ライブレポート◆さくら学院 『The Road to Graduation 2015 ~放課後アンソロジー レッツ スタンディング~』@Zepp Diver City 2016.MAR.22 さくら学院の2015年度の卒業式前最後のスタンディングライブとなる『The Road to Graduation 2015 ~放課後アンソロジー レッツ スタンディング~』が3月22日に東京・お台場のZepp Diver Cityで行われた。東京地方は3連休最終日の前日に桜の開花宣言が発表されたばかり。
吹く風は冷たく咲いている花はまだ1割程度と、まだまだ春の雰囲気とは言えない中で行われたライブの模様をお届けする。 卒業式の1つ前の公演。開場を待つ父兄たちの雰囲気はどことなくそわそわしている。毎年この日のライブで卒業生……中等部3年の進路が発表されることが恒例だからだ。2015年度の卒業生3人は、スーパーレディーに向かってどんな道を進んでいくのか? キャパ2400人を超えるZepp Diver Cityは、やはり広い。スタンディングとしてはさくら学院史上過去最大の大きさの会場だ。創立5周年を迎え、たどり着いた道。その初期からを知る生徒会長の磯野莉音の卒業が、いよいよ間近に近づいてきた。 少し感傷的な気分になりながら開演を待つ。可憐Girl'sの『MY WINGS』が流れる中、影ナレが始まる。中3の3人の登場に場内は大歓声だ。お台場のフードコートで食べたい物を語り合う3人。
「肉と野菜以外」と笑わせる磯野。大賀咲希が「コシの効いたうどんに半熟玉子入れたい」と答えれば、白井沙樹は「アイスが食べたい」と三者三様のメニューだ。3人がまもなくの開演を告げると、場内は拍手に包まれる。BGMがいつものWe Are The In Crowdの『Kiss Me Again』に変わるとフロアは大盛り上がり。18時30分、ステージは定刻通りに開演した。 暗転した場内、大コールの中チャイムが鳴り響き、下手から生徒たちが入ってくる。中央でこちらに背を向けるのは大賀だ。ピアノのメロディが奏でられ、『School days』の合唱が始まる。さくら学院そのものと言える冒頭の歌詞。このフォーメーションでの合唱も恐らくこれで最後だ。間奏部分で元気よく自己紹介する12人の生徒たち。中3の3人に一際大きな歓声が沸き起こる。
続いて『Hana*Hana』が元気よくスタート。2014年度までのバージョンから今年度のバージョンまで、可愛らしいラップの掛け合いを担当してきた大賀。集大成とばかりに気持ちを込めてよりキュートにパフォーマンスしてくれた。そしておなじみの『FRIENDS』。中3の3人はさくら学院へ転入してきた時期もバラバラで、打ち解けるのに時間がかかり、最初から仲良しだったわけじゃないけど、最上級生になって絆が深まり、今では歴代の中3で一番仲が良いと思う、と言い切った3人の姿を思い出し、視界が歪むのを感じた。まだ卒業式公演じゃない、と自分に言い聞かせこぼれそうになるモノを必死に堪える。 MCでは、本日は3連休明けの平日の公演ということで、「お仕事はどうされたんですか?」と尋ねるメンバーに、フロアからは苦笑いが起きる。簡単な自己紹介の後は『FLY AWAY』でライブ再開だ。「ハイッハイッ!」とフロアの父兄たちも一体で盛り上げる。間奏部分のダンス、磯野のパフォーマンスもいつもよりダイナミックで大きく映える。 次ページは、今年度初披露の曲に父兄大盛り上がり生徒たちの1曲1曲のパフォーマンスに、今年度の思い出が蘇る そしてこの12人で演じるのは初めてとなる『オトメゴコロ。』が始まり、場内からはおーっと大歓声が上がる。
さくら学院では珍しい、恋する女心を歌った楽曲は、転入生も経験を積んだ年度末だからこそ似合うのかも知れない。キレのあるダンスも決まり、普段とは違う大人っぽい表情の生徒たちにドギマギしてしまう。転入式の頃から『オトメゴコロ。』を歌いたいと言っていたという吉田爽葉香はMCで、「(日髙)麻鈴ちゃんと(倉島)颯良ちゃんが歌っているはぁ~(というため息)の部分や、最初と最後のポーズの部分がホントにホントに大好きで……」と、コメントしながらどんどんとテンションが上がってしまって場内を笑わせる。 その吉田の曲紹介で始まった次の曲は『ベリシュビッッ』。楽しげにダンスする生徒たちに、父兄たちが手拍子を送る。そして磯野の「次は2年ぶりのこの曲!」という紹介に大きなどよめきが起こり、始まったのは『Capsule Scope』だ。2013年度の放課後アンソロジー公演で披露されて以来の実に久しぶりの楽曲。2013年度の卒業ソングと言われるが、アルバムには入っていないし、メジャーコード進行の泣ける歌ではない曲でもあるが、卒業するにあたっての友だちへの想いが伝わってくる曲だ。この曲を持ってきたところに、磯野会長の「卒業だけどみんなを泣かせたくない」という想いが垣間見えた気がする。 と、思わせながら次の『マシュマロ色の君と』で涙腺を緩ませるという、心憎い流れ(笑)。生徒たちが仲間や父兄たち、大切な人を思いながら歌ってきた楽曲。
いつ聞いても泣けてしまうが、卒業直前にはなおさら、心の中の柔らかい部分をぎゅっと掴まれてしまう。生徒たちがソロ部分を歌うパートは、いつもより気持ちがこもり、少し震えているようにも聞こえた。 MCでは山出愛子が、中等部そしてさくら学院を卒業する3人と小等部を卒業する麻生真彩と日髙に「中学生活3年間、そして小学生活6年間で、やっとけば良かったなと思うことは?」と質問。麻生は「6年生が出場できる近所の小学校が集まって開催される運動会で、大縄飛びで2位に終わったので、もうちょっと練習すれば良かった」と心残りの様子。磯野は「学ランを着てみたかったことと、置き勉(学校に教科書などを置きっ放しにすること)をしてみたかったこと」、と発言して笑わせた。 読書好きな日髙は、小学校の図書室の本を全部読み終わる前に卒業しちゃうので、中学では図書室の本を全部読みたい!と宣言して拍手をもらった。大賀は、中等部に上がってから、メンバーとあまり遊びに行っていない、学校の勉強が気になっちゃってと、真面目アピールしてブーイングを浴びる(笑)。白井は、中3になってから学校の友だちと1度も遊びに行ってないので、春休み中に時間を合わせて行きたいと、地方組で自由時間が少なかった3年間を思わせた。 最後に大賀が、「でも一番心残りにしたくないことは、父兄さんとライブを楽しむこと。ここからもっと楽しんでいけたら」とまとめて拍手喝采をもらった。 そんな大賀の曲紹介で始まった『Jump Up ~ちいさな勇気~』。新しい世界へと羽ばたこうとする中3の3人の背中をそっと後押しする歌詞は、そのまま僕たち父兄にも、一歩を踏み出す勇気を与えてくれる。
支えてきたようで、逆に彼女たちに支えられてもきた年月。3人がさくら学院にいてくれた歳月に感謝したい。 続く『約束の未来』も僕たちを勇気づけてくれる。約束の未来に待っている夢に向け、困難があっても進んでいこうと明るく歌う生徒たちの姿が、ステージ上で眩しく輝いている。本編ラストは『message』。生徒たちも父兄も、さくら学院愛をひしひしと感じられる楽曲。揺れるさくら学院フラッグ。「今年も桜が開くころ 幸せいっぱい咲きました」と歌う生徒たち。まだ一分咲きの東京の桜。やがて満開の時を迎えるよう、卒業生たちにも希望輝く幸せな未来が訪れることを願う。次ページは、アンコールで中3が夢を語るいよいよ進路を発表!中3の3人が抱く夢とは アンコールの大合唱に応え、ステージに戻ってきた12人の生徒たち。いよいよ中3が夢について語る時がやってきた。
白井は「もっと勉強して早稲田大学に入り、森先生の後輩になること」と話し始め、観客からはどよめきの声が起きる。森先生への感謝を口にし、人として優しく温かく、勉強も出来るスーパーレディになりたいと宣言し、トークをお仕事にしたいと夢を語った白井。「今まで応援していただきありがとうございました!」とまとめた白井に拍手が起きた。 続いて大賀は、「さくら学院で培ったいろんな壁を乗り越える力を生かして、どんな困難も乗り越えられる強くて優しい心を持ったスーパーレディを目指して顔笑ります」と語り始める。「さくら学院を卒業したら……」と続く言葉に詰まってしまう大賀。振り絞るように「もっと視野を広げ、芸能界から離れて大学に進学したいです」と続ける。しんと静まりかえって次の言葉を待つ父兄たち。「バンドを組んだりもしてみたいし、もっと自分の可能性を試してみたい。そしてゆくゆくは色んな人を笑顔にしてあげられるスーパーレディになりたい。4年間本当にありがとうございました」と深々と一礼し、温かい拍手がわき起こった。 磯野は、かねてから発言していたように、「将来の夢は舞台監督になることです」と力強く宣言。ステージからたくさんのさくら学院フラッグが振られているのを見て、舞台監督になりたいと思い始めたという磯野。「さくら学院としてステージに立つのも楽しいけど、自分がサポートして他の人が輝いてる時が、自分が一番輝ける瞬間だと思います。いつかさくら学院のステージを作って、今のさくら学院を超えたい!」と続ける磯野の表情は、夢を語るキラキラとした自信と決意に満ちている。「私の夢が叶えられるよう、これからもさくら学院の応援よろしくお願いします!」と締めた磯野。中学3年という若さで、自分の将来をこれだけ具体的に持って語れるようになった彼女の成長に、ただただ瞠目するばかりだ。 「ここからは、皆さんと夢というキラメキのかけらを探しに行きたいんですけど。準備はOKですか?」と可愛らしく煽る岡田愛の声に元気づけられた父兄たちが「イエーイ!」と声を上げてライブは再開。曲はもちろん『キラメキの雫(かけら)』だ。信じる道の先に、どんな困難が待ち受けていても、諦めずに前に進もう……というメッセージが、これからいよいよ始まるそれぞれのスーパーレディへの道を歩み始める3人の気持ちを後押しするよう、強く優しく鳴り響く。間奏部分のキレキレのダンスから父兄たちの温かい手拍子へと曲は続き、彼女たちと僕たちの絆を再確認した。 そしてラストの曲は『See you...』。昨年度は卒業式の最後で歌われた、さくら学院にとって大きな意味を持つ楽曲。まさに卒業と新たなる旅立ちを思わせる歌詞に、胸を締め付けられていく。卒業は終わりではない、新たなスタートへの門出なんだとわかっていても、熱いモノが溢れ出すのを止められない。まだ卒業式じゃないんだと、自分に言い聞かせ、気持ちを堪える父兄たち。 磯野が最後の挨拶を終え、ステージを去って行く生徒たち。中3の3人への声援が特に大きくフロアに響く今年度最後のスタンディングライブが終わった。楽しかったライブと、中3の進路発表の余韻が父兄たちを包み込む。残された今年度のライブは、とうとう卒業式1度だけとなった。ラストのライブで中3はどんな集大成を見せてくれるのか?在校生9人はどんな成長を卒業生、そして僕たちに見せてくれるのか? 卒業式にはまだ満開までいきそうにない、今年の桜の花。しかしどの年も必ず桜の花は色づき咲き誇り、さくら学院の生徒たちの門出を祝ってくれる。磯野生徒会長の2015年度さくら学院がどんなラストを見せてくれるのか。しっかりと見届けよう。セットリスト 01 School days 02 Hana*Hana 03 FRIENDS 04 FLY AWAY 05 オトメゴコロ。 06 ベリシュビッッ 07 Capsule Scope 08 マシュマロ色の君と 09 Jump Up ~ちいさな勇気~ 10 約束の未来 11 message アンコール 12 キラメキの雫 13 See you... 竹崎清彦アイドル、ファッション、スポーツ、ゲーム攻略本など幅広く執筆。趣味はライヴ観戦。好きなアーティストを追いかけ世界中どこへでも行きます! 80年代モノに詳しい。
編集部おすすめ
トピックス
- Spotify無料版、「好きな曲を選んで再生」が可能に
- [みんなのケータイ]僕がNothing Phone(3)を買った理由
- [本日の一品]“お守りパワー”で蚊よけブレスレットを買ってしまった!
- [スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」]トラックパッドは”なし”が正解? iPad miniの文字入力が快適になるキーボード
- Apple、セキュリティを修正した「iOS 15.8.5」を配布開始
- Apple、セキュリティを修正した「iOS 16.7.12」を配布開始
- Apple、セキュリティを修正した「iOS 18.7」を配布開始
- Apple、iPhoneの体験が向上する「iOS 26」を配布開始
- Apple、セキュリティを修正した「iPadOS 15.8.5」を配布開始
- Apple、Apple TVの臨場感、楽しさ、利便性をさらに向上させる「tvOS 26」を配布開始
- 韓国「HYBE」創業者が警察に出頭!「200億円の不当利益」容疑で取り調べ
- 1週間で平均3kg減量可能。取り組みやすくて効果が出やすい“ラクちん”ダイエット
- これ男女共通です。浮気してしまう人に共通して見られる「特徴」
- 「無事に帰れた?」は脈アリ確定?男性のLINEに隠れた「本命サイン」
- 「低カロリーなら安心」は間違い!やみくもなカロリー制限が“痩せにくい体をつくる”理由
- 美しさも贅沢さも主役級。【インターコンチ東京ベイ】華やぐクリスマスケーキ&パーティーセット
- 【牡羊座】週間タロット占い《来週:2025年9月22日〜9月28日》の総合運&恋愛運
- 「サモエドカフェmoffu」大阪・心斎橋にオープン “もふもふ天国”でくつろぐ癒しを体験
- 12星座×タロット占い「水瓶座(みずがめ座)」2025年9月15日(月・祝)~9月21日(日)のあなたの運勢は? 総合運・開運メッセージ
- 12星座×タロット占い「魚座(うお座)」2025年9月15日(月・祝)~9月21日(日)のあなたの運勢は? 総合運・開運メッセージ
芸能総合ニュースランキング
-
1
大黒摩季、弟・礼騎さんの急逝を報告「どうして私から大切な者を奪うのか」
-
2
石川佳純、ハーフマラソン挑戦を宣言 世界陸上を見て感動「トレーニングを重ねて来年あたりにチャンレジ」
-
3
IMALU、奄美大島での移住生活を公開 “事実婚”に近いパートナーとの日々語る「今が一番幸せです」
-
4
音無美紀子、姉の誕生日を高層レストランで祝福「自慢の姉です」
-
5
茨城県鉾田市で甘藷目揃い会開催
-
6
AAAがデビュー20周年 與真司郎が感謝のメッセージ「もう少しだけ待っていてください」
-
7
日野友輔 気鋭の仮面ライダー俳優は将棋・藤井七冠と同級生「バーターとして活動していた期間が」と苦笑いも「いつかは彼と肩を並べて」
-
8
大黒摩季、弟の社葬終え活動再開を報告「大黒摩季として生き抜くだけ」
-
9
宮川大輔の半ケツ画像がグーグルストリートビューに
-
10
志穂美悦子、25年来のママ友と青森旅行で「修学旅行のような」思い出作り
-
11
藤原紀香、万博浴衣DAYでスペイン館を表敬訪問「文化の架け橋となる万博の力を改めて実感」
-
12
俳優・西岡徳馬、悠仁親王殿下成年式祝典で万歳三唱を先導「芝居の初日以上の違う緊張感でした」
-
13
志穂美悦子、世界陸上観戦「とてつもない興奮と臨場感!」 学生時代の陸上競技体験も明かす
-
14
中村仁美、次男の10歳誕生日を祝福 「一筋縄でいかない性格」と愛情込めて
Amazonおすすめランキング PR
更新:2024-09-10 14:44
-
【Amazon.co.jp限定】HIKARU UTADA SCIENCE FICTION TOUR 2024 (完全生産限定盤) (Blu-ray) (オリジナルA4クリアファイル(Type.B)付)19,800円
-
【Amazon.co.jp限定】鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 豪華版Blu-ray(描き下ろしアクリルジオラマスタンド&描き下ろしマイクロファイバーミニハンカチ&メーカー特典:谷田部透湖描き下ろしビジュアルカード(A6サイズ)付) [Blu-ray]16,500円
-
【Amazon.co.jp限定】ワンピース・オン・アイス ~エピソード・オブ・アラバスタ~ *Blu-ray(特典:主要キャストL判ブロマイド10枚セット *Amazon限定絵柄) [Blu-ray]11,000円
更新:2024-09-10 14:44
更新:2024-09-10 14:44
更新:2024-09-10 14:44
お買いものリンク PR