元キックボクサー那須川天心のボクシングデビュー戦でラウンドガールを務め、リングの華となった新唯(あらた・ゆい)。“レベチのかわいさ”と話題を呼んだ彼女の、もともとは看護師として働いていたという経歴から、愛車はマツダ・ロードスターという意外な一面に迫った。


【写真】“レベチのかわいさ”と話題、新唯の撮りおろしカット【10点】

新は、原宿の竹下通りでスカウトされたことをきっかけに芸能界デビューを果たした。実はそれまでは栃木の病院で看護師として働いていたという。

「モデルになりたいって中学生ぐらいからずっと母に言っていたんですけど『ダメ。手に職をつけなさい』と反対されて、それで看護師になりました。仕事はすっぴん+マスクだったので全然モテませんでしたね(笑)」

清楚な雰囲気もある新だが、破天荒な一面も持つ。

「高校が商業科だったのに簿記検定を持ってなくて。1級の勉強をめちゃくちゃ頑張って、受ければ絶対合格だったはずなんですけど、試験当日に友達と『だるいよね。行くのやめよう』とか言って、調子に乗っていかなかったんです。もちろん母にあきれられましたね(笑)」

そんな性格は看護師時代も変わらなかったようだ。

「ある日、なんか許されるかなあって突然髪の毛を青に染めたんですよ。病棟の看護師長さんたちは『似合っている』『可愛い』って褒めてくれたんですけど、 病院で一番偉い看護師の方にはもちろん注意されて(笑)。それで、次の日に染め直しました」

思いついたら止まらない性格のようで、看護師時代には予定が空けば、鈍行電車で3時間かけて東京を訪れ、原宿や表参道を4時間ぐらい散歩し栃木に帰るという傍目には修行にも思える日々を過ごした。
だが結局、これが芸能界入りのきっかけになるのだから世の中面白い。

「スカウトを受けたときは20歳を超えていたので、親の承諾もいらないなと勝手に事務所に入って親には事後報告でした。母からは『もう驚かない。あなたがそういうタイプなのはわかっているから』と言われました(笑)」

根っからの自由人。それだけに芸能界の仕事は性に合っているのだという。

「もともと私は飽きやすい性格なので、同じことをずっとやるよりも今のようにいろんな仕事ができるのがすごく楽しいです。知名度や人気、仕事の量が自分の努力次第で変わる、そのどうなるかわからないところも楽しいですね」

レースクイーンとしても活躍する新だが、車自体も好きだという。新車で購入した白いND型ロードスターが愛車だ。

「お父さんと首都高に乗っているときに、白のポルシェを見て『あの車かっこいい』って言ったんですよ。 そうしたら父に『買えるような人と結婚しなさい』って言われて、値段を調べてみたらめちゃめちゃ高くて! そこから車に興味を持ち始めて、かっこいい車に乗りたいと思うようになりました。車に乗るならマニュアルがいいと思って、マニュアルの免許も取りましたね」

ツーシーターの車に憧れていた新。いざ車を購入する段階で候補に上がっていたのはロードスターか、最終的にトヨタ・86だった。


「ただ86は同級生の男の子たちがみんな買い始めていたので、かぶりたくないなと思って。そこでマツダのディーラーに行って、ロードスターを実際見たらめちゃくちゃかっこいいし、オープンになるんだと思って速攻で購入を決めました。ロードスターに乗っていると言うと意外だって驚かれますね。買った時にお父さんが一番びっくりしていましたけど、『貸して』って喜んでもいました」

現在は実家に置いてある愛車ロードスターを一時期は乗り回していた。だが、あわやの出来事から運転を見直したという。

「日光いろは坂(※漫画『頭文字D』の舞台にもなった栃木のドライブスポット)を調子に乗って1人で走っていたんですよ。そしたら、路面が濡れていたせいでお尻からガンってすっちゃって、『これは死ぬ!』と思ったんです。あれ以来怖くて、もう運転で攻めるのはやめました(苦笑)」

並々ならぬ車好きだけに、レースクイーンは天職だ。

「最初にサーキット場に行った時の衝撃は覚えています。エンジン音と地響き、スピード。それをこんなに間近で見られるんだってすごく興奮しました。最近はD1グランプリのレースクイーンをやらせてもらっているんですけど、すごく楽しいです。
スーパーGTなどのレースはサーキットが広いのでモニターでしかみられないんですが、D1は最初からゴールまで見られる。しかも技を競うフィギュアスケートみたいでカッコいい。ドリフトは自分ではまだできないんですが、足の使い方とかを学べばできるんじゃないかなって思っています」

逆にレースクイーンとしてつらかったことは何だろうか。

「日焼けですね。サーキットの照り返しもあるので、日焼け止めを塗ってもコスチュームの形に焼ける。水着の撮影が他の仕事であったとしたら、水着の形と全然違う場所に日焼けが残っていたりして。でも真夏はめちゃめちゃ暑いけど、最終戦がある11月は逆に寒すぎて、ガチガチと震えちゃうんですよね(笑)」

自動車だけでなく、雑誌の企画で2輪の免許も取得。さらに「特殊小型船舶はもう取ったんですけど、その上の船の資格も取りたい」と海にも興味を示す。

5月13日には「D1グランプリ」が開幕し、新も会場でレースクイーンを務める。

「他のカテゴリーだと、レースクイーンとファンの人とは距離があるんですよ。でもD1グランプリはめちゃくちゃ距離が近くて、ドリフトの魅力も生で見たらわかると思います。ボクシングに負けずドリフトも迫力があるので、きっとボクシングが好きな方にも好きになってもらえると思うんです。
逆にドリフトが好きな人もボクシングを好きになる要素はある。私をきっかけにどちらも好きになってもらえればうれしいです」

(取材・文/徳重龍徳)
▽新唯(あらた・ゆい)
1997年10月5日生まれ、栃木県出身。O型。
Twitter:@arata_yui_
Instagram:arata_yui_
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