日向坂46の四期生が11日(土)と12日(日)の2日間にわたり、千葉県・幕張イベントホールで「おもてなし会」の2日目を開催した。

【写真】藤嶌果歩が特技の書道で書いた”めくり”を披露した日向坂46四期生【16点】

「おもてなし会」は、日向坂46の一期生や二期生が行ってきた同グループ伝統のイベント。
さまざまなパフォーマンスやミニライブで観客をおもてなしするという趣向だ。

今回は2日間で計1.5万人を動員。昨年11月にライブでお披露目された四期生の12人にとっては初の単独イベントとなった。また、坂道グループはマスク着用を条件に声援・歓声の制限を解除することを発表したばかりだが、本イベントがその初めての”声出し解禁”ライブとなった。

12日の好演では、開演直前の影アナでメンバーが「盛り上がっていくぞ―!」とあおると、さっそくファンが大歓声で応える。そしてオープニングで、12人の四期生が1人ひとり登場し、自己PRを行った。

トップバッターの石塚瑶季は「たまき、ボンバイエ!」「1、2、3、ダー!」と元気よくコールし、特技の前方転回を披露。続く岸帆夏はダンゴムシのモノマネで体の柔らかさをアピールすると宣言し、ブリッジからの前方・後方回転をした。

小西夏菜実は、等身大パネルを自作したことがあるほど好きだという先輩の加藤史帆のモノマネで、「おひさま(日向坂46ファンの愛称)にハマりたい」と訴える。清水理央は「笑顔だけは誰にも負けません」と笑顔全開でアピールし、日向坂46の前進グループ・けやき坂46時代の名曲『永遠の白線』をアカペラで歌った。

元吹奏楽部で少しだけ絶対音感があるという正源司陽子は、観客のリクエストに答えて『ドレミソラシド』をフルートで華麗に演奏。竹内希来里は「きらりんフォント」とファンが呼んでいる独特の字で自己紹介のフリップを作成。
最後は出身地の広島弁で「四期生みんなでおもてなしするけぇ、えっと楽しんでいかんといけんょ」と語った。

平尾帆夏は必殺技と称している「ひら砲」で観客を打ち抜いた後、あえて苦手なバッティングに挑戦。3球目にしてボールを捉えることに成功したが、続いてサインボールを客席に投げるつもりが床に叩きつけてしまう。

福井県の海の近くで育った平岡海月は、「海を愛し、海に愛された女の子」と自己紹介し、少しだけ勉強していたという中国語で「一緒に海で泳がん?」とファンを誘った。藤嶌果歩は特技の書道をその場で披露、自分のことを漢字一文字で「羊」と表現した。

宮地すみれは中学生の頃からやっていたバトントワリングをしながら自己紹介。最後は空中に投げたバトンを回転してキャッチする大技を決めた。山下葉留花は祖父に教えてもらった三線で「NO WAR in the future」を完璧に演奏。

最年少の渡辺莉奈は自身の名前であいうえを作文を披露、最後の「な」で「仲良く12人で精一杯がんばります」と、この自己PRのコーナーを締めた。

そしてステージ上に全員が並び、MCコーナーへ。メンバーを代表して、清水が「今日までの期間、メンバーのみんなで、どうやったらおひさまのみなさんに楽しんでもらえるかなって考えて、たくさん練習してきました。ぜひたくさん楽しんでいってもらえればうれしいです。
よろしくお願いします」と挨拶した。先ほどの自己PRでダンゴムシのモノマネを披露した岸が、リハーサルで失敗し、ひとり残って練習していたことなども明かされた。

進行を引き継いだ平尾&平岡は、ステージ脇に置かれた”めくり”が実は藤嶌が書いたものだと言及。藤嶌は、普段習字では使わないカタカナに苦戦したと話した。そのめくりに書かれていた最初のおもてなしは、「伝統のパフォーマンス」。かつてけやき坂46がZeppツアーで挑戦したマーチングドラムやカラーガードを披露するという。

VTRでけやき坂46時代のパフォーマンスの模様が紹介された後、ドラムを抱えた石塚、小西、清水、竹内、平尾、藤嶌が登場。ソロ演奏やコンビネーション技など、さまざまな見せ場を作って観客を楽しませた。竹内は、このおもてなし会の練習中に一期生の佐々木久美と東村芽依がやって来てアドバイスをくれたことも報告した。

続いて岸、正源司、平岡、宮地、山下、渡辺がフラッグとライフルを使ったカラーガードを披露。先ほどは特技のバトンを回していた宮地は、ライフルを空中に投げて見事にキャッチした。

最後は、12人全員でダンストラックを踊る。
昨年12月に行われた「ひなくり2022」でもダンストラックを踊っているが、今回はフォーメーションダンスを軸にした構成で、四期生のチームワークを見せた。

パフォーマンスを終え、石塚は「10kg近くある太鼓を持ちながら、みんなで重いねって言いながら協力しあえました」と苦労を語った。宮地はバトンとライフルの違いに苦戦したと語りながら、中学時代にカラーガードで全国大会に出場した経験のある東村芽依から指導してもらい、「それを励みに頑張ることができて、最後もキャッチできてよかったです」と話した。

また、ダンストラックのレッスン中に同期から励ましてもらったという岸は、「ほんとに誰も置いてかないグループなんだなと思って、密かに感動してました」と明かした。

続くおもてなしは「いきなり即興劇」。くじ引きで「誰が・どこで何を・どうなった」という3つのお題の内容を決め、それに沿って2人1組で即興演劇を披露するという企画だ。このコーナーに関しては練習を一切していないぶっつけ本番。昨日挑戦した6人に代わり、今日は石塚&清水、宮地&岸、小西&正源司の3組が挑戦した。

石塚&清水は、「付き合いたてのカップルが、英語しかしゃべれない場所へ海外旅行に行って、大雨が降ってきてびしょ濡れになって告白した」というお題。ともにチアリーディング経験者でライバルを自認しているふたりだが、徐々に緊張で震え出した石塚を清水がサポートし、無事に最後まで完走した。

宮地&岸はのお題は「声が大きい店員さんとお客さんが、遊園地に遊びに行って、とても面白いダジャレを言ってしまった」。岸は車の販売員を自由に演じ、ラストはやけくそ気味に「ぐるぐるくるまー」というダジャレでしめた。
小西&正源司のお題は「優しい部活の先輩と後輩が、キャンプ場で料理をしていると、大勢の敵が襲ってきたがふたりでやっつけた」。ともに兵庫県出身のペアだが、正源司がストーリーを考え、小西が関西弁で先輩を演じた。

ここからはMCを山下&渡辺にバトンタッチし、他のメンバーは次の企画「私服ファッションショー」の準備のため裏へ。MCのふたりはメンバーのアンケートを紹介した。途中、「日常茶飯事」を「ちゃはんじ」と読み間違えてしまった元社会人の山下に、最年少の渡辺が訂正を入れるという一幕も。そして私服ファッショショーでは、それぞれ私服に着替えたメンバーたちが会場2階のスタンド席をぐるっと一周し、ファンと間近でコミュニケーションを取った。

最後のおもてなしは「ミニライブ」。お待ちかねの時間の到来に、ファンから大歓声が上がった。ライブが始まる前に、VTRでこれまでの四期生の歩みも紹介された。

昨年8月に研修合宿を行ってから、ミュージックビデオ撮影や冠番組『日向坂で会いましょう』の初収録、代々木第一体育館で行われたグループのツアーファイナル公演でのお披露目など、怒涛の約半年間を過ごしてきたことが、その裏側とともに映像で伝えられた。

このVTR終わりで日向坂46のOvertureが流れると、会場は3年ぶりの声出しライブにボルテージが高まった。四期生たちが最初に歌ったのは、『ブルーベリー&ラズベリー』。
曲終わりのMCでは、小西が、今回は観客のコールが聴こえてきて嬉しかったと感想を述べた。あらためてミニライブの意気込みを聞かれた山下は、「日向坂46四期生、仲良しです。みんなが優しくて助けられているので、この12人の温かい思いをみなさんに届けられたらなって思ってます」と宣言した。

続く2曲目は『ドレミソラシド』。夏らしく爽やかな曲調で、日向坂46のグループカラーを現す一曲。夏が大好きで元吹奏楽部でもある正源司陽子がセンターを務め、イントロの指揮者の振り付けもこなした。

3曲目は『キュン』。日向坂46のデビューシングルにして代表曲のセンターを担当したのは藤嶌果歩。笑顔いっぱいでパフォーマンスし、サビ前の「かわいい」というセリフには会場から「フゥー」という歓声を受けた。なお、2番の「好きだよ」というセリフは正源司が担当した。

ここで再びMCを挟む。『ドレミソラシド』でセンターを務めた正源司は「一番最初に合奏するところでみんなが目を合わせてくれた瞬間、すっごい笑顔なんですよ。
ほんとに私、楽しくてしょうがないって気持ちで踊りました」、『キュン』でセンターを務めた藤嶌は「合宿とかでもさ、大喜利とかしたじゃん。そういう全部積み重ねたものがここで発揮できたかなと思います」と語った。

また、宮地の無茶振りで山下と宮地がキュンのセリフを言うと、石塚と渡辺が流れ弾を被弾。ふたりとも大照れしながら「かわいい」と言うと、会場が大盛り上がりした。

4曲目は『こんなに好きになっちゃっていいの?』。日向坂46の楽曲の中でももっとも大人っぽい恋愛ソングで、デビューしたばかりの四期生が歌うと新鮮に感じられる。小西をセンターに、切なく激しくパフォーマンスした。

ダンストラックを挟んで5曲目は『青春の馬』。グループを象徴する応援歌で、四期生は研修合宿のときからこの曲を練習していた。センターは清水で、曲中に清水から手を引かれて前に出る役は渡辺が務めた。

曲を歌い終えてから、メンバーひとりひとりがマイクを通して観客にメッセージを伝える。先頭の石塚をはじめ、多くのメンバーが涙を流しながら熱い思いを打ち明けた。

石塚瑶季は「今、披露させていただいた『青春の馬』は自分にとっても四期生にとっても思い入れの強い曲です。そんな曲で私は初めてフロントをさせていただきました。合宿の課題曲である『青春の馬』を今日こうして大勢のみなさまの前で披露できるまでに自分たちは成長したんだな、とこの景色を見て実感することができました」とコメント。

竹内希来里は、「私はみんなに感情を出すのがあまり得意ではない人だったんですけど、このおもてなし会の期間に始めはつらい涙をたくさん流してたんですけど、最近は嬉し涙がたくさん出るようなったんです。それは四期生がすごく優しくて、先輩方も私たちにすごい優しい言葉をたくさんかけてくれるからだと思います。私も先輩方のようにカッコ良くなりたいし、優しいアイドルになりたいなと思ってます」と語った。

山下葉留花は「私はオーディションで『日向坂46の素晴らしさを世界に届けたいです』と言わせていただいたんですけど、その言葉を有言実行するために、私は日向坂46にふさわしい人になれるよう前を向いて、先輩方の大きな背中を見て、私自身強くなります」とコメントした。

本編最後に歌ったのは、日向坂46の定番曲『JOYFUL LOVE』。いつもの通りファンがサイリウムで作る〝虹〟を前に、この曲をきっかけに日向坂46のオーディションを受けたという宮地をセンターにして歌唱した。

アンコールでグッズのTシャツを身に着けて登場したメンバーたちは、ステージ上で日向坂46の円陣を披露。会場最後列まで届く地声で「空まで届け! ぽかぽかキュン! ひとりじゃない、仲間と共に高く跳べ! 日向坂46、ヒ!」と叫んだ。そして再び『ブルーベリー&ラズベリー』を披露。

最後に、清水が同期を代表して「これから四期生たちは先輩方の大きな背中を見習って、謙虚さ、礼儀、感謝を忘れずに、どんどん先輩方のように成長していきたいと強く思っています。精一杯、四期生一同頑張っていきますので、これからもずっとずっと見守ってくださると嬉しいです。私達四期生は、おひさまのみなさんのことが大好きです!」と感謝を伝えた。

そして本当の最後のおもてなしとして、「お見送り」をすることを発表。声出し解禁に続いて、まさかの対面でのお見送りをするという発表に、ファンは大歓声を上げた。ライブを終えたばかりのメンバーたちが、会場を出るファンをビニールシート越しに見送り、イベントは幕を閉じた。

4月1日・2日には、横浜スタジアムでグループのデビュー記念日ライブ「4回目のひな誕祭」が開催される。これまで全体ライブではスポットでの出演だった四期生たちが、この「おもてなし会」を経て、より本格的にグループの一員としてライブを作り上げていく姿を見るのが、今から楽しみだ。

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