お笑いコンビくりぃむしちゅー有田哲平とフワちゃんがMCを務めるバラエティ番組『有田哲平の引退TV』#7が、17日(金)夜9時よりABEMAにて放送された。

【写真】武藤引退について語る平成プロレスの盟友・蝶野正洋、獣神サンダーライガー【17点】

17日(金)配信の#7では、“引退”とはどういうことなのかをより掘り下げていくために、すでに“引退”を決意しているプロレス界のスーパースター・武藤敬司選手から、“引退の美学”について学ぶことに。


21日(火)に東京ドームで開催される引退試合を目前に控えた武藤選手は、引退を決意したキッカケについて、「体が動かなくなってきたから。特に股関節が痛くてしょうがない。もうダメだなと思って引退を決意しました。体さえ動けば本当に引退したくない。今はリングまでたどり着くのもやっとの状態だから」と、自身の身体と向き合った上での引退であることを告白。

そんな武藤選手を一番近くで見守ってきた、武藤選手の愛娘でありシンガーソングライターの霧愛は「真っ直ぐに立てない。その影響で膝も腰も曲がっている。立つ、歩く、座るの普通の行動がツラそうでした。引退して欲しかったです。お父さんって、ファンのことをすごく考えてるんです。ダメなことや無茶なこともやっちゃう。お医者さんが絶対にやるなと言ったムーンサルトプレスも飛びますし。
体が無理でも心で体を動かしてしまう人」と、武藤選手のファン思いなゆえの行動について、複雑な心境を吐露した。

武藤選手へ、これまでにも引退を考えたことは?という質問が投げかけられると、「ない」とキッパリ。自身のことを「貪欲」と語るほど、向上心を見せる武藤選手は、引退試合についても「年間最高試合を狙っていますからね。引退試合で、“高田延彦さん、蝶野正洋さんとやってください”とか、そういう昔の思い出の振り返りみたいな試合を求めてくるファンの人もいるけど、俺は“今”を戦いたい。だから、“今”の強い内藤(哲也)選手を選んだんです」とコメント。

続けて、「内藤って、1995年の武藤vs高田戦を見てプロレスラーになろうと決めた。そして今の地位まで這い上がってきたんだって。今度は、内藤vs武藤戦を見て、今のちびっこや若者が内藤みたいになりたいって思ってくれたら」と、プロレス界の未来を内藤選手へ託していることも明かした。

さらに、引退試合では武藤選手の代名詞でもあるムーンサルトプレスが行われるのか?という質問へは、「主治医の先生に最後1回ってつっついてはいる。俺も悩んでいますよ。あとは、開けてびっくり…(笑)」と言及を避けるものの、これにはスタジオの有田も「これはやるな。俺の予想だとやるな」と不敵な笑みを見せた。


番組終盤、まもなく引退を迎える武藤選手へ、“ともに引退しようと誘うなら誰?”という質問も投げかけることに。武藤選手は、「本当は蝶野に引退勧めて一緒に引退したかった」と、デビュー戦での対戦相手・蝶野正洋選手の名前を挙げた。

番組では、そんな武藤選手の思いを伝えるべく、蝶野選手へ“引退勧告”をしにいくことに。蝶野選手は、武藤選手からの”引退勧告“をスタッフ経由で知ると、「まだ言っていますか?何回も断っています」と、まさかの返答が。実は、すでに何度も武藤選手から”引退勧告“をされているとのこと。

蝶野選手は「武藤さんが60歳まであの状態で続けているんだから、俺も本当はリングに上がるぐらいの…という気持ちがあったけど、思いのほか腰の状態が悪くなってしまって」と、残念ながら武藤選手との”合同引退“は叶わなかったことを明かしつつ、「我々は平成のレスラー。今の若い世代の中でトップを張っている平成レスラーは武藤さんしかいない。それであのコンディションをキープしているのはすごい」と、武藤選手の功績を手放しで称賛。

また、武藤選手の魅力についても「ナチュラル・ボーン・わがまま、かな。よく例えでいうんだけど、プロレスのリングは幼稚園生ぐらいのレベルが一番いい。小学生以上は他の人がやりたいと言っているなら譲ってあげるけど、幼稚園生は他の子が遊んでいるものを、自分が遊びたいと思ったら取って遊んでしまう。それで喧嘩になる。
プロレスのリングの上ではそれでいい。武藤さんは結構そういうタイプ。そういうところをもし考えてやっているなら素晴らしい人間」と語った。

有田は、実は武藤選手が蝶野選手へ“引退勧告”をしていたという事実を受け、「たしかに、デビュー戦と引退試合が同じというのはエモい。だから、武藤さんはずっと誘っていたんだろうね」と、プロレスファンとしての目線で考察。また、“プロレスのリングは幼稚園生ぐらいのレベルでいい”という蝶野選手の名言に対して、「武藤さんは誰にも負けない動きをするから説得力がある」と共感した。

『有田哲平の引退TV』#7は、現在「ABEMA」にて無料で配信中。なお、21日に東京ドームで開催される『武藤敬司引退試合』は、「ABEMA PPV ONLINE LIVE」にて独占生中継される。

特別ゲスト解説として蝶野正洋の出演も決定し、NOAH、新日本プロレスにとどまらず、DRAGONGATEや全日本プロレス、DDTプロレス、東京女子プロレスの選手も総出場で、武藤選手の最後の花道に彩りを添える。

【あわせて読む】野田佳彦元総理、内館牧子、武藤の愛娘・霧愛らが“プロレスラー・武藤敬司”を熱弁
編集部おすすめ