【写真】編集者兼ライターで男運のない菊池いづみ役を熱演する松本まりか
こんなに自分の周りの方や、視聴者の方から、支持されているのを感じられるドラマはなかなかなくて。第2弾をやれるのは、それだけファンがいるということで、制作チームの熱意が伝わったのかなと感じましたし、そういう作品に携われているのはうれしいことです。
このドラマは8~9割、大地(真央)さんのセリフにかかっている作品で、それに対して私はおんぶにだっこでリアクションしているだけなので、大地さんには頭が上がらないです。台本とは違う表現が大地さんから飛び出た時の、ミラクルな面白さには圧倒されます。あまり私はお芝居中に素で笑うことはないんですけど、この現場に関しては素で笑っています。大地さんって、こんな声を出すのか、こんな顔をするのかと驚くことが多くて、楽しませていただいていますね。
私が演じるいづみは第1弾でハルコさんに出会って、とにかく振り回されて、影響されて。駄目駄目で退屈な人生から、何かが生まれたというところで、前回は終わりました。今回はハルコさんとの仲も深まって、対等に言い返すところも出てきます。
ハルコさんの口からは前回以上にパワーワードが飛び出しますけど、それが全然嫌味じゃなくて、品があって、心地よくて。もっと言って欲しいと思えるような力があるんですよね。周りを気にせずに、本当に自分が正しいと思うことを貫くというハルコさんみたいな生き方って、大事だなと思います。いづみもハルコさんに罵られてムッとするんですけど、阿吽の呼吸というか、言葉にしなくても分かり合っているところが、二人の関係にはある気がします。
いづみって視聴者の方の目線だと思うんですね。ハルコさんを筆頭に、面白くて強烈なキャラクターがたくさん出てきますが、その中で一番普通の感覚を持っている。そういう登場人物たちに対してツッコミやリアクションをする時に、視聴者の方々の感覚を忘れないようにしています。やっぱり物語の中にいると、面白くて、乗っかりたくなっちゃうんですね。でも、そこに行きすぎてはいけないという、自制心を頑張って保ちながらいるのも面白かったりします。
いづみと自分に似ているところは、おとなしめに見えて、ハルコさんのような人と出会って、「この人には何かある」「自分にとってプラスになる」と思うと、素直に乗っかるところ。私も、「この人、興味がある!」と思ったら、乗っかるタイプなんですけど、私はいづみに比べて、もうちょっとアバンギャルド(笑)。
また、いづみは男性に惚れやすいのでびっくりしちゃうんですけど、私はあんなに簡単に男性を信じないです(笑)。そこは全く違いますね。それに好きな人と仲良くなりたいと思っても、意外と行けないタイプで。実際に会える距離にいるのに、絶対に会わなかったりします。ただLINEの交換はたまにして、それだけでキュンとするんです。
いづみは、ハルコさんに声をいじられたり、「ガリガリで貧相」と罵られたりしますが、それって私自身に対するいじりでもあるんですけど、めっちゃ面白いんです(笑)。監督が言ってたんですけど、いづみをぶった切ると、視聴者の方がすごく喜ぶらしいんです。爽快みたいなんですよね。私が斬られることで、このドラマが面白くなるんだったら、何でもぶった斬ってくださいという気持ちが一番です。
今回の舞台となった岐阜は、過去に一度だけ行ったことがあったんですけど、知らないことが多くて。今回のドラマは1話1話で、岐阜の歴史や文化にスポットライトを当てて描いているんです。
言いたいことがなかなか言いにくい世の中ですけど、スカッと爽快に、ハルコさんの「ごもっとも」と思える意見を聞ける今どき貴重なドラマなので、土曜の夜にすっとした気持ちになっていただけたらうれしいです。
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スタイリスト:尾花幸恵
ヘアメイク:荒川瑠美
持ち道具:谷口真梨
ブラウス/RE SYU RYU
パンツ/mite
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