山口真帆が6月18日公開のファンタジーホラー映画『ショコラの魔法』で映画初主演を果たす。原作は、みづほ梨乃による同名の人気少女漫画。
チョコで人の願いを叶える代わりに、その人の一番大切な物を奪うというショコラを、山口はどう演じたのか。現場で感じたことや作品の見どころ、そして現在の心境を語ってくれた。(前後編の前編)

【写真】25歳になり、ますます美しさをました山口真帆の撮り下ろしカット

――映画『ショコラの魔法』で主演というお話を聞いた時のお気持ちは?

山口 最初は驚きと不安がありました。みづほ梨乃先生が書くショコラがすごくかわいいので、私は果たしてそれを体現できるんだろうかと思ったんですが、それと同時に(連載されている少女漫画雑誌)『ちゃお』を小学生の時に読んでいたので、ショコラ役に選ばれたのは本当に光栄で、うれしかったです。

――原作を読んでいて、演じるショコラはどんな印象がありましたか?

山口 すごく強い子だなと思っていました。ショコラは両親を失って一人で生きてきて、ショコラティエになるまでの過程で辛いことがたくさんあって。ショコラが願いを叶えるために渡すチョコも「あ、そのチョコレートを渡すんだ」と大人になった今の私でさえ驚くところがあります。チョコを通して、人の未熟さや悪いところに対する気付きを、たくさん教えてくれる存在だなと思って、感心してしまいます。

――山口さんが、ショコラと似ている部分はありますか?

山口 チョコレートが好きなところですね(笑)。私は低血圧なので、それを解消するために、毎朝必ずチョコを食べているんです。魔法は使えませんけど、チョコレートは作れますよ(笑)。それと、ショコラは人に間違っているところを伝えますが、私も違うことは違うと友達にはちゃんと言うようにしているので、そういう部分は似ているかなと思います。


――そんなショコラを演じるにあたって、役作りされたことは?

山口 撮影前に森脇智延監督と読み合わせをして、監督と私のそれぞれのショコラのイメージを照らし合わせたんです。自分が思っているショコラよりは、ちょっとダークな感じになりましたね。ショコラは凛として堂々とした佇まいがあって。声も低くしてしゃべって、早口にならないように気を付けました。漫画の世界観を大切にしようと、監督から「人間味がない方がいい」と言われたので、暗く映るシーンでは肌を白く塗ったりして、人間味がない人形の様に演じました。

――衣装も髪色も原作イメージそのままですが、実際、ショコラになってみていかがでしたか?

山口 最初、「私、似合ってますか?」と思いました(笑)。普段とは全く違う髪色やメイク、衣装だったので、「浮いてるんじゃないかなぁ」と思って不安だったんですけど、撮影が進むにつれてスタッフさんたちが、「もう、普段着じゃない?」と言ってくださったので、自信が持てました(笑)。紫の髪色は明るい色と暗い色を混ぜて、トリートメントもして、髪質もすごくこだわっています。いろいろなウィッグの中から、どれが一番ショコラに近い色なのか、ショコラ像を模索しました。衣装もチョコレート色をベースに、ショコラのイメージカラーである紫色が入っていたり、レースやフリルの中にパールが合わさっていたりするのが、かわいくて。普段はこういうゴシックな服は着ないので、撮影で着られてよかったなと思います。ただ、オーダーメイドで作られているので、“ザ・ジャストサイズ”なんです。
少しでも体型が変わったら衣装が着られなくなってしまうので、体型管理は気を付けました。

――では、痩せたんじゃないですか?

山口 たしかに痩せました! 今日の取材では、久しぶりにこの衣装を着たんですけど、少し緩くなっていたので、「あ、痩せたんだ!」と衣装で分かりました(笑)。

――初めて映画の撮影現場はいかがでしたか?

山口 撮影中は、寒さに耐えるのに必死でした(笑)。ウィッグはちょっと暑いぐらいなんですけど、衣装はノースリーブなのですごく寒くて。屋外のシーンもそうですが、(ショコラの家の)「ショコラ・ノワール」も、チョコレートが溶けないように暖房が入れられなかったので、寒かったですね(笑)。

――共演者の皆さんのやりとりはいかがでしたか?

山口 共演者の皆さんとは、撮影の合間にいろいろとお話することができました。岡田(結実)さんとは共演シーンが多かったので、たくさんお話ししました。私も岡田さんもコスメが好きなので、お互いのおすすめのコスメの話をしていましたね。桜田(ひより)さんとは共演シーンが少なかったので、そこまでお話できる時間はなかったんですが、少しでもお話しできて嬉しかったです。

【後編】山口真帆が映画初主演「自信がなくても、自分の無限の可能性を信じてやることが大事」はこちらから
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