・通信」が5.4%減、葬儀関係費を含む「その他の消費支出」が9.2%減となるなど、費目によって明暗が分かれています 。こうした動きは、生活必需品を抑えつつ一部のサービス支出を維持する、家計の「支出の選別」を象徴しています。


 家計のゆとりを示す勤労者世帯の実収入は589,038円と、実質で1.6%増となり2か月連続でプラスを維持しました 。また、手取り収入にあたる可処分所得も490,520円で、実質2.0%増と回復傾向にあります 。しかし、収入面で改善が見られるにもかかわらず、消費支出の実質増減率は前年同月比でマイナスが続いています 。


 実収入・可処分所得が2か月連続で実質増となる一方で、消費支出は3か月連続で実質減という「収入と支出のギャップ」が鮮明です 。現在の家計は「収入は持ち直しつつあるが、物価高や将来不安から支出には慎重」という防衛的な姿勢を強めており、これが景気回復の実感を伴いにくい構造の一因となっているといえます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)

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