見た者に必ずインパクトを残す大開脚グラビアなど驚異の柔軟性を誇り、SNSで“よく曲がるコスプレイヤー”として注目を集める柳丸。SNSではコスプレとグラビアのほかに、ぬいぐるみとの自撮りもよく投稿しているが、その真意とは……?
(前後編の後編)

【写真】“軟体コスプレイヤー”柳丸の撮りおろしカット【11点】

──撮影会を始めた時、抵抗はなかったですか?

柳丸 全くなかったです。
家で衣装を着て満足している事が多かったので、ほとんどスタジオで撮影する機会がなかったんです。撮影会があると、毎週いろんな会場で撮影できますし、来てくださるカメラマンのお客様も、普通に会社員をしていたら絶対に出会えないような方々ばかり。そういうご縁をいただけるのがありがたいです。やはり楽しくないと続けていくのは難しいですし、来てくださる皆さんのお話を聞くのも楽しいです。

あとは『ジョジョの奇妙な冒険』の3部に出てくる花京院典明と、スヌーピーのウッドストックのぬいぐるみをいろんな場所に連れて行って写真を撮る「ぬい撮り」が趣味です。特に花京院は若くして亡くなってしまったので、彼が生前に見られなかった景色をいろいろ見せてあげたくて。そういう意味でも撮影会は貴重です。ありがとうございます。

──なぜ花京院に惹かれたんですか?

柳丸 花京院はスタンドと呼ばれる異能力があって、スタンド使い同士はスタンドが見えるのですが、スタンドが使えない人にはスタンドが見えないんです。花京院は見えない者とは心の底から人間は分かち合えないんじゃないか……と不安を抱えながら過ごしてきて。そんな花京院が、スタンド使いの空条承太郎たちと同じ目的を持って旅をして、その中で友情を育んでいく。この過程がとても好きなんです。
短い間でしたがかけがえのない日々でみんなに出会えて良かったね。

──ウッドストックはどうして好きなんですか?

柳丸 普段は「とりくん」って呼んでいるんですけど、とりくんはいつもニコニコ笑顔で、見てるだけで元気をもらえます。また、あくびをしたり、眠ったりしている姿まで商品になっていて、何をしていても可愛すぎて大変です。ヮィの場合は半目の写真をインターネットに掲載できないですし、何をしてても可愛い、いつなんどきでも可愛いのはすごい事だと尊敬をしています。

──撮影会では、どんなことを意識していますか?

柳丸 「健康のコスプレ」を意識しています。活動上、体のラインがしっかりわかるので人体のふしぎや、すこやなか体が伝わりやすい衣装かと思います。日常ではマイクロビキニを着て生活することなんかないので、健康のコスプレをお届けする場として撮影会を活用させていただいています。人間には早すぎるコンテンツかもしれませんが、お客様に人体のふしぎポーズを見ていただいてびっくりさせるのが大好きなんです。ポーズのリクエストも関節の可動域範囲内で受け付けているので、もし撮影会にいらっしゃった時はお気軽にお申し付けくださいね。

──これは無理だなというリクエストはありましたか?

柳丸 「範馬勇次郎みたいに親指だけで椅子で開脚できますか?」というのは今はできなかったですね。ヮィもまだまだです。精進せねば。


──日頃からポーズの研究をしていないと対応も難しいですね。

柳丸 そうですね。なので「バキ」と「ジョジョ」はポージングの教科書、心の在り方の教科書だと思っております。例えば「バキ」の好きなところは、強さに年齢は関係ないところです。郭海王が146歳だったと思うんですけど、範馬刃牙も「キャリア140年の超武術家」として評価しています。柳丸も体を使って戦っている仕事なので、いつまでできるかは分からないんですけれども、波紋戦士として、キャリアを積み重ねていきたいです。

──人前で開脚することに照れや恥じらいは?

柳丸 範馬勇次郎もパンツ一丁で開脚してるので、そのイメージが強いせいかあまりありませんでした。体一つでいろいろ表現できるってすごいことだなって思っています。

──SNSに写真を載せる時のこだわりはありますか?

柳丸 基本的に縦1枚の画像を載せることです。柳丸はヮィ字バランスをはじめ高さが出る写真が多いので、縦向きの画像と相性がいいと考えているからです。フォローしてる人数が多いとタイムラインを全部追うのは難しいと思うので、スクロールして流し見していく中で「ん?」って思って手を止めてもらえるような、柳丸今日も曲がってるなってみんなの気を惹ける写真にできたらなと思って投稿しています。

──これまでの反響で一番驚いたことは何ですか?

柳丸 SNSを通じて世界各国から、いろんな言葉でコメントを伝えてくださっていることです。
活動の拠点は日本ですが世界中の方が見てくださるのは驚きですし、うれしいことです。撮影に連れているとりくん(ウッドストック)とノリくん(花京院典明)に対しても「kawaii」って言ってもらえてうれしいです。

──今後の目標を教えてください。

柳丸 コスプレは非日常ではありますが、ヮィにとってはかけがえのない日常であるので昨日と同じ今日が穏やかに続けばいいなと思っています。

──あまり仕事を広げる気持ちはないんですか?

柳丸 穏やかな日常を続けるためにいろいろと取り組みたいと思っています。どの仕事にも言えると思いますが、まずは1対1の人との関わりが大切かなと思っていて、撮影会でお客様と1対1で関わりながら撮影をすることが好きであり大切だと思っております。まだまだ経験が足りず、あまり大きなことになると、想像がつかなくて緊張しちゃいますね。

──グラビアのお仕事が来たら受けますか?

柳丸 確認します(緊張)。

──自分会議ですか(笑)。

柳丸 体は一つしかないのでできる範囲で、いろんなことやりたいなと思っています! 本日はたくさんお話を聞いていただきありがとうございました。

(取材・文/猪口貴裕)

【前編はこちら】開脚グラビアで話題、軟体コスプレイヤー・柳丸のルーツ「体操経験はないけど意外とできた」
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