(前後編の後編)
【写真9点】私服姿も可愛すぎる本田夕歩の撮り下ろし写真
──2018年に上京してきた、ということですが、何かのタイミングだったのでしょうか?
本田 実は高校のころから東京に行きたいという夢はありました。ただ色々とあり、高校卒業後は地元の大学に進学することになってしまって。そういう後ろ向きな進学だったので、一年勉強したところで「やっぱここで4年過ごすのは無理だ!」と思い、1年で退学。19歳の間はバイトでお金を頑張って貯め続け、20歳の春に上京してきた、という感じです。
──そこまでの情熱、どんな夢や欲求が本田さんを動かしたのですか?
本田 もう超単純、「東京でオタクがしたい!!」の1つです(笑)。
──欲望に忠実(笑)!
本田 本当にオタク現場、コスプレ現場が近い方がいいと、仕事をしながらオタ活できる生活を第一優先に考えていました。遠征するより東京で活動した方が安く済むんですよ(笑)。
──その頃は芸能の世界に足を踏み入れるとは何も考えはなかった?
本田 (喰い気味で)もう全然! ただ自分の好きなことを好きなようにやりたいだけでした。私、本当に人生においてノリこそ大切だと思っている人間なんだなあって(笑)。
──では、この世界へと進むキッカケになったのは?
本田 2018年の「東京ゲームショウ」で『ドールズフロントライン』のUMP9ちゃんの公式コスをしたのがキッカケでした。確かコスプレ現場で知りあった方に、「こういうお話があるけれど、どう?」と、お声かけいただいて。
──公式でのコスプレは、プライベートでのコスプレとは手応えや実感などは違うものですか?
本田 今までは好きなキャラを自由気ままにコスプレしていたわけですが、作品にはファンの方がいらっしゃるわけで。その公式の看板を背負うということは、ファンの方の思うUMP9というキャラになりきらないといけないわけです。そのプレッシャーはありました。ただ、一方で今まで私がやってきた魅せ方なら大丈夫!と自分を信じきってやったことで、今までにない達成感はありました。それにそこまで畏まらず、趣味の時と仕事という意識の良いバランスを保ちながら臨めたので、すごく楽しめました。
──同年に『ヤングマガジン』の巻末でグラビアデビューを飾りますが、これはどういったきっかけで?
本田 グラビアの制作会社さんがどうやら、福岡時代の最後の方に個人撮影会でグラビアっぽく撮った写真を見たらしく、TwitterのDMで連絡してくださったんですよ。最初は「実績もない私に連絡を送ってくる……これは怪しい!!」と思い、まともに対応しなかったんですよ(苦笑)。
──まあ、普通はそうですよね(笑)。
本田 そうしたらその後、「この撮影は『ヤングマガジン』での話で……」と、詳細を教えてくださって。では一応お話だけは……となり、お会いしたところすごく熱心に話してくださって「これは信頼してもいいかも?」と思ったら、「では講談社に行ってみましょう!」と言われ、その勢いのままテストシューティングすることになり、そこでやっとガチの話だと分かって(笑)。ただ、その段階では本決まりではなく協議があると聞いて「これは、決まらんだろうなあ」と思っていたら、しばらくして「巻末決まりました!」とご連絡をいただいて。
──初のグラビア撮影、いかがでした?
本田 恥ずかしさは全然ありませんでした。むしろ、この写真が全国に並ぶことを想像して、「カッコよく決めなきゃ!」、「盛らなきゃ!」というところにばかり意識が行っていました(笑)。私が出た『ヤンマガ』さんをコンビニで見かけたときは「すご~い! なにこれ!!」と、ここでも他人事のように思っていましたね(笑)。
──先ほど出た「人生ノリで生きている」を地で行った結果、あらゆるものを手繰り寄せていますね(笑)。
本田 本当に。それこそ、仕事しながらオタ活ができればいいや!と思っていたところから、気づいたらコスプレのお仕事で海外に行ったり、『ヤングアニマル』さんのグラビアで表紙を飾れたりと、気づいたらすごいことになっていました。何でしょうね? 何か呼び込む体質何でしょうか?
──芸能の世界で活躍したいと自覚的にならずに、この活躍はすごい。
本田 いわゆる「この世界で成功してやる!」という向上心や「私は人気者だ!」という考えは、昔も今も全然ないんですよ。ファンの方の応援があって今の私がいるということを重々承知しておりますし、人気や注目、フォロワー数を気にしないようにしています。これまで、私のコスプレ友だちが「SNSのいいね数・フォロワーが中々伸びない」と落ち込む姿を見てきました。ただ、数字を気にしすぎると「楽しむ」ことからどんどん遠くなってしまう気がするんですよ。
──その楽しむを追求する中、本田さんなりの目標やこの先の展望、夢などはありますか?
本田 目標、夢、かあ~……(しばし悩む)。今はメイクやお洋服にお金をかけることが大好きで、ファッション系のお仕事がしたいなあ……と、全くコスプレとは関係がなくて。申し訳ない(苦笑)! ただ、もう一つ上げるなら、またコスプレで何かの仕事に携われればいいなと思っています。今のお仕事で意識する魅せ方や愛嬌はコスプレで培ったものですし、生活や性格も含めて“今の本田夕歩”のベースは全てコスプレが作ってくれたんですよ。それに始めて6年経ちますが今も新鮮な気持ちで楽しめるんですよ。「池袋ハロウィン」で久々にコスプレしたら、やっぱメチャクチャ楽しくて。この楽しさはいつまで経っても変わらない。この楽しさをプライベートでも、お仕事でも続けられたらいいなあと。
【前編はこちら】美少女コスプレイヤー・本田夕歩、「自分が嫌い」だった過去を変えてくれたコスプレとの出会い
▽本田夕歩
ぽんちゃんの愛称でコスプレイヤーとして活動。近年ではアパレルブランドとのコラボを果たすなど、モデルとしても活躍している。
Twitter:@pon_chan216

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