ボクがこの連載を開始してから、1年が経ちました。みなさんご愛顧ありがとうございます! それで先日この連載のバックナンバーを読んでいたら、ボクが語っていることって、大体5つくらいに集約されていることがわかったんです。
 そこで今回のターンでは、1年間の連載の総まとめとして『外国人のボクから見た、日本のアイドルPOPSの特徴5つ』というテーマでお送りしようと思います。 ●その1「アイドルPOPSは王道8ビートロックが多い」  日本のアイドルの特徴は、ロック系の曲が多いことです。イントロに印象的なギター(orシンセ)+8ビートのロック風のドラム+ギターソロというアレンジメントの上に、ハッピーなメロディが乗る、というある種のパターンが存在している。これはおそらくAKB48『へビーローテーション』がヒットしたあたりから定番化したんじゃないかな? ボクが記憶に残ってる限りで、このパターンの楽曲を挙げてみよう。 ・AKB48『前しか向かねえ』 ・AKB48『希望的リフレイン』 ・HKT48『桜、みんなで食べた』 ・HKT48『12秒』 ・さくら学院『My Graduation Toss』 ・PASSPO☆『TRACKS』  ほら、みんな似たパターンを持ってるでしょ? じゃあ、なんでこのパターンの曲が増えるのかというと、「わかりやすくて誰でも楽しめる」「ノリやすい」、そして「ファンのみんなのコール(声援)やヲタ芸を入れやすい」ということだと思うんだ。つまり、これは曲を作っているコンポーザーたちが、ちゃんとファンのことを考えている、という証拠でもある。  ちなみにこのスタイルは世代や国境を超えて定番化してるんだ。80年代の日本のバンドブームでもこういう曲は多かったみたいだし、2000年代を過ぎたころのアメリカのメインストリームのロックにもこういうスタイルがあって、グリーン・デイ、サム41、ボウリング・フォー・スープなんていうバンドがよくやっていた。  そういえば以前この連載で触れたPASSPO☆『TRACKS』は、先のボウリング・フォー・スープの日本のアイドル版っていう感じがするね。PASSPO☆のボーカルトラックを抜いたら、ボウリング・フォー・スープのサウンドみたいに聞こえると思うよ。でもPASSPO☆の声があるから、アメリカのロックみたいには全然聴こえない。もしかしたら、アイドルソングの一番重要な要素って「アイドルの声」そのものなのかもしれない。
(構成・文/尾谷幸憲 協力/バラン野島)Marty Friedman マーティ・フリードマン ギタリスト、プロデューサー。全米で1000万枚以上のCDを売ったヘヴィメタルバンド「メガデス」に在籍。2004年から日本の音楽シーンでも活躍。ももいろクローバーZ『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』への全面参加。ニューアルバム『インフェルノ』(ユニバーサル)が発売中。 新番組『アイドルお宝くじ』にナレーション出演中 <O.A.情報> テレビ朝日/毎週金曜日 26:50~ BS朝日/毎週土曜日 26:30~ CSテレ朝チャンネル1/11月7日スタート・毎週金曜日 24:00~ 月刊エンタメにて誌面版「マーティ・フリードマンのヘドバン★鋼鉄推薦盤[メタルレコメンド]を連載中! 【公式HP】http://www.martyfan.com/
編集部おすすめ