東京オリンピック・パラリンピックの開催まで、あと一か月を切った。ワクチンの接種が始まり、緊急事態宣言は解除されたものの、未だコロナ感染者は後を絶たず、大会開催の是非についても、賛否両論が飛び交っているような状況だ。
開催がほぼ確実とみられる今、我々日本人ができることは、東京五輪の期間中や大会直後に感染状況が悪化しないよう、これまで以上に個人個人が感染防止対策に励むことしかないだろう。
東京五輪がもたらす感染リスクが高いのは間違いないとは思われるが、これを無事に乗り切り、閉会後も感染拡大を抑え込むことができれば、日本は世界の国々からも称賛されるに違いない。
そんな中、世間では「空気」や「換気」への関心が一際高まっているようだ。
緊急事態宣言が明け、時間制限があるものの、飲食店での酒類の提供も再開された。消毒やマスク、パーテーションなどは徹底しても、それだけでは不安が残る。見えるところをいくらきれいにしても、空気が汚れていれば、感染のリスクはぬぐえない。それはもちろん、家庭やオフィス、商業施設や産業施設、交通機関でも同じだ。
2021年4月15日にREPORT OCEANが発表したレポートでは、 世界の住宅用空気清浄機市場は、2030年までに110億ドルを超えると推計されている。新型コロナの流行だけでなく、大気汚染への懸念や花粉、インフルエンザなどの予防なども背景に加わり、清浄な空気の欲求が高まっており、2020年から2030年にかけて毎年7.3%成長するとみられている。
日本でも、換気はとくに関心の高いワードの一つだ。例えば、JRでは通勤車両や特急車両、新幹線車両は、車両に設置している換気装置や空調装置を通じ、常に換気を行っている。
家庭でも、リモートワーク等で在宅時間が長くなったこと、そして何よりも家族を守るために、空気清浄機を設置したり、室内換気を見直そうとする動きが増えている。戸建住宅市場でも同様で、例えば積水ハウス株式会社が、昨年12月から発売開始した戸建住宅の次世代室内環境システム「SMART-ECS (スマート イクス)」が5月31日現在で、累計2,489棟を受注。わずか半年で 2,400棟の年間販売目標を達成したという。直近の5月契約における採用率は80%超えという人気ぶりだ。「スマート イクス」は、熱交換型のため省エネな換気機能と、黄砂や花粉、PM2.5など、室内に持ち込まれた汚染物質をすばやく除去する空気清浄機能を備えており、これがコロナ時代の顧客ニーズにマッチしたことが好調の要因とみられている。
世界中で約390万人の死者を出し、人類史上最悪のウイルスとも言われている新型コロナウイルス。でも、怖いのはコロナだけではない。昨年は世界各地でインフルエンザの流行が激減しているが、専門家の中には反動を懸念する声もある。たとえコロナ禍が収まったとしても、人の命を脅かすウイルスなどは数多く存在し、これから先、新たな脅威が現れないとはいえない。コロナ禍を教訓にして、「空気」や「換気」への意識もさらに高めていきたいものだ。(編集担当:藤原伊織)

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