【写真】美貌も話題に、坂本瑠華選手の撮り下ろしカット【4点】
中でも「土木ネキ」こと坂本瑠華は、飾り気のないキャラと容赦のない突貫ファイトで名物選手に成長。なにより「建設業のイメージアップのために闘いたい」という“土木愛”で、幅広い層から支持を集めている。
「最初にBreakingDownに出たのは、キックボクシングを習い始めて3~4ヶ月くらいの時点。はっきり言って無謀ですよね(笑)。でも、どうせやるからにはトップを目指したいと思っていまして。それに素人とかが出る大会だったら、確実に勝てるんじゃないかと謎の自信もあったんです。現場で土木の仕事をしていて、腕力には自信がありましたから」
握力は55kg。霊長類最強と謳われた吉田沙保里と同じ数値である。プロフィールには「少林寺拳法6年」とあるが、「それは単なる子供時代の習い事だから、格闘技歴にはカウントしないでほしい」と本人は苦笑いする。つまり、ほぼ初心者の状態で並みいる強豪を沈めてきたのだ。そのベールに包まれた生い立ちを尋ねてみると……。
「生まれも育ちも熊本です。
毎日フラストレーションを溜めながら破壊衝動を爆発させていた10代の坂本だが、不良だったかどうかは微妙なところだと振り返る。「盗みとクスリだけはやるな」という親の教えは守っており、仕事に取り組む態度も真面目一徹。ケンカすることは多々あったが、女性とは闘ったことがないという。
「たとえば友達の女の子がいるじゃないですか。その子にしつこくつきまとってくる男がいて困っているとか相談を受けると、こっちがムカついてくるんですよね。
高校中退後、坂本は迷うことなく建設業界に飛び込んだ。それ以来、一貫して土木現場で汗を流し続けている。所有している資格は3トン以上のブルドーザーやパワーショベルを運転・操作できる「車両系建設機械」と、「職長・安全衛生責任者」。職場は当然のように男性しかいない。
「私、おじいちゃん子だったんですよ。本当に大好きでした。おじいちゃんは土木の社長さんで、死ぬ直前まで現役。そんな環境で育ったものだから、当然、自分もその会社で働くつもりでいましたね。だけど、おじいちゃんは会社を畳んじゃったんです。理由は跡継ぎがいなかったから。
坂本にとって、土木業は単なる生活費を稼ぐための手段ではない。格闘技で上を目指す現在も「どんなに有名になっても、土木だけは辞めるつもりがない」と断言する。
「現場では人生を学べるんですよ。人として大事なことは、全部、土木の仲間たちから習ってきました。うちの社長はめちゃくちゃいい人で、たとえるならお父さんタイプ。だから社員も家族みたいな感じになんです。社長には本当によくしてもらっているんですけど、先輩たちも『だったら俺たちは仕事で返すしかないだろ』とか言うんですよね」
そんな坂本が最初の子供を産んだのは17歳のとき。それを機に期に籍を入れたが、結婚生活は長く続かなかった。相手男性にDV癖があったからだ。
「思えば最初の子を産んだ時点で、すでに兆候はあったんです。でもすぐに2人目を妊娠しまして……。
18歳で離婚。21歳で現在の旦那と知り合って再婚。生き急ぐようにして人生を駆け抜ける坂本だが、「ようやく普通の家庭を持つことができました」と柔和な笑みを浮かべる。
「子育ても現場仕事も大変だけど、そんな中でも格闘技ができるのは旦那の協力があるからこそ。そこは本当に感謝していますね。ちなみに小学生になったうちの長男も格闘技をやっているんですよ。ママと子供は殴る蹴るに夢中で、パパはもっぱら応援する係(笑)」
今回のBreakingDown7で坂本が対戦するのは、前科歴のある元有名キャバクラ嬢・あき。「負けるイメージがまったく沸かない」としながらも、「キャラを作っている奴らばかりの中、飾っていないところは評価できる」と一目置いている部分もあるようだ。
「私、有名になりたいんですよね。
様々な想いを背負いながら、己の拳を信じて前に突き進む坂本。豪快なKO劇が期待できそうである。
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