【前編はこちら】1000万プレイヤーの現役ホストがアイドルグループKG9を結成、費用はすべて自腹という衝撃
【写真】ホストアイドル・KG9(ケージーナイン)のビジュアル
人気ホストによる新しいアイドルグループ・KG9。メンバーは自腹でレッスンを受け、ダンスや歌のスキルを磨いているが、夜の世界で1000万プレイヤーの彼らが、こんなにもストイックに、どこまでもクソ真面目にアイドル修行に打ち込めるのは大きな理由があった。
それは『もうアンダーグラウンドとは呼ばせない!』という想い、である。
夜の世界は、どうしても世間から色眼鏡で見られがちである。歌舞伎町のホストクラブを拠点としている彼らは、偏見の目に晒されがちだ。
そのイメージを払拭し、さらなる高みに踏み出すには、おもいきって夜の世界から飛び出し、アイドルとして認められる必要がある。高みを見たいから、彼らはどこまでもハングリーになれるし、あえてオーディションで真剣になれそうな男を選んだ理由もそこにあった(ちなみに後から加入した新メンバーはホストとして、そこまで稼げてはいない、とのこと。リアルなハングリー精神はグループに新たな化学反応を起こすかもしれない)。
昨年11月に配信リリースされたデビュー曲「Higher Higher」はオリコンデイリーデジタルランキングでいきなり2日連続で1位を獲得。
そこはホストとして、すでにたくさんのお客様を獲得している強みでもあるのだが、デビューに際して運営サイドも全力を投入。韓国の3大プロデューサーとして有名で、現地で社会現象を巻き起こしたガールズグループBrave Girlsの楽曲『Rollin’』を手がけたBraveBrothersがデビュー曲を提供。もろもろの費用はメンバーの自腹だが、その分、こういうところを運営はがんばってくれている。大人のアイドルグループだからこそできるバランスであり、ホストクラブとは無縁の客層にも訴求する名刺代わりの最強デビュー曲を手に入れることもできた。
ホスト発アイドル、というキャッチーな肩書きはファミリー層や若いファン層には間違いなく敬遠されるだろうし、メンバーもその壁を感じている。だからこそ、アイドルとして唯一無二の存在にならなくてはいけないのだ。
リーダーのKEITYは『ホストクラブから前例のない結果を残し、歴史に名を刻みたい。明確な目標はないけれど、強いていえば自分たちが目標とされる存在になりたい』と語る。
さらなる高みを目指す、という共通項があるため、その向こう側に世界進出を夢見るメンバーも多い。
たしかに海外で成功して凱旋帰国、というルートをたどれば懸案であるファミリー層や若年層にも抵抗なく受け入れられるだろうし、とてつもない高みに到達することも可能。韓国の有名プロデューサーが手掛けた楽曲は、世界に通用するパスポートにもなるだろう。
歌舞伎町から、世界へ。
アンダーグラウンドから、未来の光へ。
ようやく閉塞した状況から抜け出そうとしているエンターテインメント業界で、次なる時代を切り拓いてくれるのは、これまでのアイドル業界の常識に囚われず、それでいてハングリー精神旺盛なKG9のような存在なのかもしれない。
もともとアイドルだって、絶対的な市民権を得ていたのかといえば、けっしてそうではなく、偏見のまなざしで見られた時代もたしかにあった。偏見を打ち負かしたときに生じるパワーは絶大だ。日常が戻ってきた令和のアイドル業界は、きっと、ここからが面白い!
なお、11人体制で活動してきたKG9だが、結成時の目標であった『メジャーデビュー』『オリコントップテン入り』をクリアしたことを受け、4人が卒業を決意(今後はホストとして、新たな夢を追い求めていくとのこと)。他にもグループ加入を希望するホストが多数いるため、追加メンバーを選ぶオーディションが行われ、3月1日に公式ファンクラブと公式Instagramにて詳細が発表される。
さらに3月12日には彼らの本拠地である歌舞伎町のホストクラブでホワイトデーイベントの開催が決定。日曜日のお昼なので、超・健全なノンアルコール開催になる、とのこと。これまた新たな試み、である。そして、その席上で『アイドル活動に関する、かなり嬉しい重大発表』があるらしい。春に向けて仕掛けが加速するKG9の動向に注目!