【写真】次世代声優育成ゲーム『CUE!』から誕生したDIALOGUE+撮り下ろしショット
――それぞれが声優を目指したきっかけは何でしたか?
内山悠里菜 小学校3年生のときにプレイした『テイルズオブファンタジア』というゲームがきっかけで、声優という職業があることを知って。「声優さんという職業があるんだ、ゲームの声もやられてすごいな」と思ってから、徐々に声優さんのことを追って、完全に「これだ!」となったのは、TVアニメ『カードファイト!!ヴァンガード』でした。うちの家はちょっと変わっていて、家族でアニメの役を決めてセリフを言うんです。
――声優ごっこみたいな。
内山 はい。私は櫂トシキ役で(笑)。あるとき、副音声でキャストさんが作品解説や収録時のエピソードをお話されていて、「キャラクターに命を吹き込むだけでなく、いろいろな楽しませ方ができるなんて素敵だ!」と思い、そこからは声優に向けて一直線でした。
――内山さんは事務所がスターダストプロモーションですが、アイドルの道を考えたりしませんでしたか?
内山 もちろんそれ以前は、アイドルになりたいとかタレントになりたいと言っていた時期もありました。『ヴァンガード』で声優ごっこをやっていなかったら、そっちに行っていたかもしれません(笑)。
――稗田さんはいかがですか?
稗田寧々 私も最初は小学校3年生くらいのときで、『桜蘭高校ホスト部』を見たのがきっかけです。坂本真綾さんや宮野真守さんなどが出られていて、アニメで声をあてる以外にも歌や映画の吹き替え、ラジオなど、マルチにやられていると知って憧れて。友達と自分たちでノートに書いたセリフを言い合う遊びをしているうちに声で演じるのが面白いと思い、中学2、3年生くらいから自分で声優のオーディションを調べて応募するようになりました。
――他になりたいものは無かったんですか?
稗田 声優を目指す前はシンガーソングライターで、特にDo As Infinityさんが好きで5歳くらいから家族でコンサートに行っていて。お芝居だけじゃなく歌も出来る、自分の好きなことが全部出来ると思って、声優の仕事に行き着きました。
――なるほど。では、守屋さんのきっかけをお願いします。
守屋亨香 私は子役から活動をしているのですが、声質的に、TVドラマや映画のオーディションが全然受からなくて。映像のお仕事でもやっぱり声は大事で、声に特徴があると悪目立ちしてしまうから脇役にも起用してもらえないんです。それである日、事務所に声優のオーディションの話がきて最終オーディションまで残ったときに、声を褒めていただいてすごくうれしくて。そこから声優さんのお仕事やアニメのことを調べるようになり、中学に上がったときは私もとんでもないオタクに成長していて(笑)、私には声優という仕事が合っているんじゃないかと思ってその道一本に絞ることに決めました。
――どんなオタクだったんですか?
守屋 『ロウきゅーぶ!』など美少女系のアニメがすごく好きで、実家にはフィギュアやグッズが何ケースもあります。
宮原颯希 今住んでいる部屋も壁がすごいよね。美少女のタペストリーが貼ってあって、水着の女の子たちに囲まれていて(笑)。
守屋 あまり気軽に人を呼べない部屋です(笑)。
――緒方さんは?
緒方佑奈 私も、もともとアニメやマンガが好きで、アニメイトに通ったり友達とコミケに出展しようと話したりしていて。
飯塚麻結 コミケに出展しようとしていたの?
緒方 結局出展はしなかったけど、そういう話が出るくらいアニメや漫画が好きでした。でもそれはあくまでも趣味で、アナウンサーを夢見て東京の大学に入ったんです。そうして入った大学で縁あって演劇研究会に入って。そこで初めてお芝居の楽しさに気づきました。お芝居をもっと学びたいという気持ちが強くなったのですが、アナウンサーになるためにここまでやってきたので、悩んだ末、演劇とアナウンスの両方を勉強できる養成所に入り、今があります。
――両親はアナウンサーになると思っていたんですよね。
緒方 はい。養成所の最終オーディションの段階で初めて気持ちを打ち明けたら、「自分の人生だから、自分で選んでいい、ただ、選んだ責任も自分で持ちなさい。」と言われました。
――鷹村さんは?
鷹村彩花 私は1歳上の姉がいるんですけど、姉は成績優秀で運動神経も良くて、よく「お姉ちゃんを見習って頑張りなさい」と言われていたんです。それである日、家族で行ったNHKスタジオパークで、姉といっしょに『ななみちゃん』というアニメのアフレコ体験をやったら、係員さんとか後ろで順番待ちをしている人たちからも、「すごい!」って褒めてもらって。私にとっては、姉に勝てるものができたと思ってすごくうれしくて、その時から漠然と「将来私は声優さんになるんだ」と思っていて。
――それからずっと声優まっしぐら?
鷹村 いえ、3歳からピアノを習っていて中学では吹奏楽部だったので、ピアニストとか楽器のリペア師さんがいいなと思ったこともありました。でも高校生のときに、自分にはこれしかないと思って、オーディションに送る履歴書にサインをもらうために親に話をしたんです。承諾はしてくれたけど期限付きで、それまでに芽が出なかったら諦めなさいと。だからアプリゲーム『CUE!』のオーディションに受かっていなければ今は無かったです。
――次に宮原さんですが。
宮原 私が声優を知ったのは小学校3年生くらいで、ある番組に『るろうに剣心』の緋村剣心役の涼風真世さんが出られていて。宝塚出身ですごく素敵な女性だなと思いながら見ていて、いざ剣心の声を出したらガラッと雰囲気が変わってすごくかっこ良くて。ただ私は幼い頃から医療系の仕事に憧れていて、放射線技師になりたいと思っていたんです。
――放射線技師とは、またピンポイントですね。
宮原 両親が2人とも病院勤めで、病院にはこういう仕事もあると教えてくれて。それで高校では何となく演劇部だったんですけど、演劇で有名な学校と合同練習をしたときに、その学校の先生から「あなたすごくいいわね」って褒められて。もしかしたら私にも何かがあるのかもしれないと思って、高校3年生の8月に81プロデュースのオーディションを受けて、合格して今ここにいます。
――皆さん紆余曲折があるんですね。飯塚さんはどういうきっかけで?
飯塚 私は小学5年生のときに『テニスの王子様』で、エンドロールで女性の名前がいっぱい流れているのを見て、どういうことって? 姉に聞いたら、女性の声優さんでも男の子の役もやれると。動物の声もできるし人を感動させられると知って、私もなりたいと思いました。でも私は小さい頃から音楽系の高校に行くことを考えていたから、中2で進路を決めるときに初めて気持ちが揺らぎました。
――どうやって決めたんですか?
飯塚 そんなときにアイドルや声優を輩出している高校があることを知ってその高校に入り、そこで声優になると決意しました。
――村上さんはどういうきっかけ?
村上まなつ 中2か中3のときに大雨でテストが飛んで、暇していたら友達に「このアニメをいっしょに見よう」と誘われて見た『ココロコネクト』がすごく面白くて。それに出ていらした、沢城みゆきさんが『HUNTER×HUNTER』では性別不明の役を、もう一方では女の子の役をやっておられて、すごいと思って感動したのがきっかけです。それからはインターネットなどで声優さんのことを調べたり、いろんなアニメを見たりしていくうちに、演技や声優さんの仕事が楽しそうだと思って、養成所に入りました。
――最初はやはり緊張した?
村上 初めてのマイク前はナレーションで、すごく緊張しました。でも『CUE!』でごいっしょさせていただいている佐藤舞さんが、ずっと隣で「大丈夫だよ」って励ましてくださって。その後自分が声を当てたものを見た時、すごくうれしくて感動して、この感動をもっと味わいたいと思ったのがモチベーションになりました。
飯塚 私は、高校に入った2週間後に、学校でオーディションを受けることになって、『ポニーテールとシュシュ』を踊ったんですけど(笑)……そこから、レコーディングします、アフレコしますと、何もわからないまま1年くらいやっていたので、最初はずっと実感が無かったです。
稗田 所属して初めてのアニメ現場で、当初はモブのリポーター役だけだったところを急に別で赤ちゃんの役をふられてあたふたしていたら、小島幸子さんにすごく助けていただきました。昨年『魔王学院の不適合者』で、久しぶりに小島さんと現場でお会いして、改めていろいろお話をさせていただいた時は感慨深いものがありました。
――声優は、なりたい職業の上位。なりたい子にアドバイスをするなら?
緒方 悔いを残さないようにとか、諦めないこととか?
守屋 初心を忘れないとか。
稗田 迷っているなら一度やってみた方がいいです。そうでないと向き不向きも分からないと思うから。
【後編はこちら】声優ユニット DIALOGUE+、メンバー全員がガチ泣きした忘れないグループの分岐点
▽DIALOGUE+
次世代声優育成ゲーム『CUE!』に出演する声優8人組ユニットDIALOGUE+。2019年にUNISON SQUARE GARDENの田淵智也プロデュースによるシングル『はじめてのかくめい!』でデビューを果たした。TVアニメ「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」のOP主題歌『おもいでしりとり』が発売中。