【写真】メンバーを欠いた状態で奮闘したシャニマスのステージ
今年のTIFにはアイドルだけでなく、『ウマ娘 プリティーダービー』や『アイドルマスター シャイニーカラーズ』から「ストレイライト」と「シーズ」など、声優によるグループも出演した。その中でも、特に印象深かったのが6日にHOTステージに登場した“シャニマス”のステージだった。
当日は、コロナウイルスの影響で3人組の「ストレイライト」からは黛冬優子役の幸村恵理、2人組の「シーズ」は緋田美琴役の山根綺が欠席という状況。さらに出演順も、前に「≠ME」、後ろには「=LOVE」と大人気の姉妹グループに挟まれる形だったこともあり、彼女たち目当てのファンが会場の多くを占める結果となった。“シャニマス”というコンテンツ自体は昨年末には単独で両国国技館でライブを行うほど集客力があるため、ここまでのアウェー体験はおそらく初めてだったのではないだろうか。
アイドルファンと声優ファンは一見似たもののように思われるが、その気質はかなり違う。「ストレイライト」の田中有紀、北原沙弥香の2人がまず登場したが、観客席で立つ人の数は1割にも満たない。最前列はほぼ着席しており、パフォーマンスの間もスマホをいじっている客さえいた。
しかし感心したのはそこからの姿だった。MCでは自分たちを初めて見る人と挙手を促すなど、関心のない観客をなんとか巻き込み、最終的には観客の半分ほどからはパフォーマンス中も拍手が起こる環境を作り上げ、プロとして5曲をやりきった。筆者の横にいたベテランライターも「いや、普通の新人だったら確実に心が折れているよね」と感心していた。
ライブが終わり会場から出ると、外には長蛇の待機列ができていた。中には“シャニマス”のライブを見たかったが会場には入れず、スマホに配信される映像を観ていたファンもいたという。ステージに上がった声優のためにも、会場外で見る羽目になったファンのためにも、TIF側は来年リベンジの機会を与えてほしいと思わざるを得なかった。
リベンジといえば、見事に昨年の借りを返したのが「#ババババンビ」だった。昨年秋に開催されたTIF2021では、初日は台風で中止。さらに2日目は出番10分前に雷雨警報が出て出演中止となっており、あまりの不運ぶりに「メンバー全員でおはらいに行っているんです。そのぐらい本当についていないグループで、途中で心が折れそうになったタイミングもありました」(岸みゆ)というほどだった。
1年前の忘れ物を取りにきた今年のTIFでは、初日から3日間ステージに立ち、今年から始まった肝入り企画「TIFアイドル総選挙2022」でも優勝し、フジテレビ地上波での深夜の冠特番もゲットした。
優勝の瞬間は涙を流し、その後の記者会見でも周囲への感謝を殊勝に語っていた「#ババババンビ」のメンバー。ただ、質疑応答で筆者が「冠番組、何したいですか?」と水を向け、水湊みおが「スカイダイビング!」と話すと「え~いやだ!」「本当にやることなっちゃうから」「でも、こういうチャンスじゃないとしないよ!」と7人がわちゃわちゃ話し出す女子高生の放課後タイムが始まり、微笑ましかった。
TIFにとっては3年ぶりの夏の開催で、リベンジとなる今回にかける関係者の思いは強かっただろう。この日、TIFの最後のステージに立っていたのが、同じく昨年のリベンジだった「#ババババンビ」というのもドラマとしてよくできていたのではないだろうか。
1人では見切れないほどのドラマが、TIFの3日間、会場のあちこちで繰り広げられていたことだろう。お台場なだけに「事件は会議室でなく現場で起きているのだ」と思わずにはいられなかった。
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