世界的デバイスメーカー・RAZERと日本人女性として初めてパートナーシップを結んだストリーマーのyunocyが9月27日、1st写真集『_inter/face』(白夜書房)を発売した。もともと水沢柚乃の芸名でグラビアアイドルとしても活動していたが、本格的な写真集は今回が初。
ストリーマー、グラビアアイドルの両面をミックスした作品について語ってもらった。

【写真】かつてはグラビアアイドルとしても活躍、yunocyの撮り下ろしカット【9点】

現在、yunocyはゲーム実況を配信するストリーマーとして活動している。写真集については、日々の配信の中でもリスナー(ファン)から要望が多く、出来上がった写真集を持ちながら「ストリーマーとして初めての写真集だったので、率直に嬉しい。実際に写真集が手元に届いて、ページ数が多くてびっくりしました」と笑顔を見せる。

25日には高田馬場BSホールにて写真集発売を記念したイベントも開催された。

「Twitterで発売の告知を出したら、みんなすぐ予約を取ってくれたり、たくさん買ってくれてありがたかったですね。イベントでは配信でコメントをくれて名前を知っているけれど、実際に会うのは初めてな人も多くて、新鮮で楽しかったです」

来場したのは、ストリーマーとしてのyunocyのファンが多かったというが、一方で驚きの再会もあった。高校2年のデビュー直後、撮影会に来ていたをしていたのだが、その時のファンがイベントに来場したのだ。

「びっくりして『激久しぶり』としか言えなかったです(笑)。撮影会を始めた頃はファンも少なかったので、その頃のファンの顔は覚えていますね。ポージングもわからなくて、教えてもらったりしてました。『まだ撮影会とか行ってる?』『まだおたくしてるのかい?』とか、懐かしい話ができました」

写真集はストリーマー、ゲーマーとしての一面と、素のyunocyの一面が同居した内容だ。
撮影は8月初旬に東京、茨城で行われ、都内では歌舞伎町や銀座、eスポーツパーク「RED° TOKYO TOWER」などで行われた。

「歌舞伎町の撮影は平日の16時くらいで、めちゃくちゃ人がいて外国人さんに囲まれました(笑)。RED° で撮影した写真も気に入っています。どこのスタジオでも撮れない、非現実感が出ています」

また廃墟好きでもあることから、茨城にあるパチンコ店の廃墟などでも撮影が行われた。

「廃墟の撮影はめちゃくちゃ嬉しかったです。パチンコの廃墟の撮影は、ガチな廃墟で歩くのが危ないくらい。パチンコ台のガラス越しに撮った写真はお気に入りです」

写真集で目を引くのが、yunocyの衣装だ。インスタグラムで8万人のフォロワーを持つモデルのなつかの手によるもので、原色を使った衣装は露出がありながらクールさがあり、まるでゲームから出てきたキャラのような印象を与えている。

「私がもともと一方的になつかちゃんのファンで、写真集の撮影の前にインスタグラムで相互フォローになれたんです。なつかちゃん自体はスタイリストはやっていないんですけど、『写真集を出すんだったら、絶対なつかちゃんにスタイリングをお願いしたい』と伝えて、お仕事を受けていただきました。セクシーだけれど、グラビアっぽくない、おしゃれなファッション要素も入れた感じがいいと伝えたんですが、完璧なものが来ました!」

特にお気に入りというのは赤色の衣装と、表紙にも使われたニット帽を被った衣装だ。

「普段の私服は黒が多くて、全身赤の衣装は初めて着ましたけど、赤色の服っていいなと思いました。
表紙の衣装も、ニット帽を被っているのが女海賊みたいで強そうで好きです(笑)」

ゲーマーらしい部分を出す演出として、小道具としてファミコンやバーチャルボーイ、PSPなど懐かしいゲーム機が使われているのも作品の特徴だ。中でも日本では1990年に発売された「パワーグローブ」にはちょっとしたストーリーがある。

「あれは事務所の先輩の倉持由香さんの私物です。倉持さんが台湾で撮影した写真集にパワーグローブで胸を隠した写真があって、今回それを受け継ぎました。このパワーグローブは次の後輩に受け継がないといけない。次にうちの事務所の子が写真集を出すときはパワーグローブで胸を隠しているかも(笑)」

撮影はyunocyの実際の部屋でも行われた。普段、配信をする部屋のほか、寝室、さらにバスルームでも撮影されている。部屋が綺麗だと周囲には評判だが、そこにはある理由が......。

「家ロケが多いので、結構綺麗に保てるよう頑張っています。ゲーム部屋の訪問とかの取材があるので、部屋には人がいっぱい来ます(笑)。スタジオが見つからなかったのか、この間も『次の日に家を使っていいですか?』と聞かれました(笑)」

また撮影直前には思わぬアクシデントがあった。

「撮影前にぎっくり腰になったんです。
撮影は朝5時半集合だったんですけど、深夜2時半に、これから寝ようかなとソファーに立ち上がる瞬間にグキッとなって......。『やばい』と思って、動けないので横になって、マネージャーさんに『ごめん、ロケ行けないかもしれない』と伝えて。かすかな望みにかけて、そわそわしながら目つぶったんですけど、朝起きてもやっぱ全然ダメでした」

本来なら茨城での撮影だったが、結局その予定はキャンセルとなった。

「撮影前には2日間ご飯を抜いていたので、お腹も空くのに耐えきれなくて。ウーバーで頼んだ朝マックを寝っ転がって食べました。『こんなに気合いを入れてたのに』って泣きながら(苦笑)」

その後、奇跡的にスタッフ全員の日程が合う日があり、無事に撮影できたという。

ストリーマーとなったことで雑誌やDVDなど、いわゆるグラドル的な活動は減ってきているが、それでもグラビアへの興味は変わらないという。

「ゲームのお仕事をメインにやりたいという思いと、自分の世界観が崩れない撮影をしたいという思いがあって、雑誌のグラビアからは離れてました。SNSでは自分の趣味でグラビア写真をアップしています。グラビア自体はやっぱり好きなので」

写真集を作ることにも意欲は十分。もし、次回作を作るのなら、どんな作品がいいのだろうか。

「私が好きなグラビアのイメージは、やっぱりゲームのキャラクターみたいなものが強い。
コスプレも好きなので、次にもし写真集を作るならコスプレっぽい感じとかいいですね。あとグラビアだと、フェチっぽい衣装とか好きなんですよ。ああいうものにも挑戦したいですね」

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