モーニング娘。
の元メンバーでタレントの後藤真希のワンマンライブ『後藤真希 LIVE 2023-盛り上がるしか!?-』が5月21日に東京・大手町三井ホールで開催された。

写真】昼公演には藤本美貴も登場、後藤真希ワンマンライブの模様【8点】

コールも解禁され、昼夜2回公演で開催されたライブでが1部に藤本美貴、2部で狩野英孝がゲストで登場。その夜公演・2部の様子をレポートする。

開演時間が過ぎてもオープニングの音楽が流れる中、待ちきれなくなった観客の「ごっちん」コールに応えて登場した後藤。「盛り上がる準備できてますか!」と1曲目から『盛り上がるしかないでしょ』を歌いボルテージを上げていく。昨年開催のライブツアーと異なり、スタンディング&声出し解禁となったライブにファンの準備も完璧、続く『うわさのSEXY GUY』と、息の合ったコール&レスポンスで序盤からアイドル時代を思わせる盛り上がりを見せる。

モーニング娘。時代からソロアーティスト活動も行いながらも、2010年代は結婚や育児で活動をセーブしていた後藤は、2020年からYouTube配信を始め、ライブ活動も再開。イベントではバラード系の楽曲やカバー曲を多く歌っていたため、ハイテンションなライブは「12、3年ぶり」として、ハロー!プロジェクト時代とエイベックス所属時代の楽曲をミックスしたセットリストを組み、デビューからの歴史を振り返るような構成になった。

衣装も露出の多い膝丈に挑み、「昔からライブに来てる人とか、年齢いってるからジャンプOKだったら倒れちゃわない?」と客席を煽りながら、『スクランブル』『愛のバカやろう』『抱いてよ!PLEASE GO ON』とファン人気の高いナンバーを披露していく。

とりわけファンからまた歌ってほしいとリクエストを多くもらったという『スクランブル』や、十数年ぶりに単独ライブで本人が歌う『抱いてよ!PLEASE GO ON』で、長年のファンは大いに沸き、ジャンプ禁止の会場ながら、地響きが響くほどに客席とステージが一体になって熱気が生み出されていく。

中盤には『溢れちゃう…BE IN LOVE』『SCANDALOUS』などで官能的なパフォーマンスを見せ、『ズルい女』のカバーで低音も響かせる。
ディスコサウンドが響く『エキゾなDISCO』では一転キュートな歌声を聴かせつつ、観客2人をステージ上に招くサプライズも見せ、歌・ダンスともにブランクを全く感じさせない。この日は終演後に観客との握手会も開催し、アイドル的なファンサービスも、アーティストとしての衰えない表現力も披露しきったライブになった。

アンコールの後、ゲストに呼ばれたのは狩野英孝。ゲーム好き同士としてYouTubeでも共演している仲だが、狩野は「(1部のゲストが藤本なのに)何で僕なんですか?」「(実はドッキリで)落とし穴あるんじゃないかと…」と恐縮気味に挨拶。

それでも、1999年にモーニング娘。に加入後すぐにセンターを獲り後藤真希を世間に知らしめた『LOVEマシーン』を2人で披露すると、実はリハーサル中は対面できずに動画で打ち合わせをしていて、本番で初めてデュエットするとは思えないハモりぶりを見せる。客席もあたたたかく「エイコー!」コールで応え、「お客様優しすぎますね。コールもらったのも初めてですよ」と狩野も感激。

2曲目は『翼をください』を狩野の弾き語りで披露し、狩野の持ちネタのクセの強い歌唱に後藤が合わせていったが、途中口笛で歌う狩野に対して、後藤は口笛が上手く吹けずに狩野にツっこまれる一幕も。客席のファンと共に、2000年代に青春を過ごした世代の「同窓会」のような笑いの絶えない共演となった。

終盤にはデビュー日の9月9日、38歳の誕生日を迎える9月23日に大阪・東京でのワンマンライブ開催を発表し、「また秋にも会いに来てくれるよね?」とこれからもファンの前で歌い続ける決意を明らかにした後藤。

「もうすぐ25周年になるんだけど、変わらずこうやって皆の前で歌っているって、奇跡に近いありがたいことです。
休業とかいろいろあったりしたけど、それでもやっぱり皆のところに戻ってこれていることに感謝しかないです。だからこの先もみんなと一緒に足跡を残していけたらなと思います」と声を詰まらせながらファンの前で歌える充実感を明かし、アンコールのラストに『足跡』を歌い上げた。

合計15曲、十数年ぶりに本気で歌って踊るライブを完走し、後藤は「秋もまたこうやって一緒に過ごせるかなって期待させてね。また会いましょう!」と客席を煽って終演。デビューから25年目も変わらず応援してきたファンとの絆が一層強まった1日になった。

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