【写真】1曲目の『初日』で感動の涙、江籠裕奈、待望のソロコンの模様【10点】
――待望のソロライブが終わりました。今の気持ちは?
江籠 スッキリしました。4月にSKE48のライブが3公演あって、その準備が始まっているなかでのソロライブだったので。いっぱいいっぱいだったんです。ひとつ終わって、スッキリしました(笑)。
――いつ頃から準備が始まったんですか?
江籠 ソロでやると聞いたのが1か月くらい前でした。そこからセットリストや衣装、グッズのことも考えて。全部自分でやらないといけなかったんです。
――感想も届いていると思いますが。
江籠 普段はスタッフさんが考えてくれたセットリストでコンサートをやるじゃないですか。でも、今回は自分が考えたから、まずセットリストがどう思われるのかが不安でした。でも、想像以上に好評だったので安心しました。
――なかなか渋い選曲もありましたよね。『恋愛サーカス』とか『オレトク』とか。
江籠 1曲ずつちゃんと意味があるんです。例えば、『恋愛サーカス』は、私はAKB48のファンだったんですけど、『ここにいたこと』というアルバムを車の中で何回も聴いていて、その頃の思い出の曲なんです。後半のブロックはかわいい曲を並べたので、そこに入れてみました。本当はこの曲でタオルを回してほしかったけど、「今の時期はできない」ということで諦めました。
――『そばかすのキス』で、抽選で当たった1名のファンだけに目線を送るという、とんでもないプレゼントもしましたね。
江籠 落ちサビプレゼントです(笑)。あの曲は間奏が長いので、何かしたいなと思って、考えつきました。「あいつにだけ、ずるい!」って怒られるかと思って不安だったけど……優しいファンの人だといいな(笑)。数百人規模の会場だからできたことでもあります。
――最後に『無意識の色』を置いたのは?
江籠 この曲を踊っていると、無敵だなって思えるんです。自分の気持ちが乗りやすい曲ってあるじゃないですか。私にとって、それが『無意識の色』なんです。振り付けの力強さ、ネガティブからポジティブに向かっていく歌詞も好きです。
――話は前後しますが、待望のソロコンですよね。袖から登場した時はどんな心境でしたか?
江籠 緊張はしませんでした。純粋に私だけを観に来てくださっているのがわかっていたから、怖いものはないなと思って(笑)。でも、1曲目の『初日』で普通に感動しちゃいました。
――Aメロから泣きだすという(笑)。
江籠 『初日』を1曲目にすることは、ずっと前から決めていました。初日を迎えるまでの気持ちや道のりが書かれている曲じゃないですか。自分もいつかこういう気持ちで何かの初日を迎えられたらいいなって、憧れていた曲なんです。劇場公演の初日を迎えることは今までだって何度もあったけど、16人で迎える初日と、私だけで迎えるソロコンはまるで違いました。歌詞の内容と自分の道のりがリンクしたんです。「私は立ってる 憧れていたステージ」とか、「まさに今の自分だ!」と思って。1曲目ということもあって、この曲はめちゃくちゃ練習を積んだんです。リハーサルで歌の先生から「完璧。OK」と唯一言われていた曲で。ところが、出だしから歌えなくなってしまいました(笑)。いつかもう一回ちゃんと歌いたいです。
――でも、客席は温かい空気でした。
江籠 客席には久しぶりに来てくださった方が何人もいらっしゃいました。SNSのコメントを読んでいたら、「今はSKE48から離れてしまったけど、えごちゃんのことはずっとチェックしていて、一人で夢を叶えた姿を観に行きたかった」という声がいくつもありました。さらには、「自分はこんなにアイドルから力をもらっていたんだということに気づけた」という声もたくさんあって。自分の夢を叶えるためのソロライブだったのに、予想外の反応が多かったことにビックリしました。これって、アイドルを長くやっているからこその反響だなと思って。いい姿を見せることができました。
――歌に力を入れてきたと話していましたね。
江籠 一人でステージに立つ以上、説得力がないといけないし、9年以上のアイドル活動の集大成を見せないといけないとも思っていましたから。特に『奇跡の流星群』という、私の初めてのセンター曲をどうしても歌いたかったんです。キーが高くて苦手だったんですけど、ちゃんと歌いたくて練習しました。出来はまだまだだけど、気持ちは伝わったかなと思います。
――それにしても、江籠さんが素晴らしいのは踊りです。どのように練習しているんですか?
江籠 私はイメージトレーニングを重視するタイプなんです。鏡の前で何時間も踊るのではなくて。もちろんレッスンはしますけど、曲を聴きながら、「この曲のこの部分ではこうしよう」って常に考えています。引き出しをたくさん作っておきたいので、いろんな動画を観ています。
――江籠さんの踊り方は、必ずしもSKE48っぽくなくて、アイドルダンスのハイブリッドですよね。最近こそ「SKE48は激しくあれ」という考えは薄れてきましたけど、以前は苦労したんじゃないかと思います。
江籠 昔は悩んでいました。「激しく、元気よく」がSKE48ですから。以前はそれを強く求められていました。がむしゃらに踊る人こそ正しい、みたいな。
――ソロライブが開催されたことで、今後のさらなるソロ活動が期待されます。ライブ以外にやりたいことはありますか?
江籠 こんなことになるなんて想像していなかったので、正直頭が追いついていません。でも、思うのはアイドルとして悩んでいる子が、私のライブを観て、何か感じてくれたらいいなということです。私は今年10年目ですけど、自分の力で、自分なりの道のりを歩いてきて、やっと迎えられたソロライブでした。自分の生きがいのためのソロライブではあったけど、後輩たちに夢を見せてあげたいなとも思っていました。むしろ、そのほうが大きかったかもしれません。今でも後輩のことは気にかけているし、研究生公演の選曲をしたりもしているけど、例えばるーちゃん(井上瑠夏)は会場へ観に来てくれて、泣きながら感想を伝えてくれました。何か感じるところがあったと思うんです。るーちゃんはアイドルとしてポテンシャルが高いのに、選抜に入ったとしてもなかなか目立つというところまでいかない。相談に乗ったこともあります。そんな姿を近くで見てきたから、私の姿が勇気になってくれたら嬉しいなと思っていました。
――今年の秋には10年という区切りを迎えます。
江籠 何かできたらいいですね。ソロライブを続けていくのが当面の目標ですけど、ファンの方が喜んでくださる企画をどんどんやっていきたいです!
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