【写真】奇跡的なスタイルバランス、市川美織の撮り下ろし【6点】
──AKB48・NMB48を卒業して約5年になりますが、ファッションや俳優業を中心に活動してきました。どんな思いがあったんでしょうか。
市川 モデルのお仕事は子どもの頃からの憧れでした。でも身長148cmの小柄な私なので、普通のルートではなれなくて悔しい思いをすることが多かったんですね。でも最近では小柄な女性向けブランドのCOHINAが出来たように、低身長でもオシャレを楽しめるニーズが生まれてきたんです。
私もそういったブランドでお仕事ができるようになりましたし、COHINAのお仕事でTGCに出演することもできたんです。モデルもできるし、自分でファッションデザインもやってみたいという目標もできました。
──体格をハンデにせずに、市川さんにしかない長所として、活動に昇華できるようになったんですね。
市川 低身長だからってできないことはないんだって証明してみせる意気込みでいます。体格のせいでファッションを楽しむことを諦めてしまう女の人がいなくなることが理想ですね。幸い、顔の小ささでスタイルは奇跡的なバランスを保っていて(笑)、身長が目立たないファッションができています。
──29歳の今もキュートなスタイルを保てているだけでもすごいですが、ゆくゆくは“奇跡の〇〇歳”と呼ばれるかもしれません。
市川 安達祐実さんのように、いくつになってもランドセルが似合う、と言われるといいですね(笑)。「フレッシュレモンになりたいの」のキャッチコピーも今も使っていますし、これからはスキンケアも今以上に頑張りたいし、気になる二の腕もシェイプアップしていかないと。じつは個人的には、あまり美意識高いつもりがなくても体型を保てていたんですが、そうも言っていられなくなる年頃ですからね。
──そのキュートさがFANCYLABOのカラーにマッチしたようですし、昨年上演の舞台『あの花(あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』で好評だっためんま役も、今年8月の再演版で続投できることになりました。
市川 『あの花』のめんまは「アニメから出てきたみたい」と評価していただて、それが何より演じ甲斐を実感できた瞬間になりました。
もちろん、アニメやマンガと演劇では違いますからただ外見を似せるだけではだめで、現実に私たちが演じる意味を持たせないといけないと考えていました。
例えばアニメだと、シーンによって視界が切り替わって見える範囲も違ってきますよね。でも舞台だと、客席からは舞台上のキャラクター全員が見えています。だから、台本を読み込むのは当然ですがそこで、原作にない立ち振る舞いまで想像力をめぐせているうちに、頭の中にめんまが降り立ってきた感覚がありました。
──研究しつくしたキャラクターを、いわゆる“憑依させる”感覚があったようですね。
市川 芝居の現場では市川美織という人格を封印して、カメレオンのように役になりきる気構えでいます。作品ごとにゼロから共演の皆さんとコミュニケーションをとっていくので、毎回がゼロからの積み上げです。
──ほかにも、主演映画『夢叶えるサウナ』の公開も控えています。
市川 サウナもFANCYLABOの時と似ていて、お話をいただいた時は全くのサウナ初心者で。そこから今では誕生日に友達とサウナに出かけて、“裸の付き合い”を楽しめるまでになりました。私って例えるならスポンジかなと思っていて、これといった趣味はなくても何かを勧められると、どんどんのめり込んでいく性格なんです。もともと「将来の夢」って聞かれても絞れなくて、むしろ夢や目標って一つでないといけないの?と思うような子どもでした。今もそれは変わっていません。
──音楽・ファッション・俳優…とひとつに絞らずに、可能性を追求していこうと。
市川 いろんなお仕事に打ち込める恵まれた環境のおかげでもありますが、そうやって生まれる縁で、道が開けてきたのかなと。モデルのお仕事もこの1~2年で始まったばかりで可能性だらけだと思っていますし、(生まれ故郷の)久喜市のくき親善大使や、広島レモン大使でつながった縁にも助けられています。1年前には全然予想もしなかったFANCYLABOのように、どんなチャンスが開けているかわからないので、好奇心のままに、夢や目標がたくさんになっても追い続けていきたいんです。
【前編はこちら】市川美織、“再デビュー”は偶然に誘われて──世界で人気のDJとレトロ・ポップ・ユニットを組んだ舞台裏
▼市川美織
いちかわ・みおり。1994年2月12日生まれ。
FANCYLABO 2nd single「Trouble Maker」が8月9日(水)配信予定。