8月13日(火)に最新シングル『Be lonely together』をリリースしたアップアップガールズ(2)。これまで3作連続でサウンドプロデュースを行ってきたつんく♂氏が、当初の予定を超えて4作目に楽曲提供したこの曲をひっさげ勝負の夏を迎えようとしている。
この曲をきっかけに飛躍したいという彼女たちの対談を7回にわたってお送りする。3回目はリーダー高萩千夏とグループ最年少・13歳の佐々木ほのかの対談をお送りする。

高萩 この子、今、中2で最近中二病なんですよね。

佐々木 アハハハ。聞いてください、私の中二病っぽい話を。家の鏡を見て、なぜか決め顔をしてかっこいいラインを探しちゃうんですよ。私、男の子になりたいんです。だから今、腕時計をつけてるんですよ。

──なぜ腕時計なんですか?

佐々木 かっこよくないですか? だからつけてるんです。

高萩 その発想は小学生だよ(笑)。

──(笑)。では、佐々木さんから見た高萩さんの印象は?

佐々木 私、アプガ(2)の最初のオーディションのSHOWROOMを全部見てて、ちなっちゃんがおいしそうにオニギリほうばってたのが結構印象にあります。
でも、営業でわざとおいしそうに食べてるのかなって思ってたんですよ(笑)。そしたら私とちーこ(中川千尋)が1年間研修期間だったとき、アプガ(2)のメンバーみんなとサイゼリヤに行ったことがあったんです。そのときにホントにおいしそうに食べてて、すごいな、営業じゃないんだなって思いました。

高萩 誰よりもおいしそうに食べる自信はあるからね(笑)。ちょっと、それ以外はないの?(笑)

佐々木 私がアプガ(2)に入ってから、ちなっちゃんはいつも顔合わせたら笑顔で歯があるんです。でも、注意してくれるときはちゃんとしてくれるんですよ。あと、ちなっちゃんの歌い方が好きです。「be lonely together」のメインパートでも、音程をはずしてるのを聴いたことがないです。結構訓練してるのかなって。

高萩 訓練はしてないけど、昔ピアノを習ってたんで相対音感っていうのが身についてるみたい。私は一気に努力したってよりも、小さいころからコツコツやって身についてきたって積み重ねのタイプです。

佐々木 なるほどー。


──逆に、高萩さんから見た佐々木さんの印象は?

高萩 最初はもう、大変な問題児来たぞって思いましたね(笑)。さっき話に出たサイゼリヤに行ったときも、ほのかはまだ小6で小さすぎて関わり持つことはないだろうなと思ってました。勝手に、ほのかとちーこ(中川千尋)で2人でデビューすると思ってたんです。そしたら、アプガ(2)に加入することになってビックリでした。

──アプガ(2)の初ワンマンライブ(2018年4月)で、メンバーにサプライズで佐々木さんと中川さんが加入が発表されたんですよね。

高萩 ハイ。入ってすぐの頃はこのガキんちょどうするんだって感じでした。

佐々木 入って最初のダンスレッスン遅刻しちゃって。

高萩 もう、この子は入って数ヶ月ずっと遅刻してていろいろ問題児過ぎて、ホントに一緒にやりたくないって思いました。初期メンバーも怒りが溜まりに溜まってて、一度バシッと怒ったんです。すっごい態度も悪くて、振り入れの確認してるときに注意したら首かしげてくるんですよ。さすがに私のリミッターがはずれちゃいましたね、ホントに怒りました。


佐々木 聞いてください! 私、考えるときに首かしげるクセがあるんですよ。

高萩 クセだとしてもそれは失礼だよ。

佐々木 ハイ、それマミーにも注意されました。マミーにも、私って勘違いされる行動が多い、なめてるように見えるって言われました。ボス(事務所社長)にも言われますね。怒られてるときに、私は真剣にその人の目を見てるつもりなんですけど、睨みつけてるように見えるらしくって。ホントはちゃんと聞いてるので、そういうところも気をつけなきゃと思いました。

高萩 この子は顔に出てましたからね。

佐々木 違うんですよ~。昔は、普段の表情とか全然気にしたことなかったです。失礼なんだってホントにわかりました。私、アプガ(2)に入って結構思い知らされたんですよ。
遅刻したらこんなに人に迷惑かけるし自分も恥ずかしいしっていうのがホントにわかりました。ここ1年で成長したと思います。

高萩 ホントそう思う。この1年でだいぶ巻き返したよ。あとは頭を使って発言してほしいです(笑)。MCでも何を言い出すのか不安で。思ったことを口に出すからもめるし、自分の中で大したことことじゃなくても周りからしたら大したことだったりもするからね。

佐々木 ハイ。

──佐々木さんは、芸能のお仕事はいつからやってるんですか。

佐々木 私は幼稚園の年中さんからやってました。モーニング娘
さんは歌もダンスもメンバーのみなさんいろいろ最強じゃないですか。それで圧倒されて大好きになってオーディションを1回受けたんです。でも、落ちてしまって、野球選手になろうと思いました。

高萩 なんで野球選手だったの?

佐々木 そのとき小5で、ホントに男の子みたいな感じだったんです。オーディションに落ちて芸能辞めたくなったんです。その頃は、プライド高かったので負けず嫌いだったし、落ちたことがショック過ぎたんです。ホントに辞めようと思って、クラスの隣の子と素振りの練習とかしてました。でも、あるときユーチューブを見てたらアプガ(2)のオーディションやりますっていうのを見たんです。最初、募集の年齢を聞いて私はダメだと思ったんですけど、夢を諦めきれない人が受けてくださいっていうのを聞いて、マミーにこのオーディション受けたいって言ったんです。口では辞めると言っても、心の中では続けたいって気持ちがあったんだと思います。

高萩 確かに根性はあるよね。

──根性の部分だと、ずっとやっていた空手の影響ってありますか。


佐々木 あると思います。12月の寒い時期に水に入って体を鍛えるっていうのがあって、それやってました。だから私、1回もインフルエンザにかかってないし体が鍛えられてるんです。

高萩 水に入るのは修行で?

佐々木 そうです。海に声出しながら入っていくんです。

高萩 空手やる人って、みんなそれやるの?

佐々木 いや、私のいた道場だけでした。裸足になって砂利の上で練習したりもしてました。だから私、足つぼ全然効かないんですよ。

高萩 へー、すごい。

佐々木 逆に、こそばゆいって感じですね。砂利の上で正座して “おはようございます!”“ひとつ! 誠実であれ!”みたいな声出しもしてました。空手やってなかったら、もっとヤバい状態でアプガ(2)に入っていたと思います。

高萩 いや、そんなだったら入ってないと思う(笑)。

佐々木 敬語も使えなかったと思います。空手で敬語学びましたし、先輩を立てることを学びました!

──なるほど(笑)。新曲の話もお聞きしたいのですが、アプガ(2)の新境地的な新曲「be lonely together」ですが、佐々木さんはどんな印象がありますか。

佐々木 今の自分がどういう表現ができるのか、自分が試された気がしました。MVの演技レッスンもありましたし、自分がこういう風にしたら気持ちが入るとかすごく考えました。昔、演技の練習とかオーディションとかしてたんですけど全然受からなかったんです。なんで落ちたのかもわからなかったんですよ。それがこの演技レッスンでこういうことなんだっていうのがわかりました。

──佐々木さんの歌やダンスは、高萩さんにはどう映ってますか。

高萩 ほのかは、歌が上手くなってきたから、頑張ってグループ引っ張ってほしいですね。

佐々木 それは、ホントにそう思います。歌をまずクリアしてからのスタートだなって思ってました。私、今一番歌を頑張ってるんです。

高萩 どんなことしてるの?

佐々木 絶対、家では発声練習してます。声が小さくなるグッズがあって、それをつけてやってるんです。今、音外したなとかこうやった方が音出しやすいなとか結構わかるんです。

高萩 それ、ウチもほしい。

佐々木 ネットで普通に買えます。ボスにも、遅刻しないのでボイトレ入れてくださいってお願いしてるんです。だからボイトレに遅刻したことはないです。

高萩 そうなんだ。まあそれが普通だけどね(笑)。ねえ、なんで遅刻しちゃうの?

佐々木 うーん、疲れちゃうとボーっとしちゃうクセがあるんですよ。学校が終わった後はボーっとしちゃって、気づいたら降りる駅を3駅過ぎてたとかあったり。

高萩 ヤバい(笑)。

佐々木 でも、中2になって遅刻してないです。ずっと、頭の中でこの駅で降りるって考えてるんです。あと、電車の中で寝ちゃわないように立ってますし、ゲームしないようにしてます。あと歌の話だと、バランスボール買ってもらいました。歌うときに軸がないとぶれて聴きずらいって言われたので、バランスボールで体の軸、体幹を鍛えるようにしています。

──高萩さんから、リーダーとして佐々木さんにアドバイスはありますか。

高萩 そうですね、自分の中でできたって思わないほうがいい。

佐々木 歌もダンスも、そう思ったことないです。

高萩 もし、自分ができたと思っても、もうちょっとやった方がいいよ。

佐々木 ハイ。そうだ、アプガ(2)に入った頃はダンスに自信がありすぎてニュアンスが違ってても合ってるって思ってました。そのときに、ちなっちゃんがこういうときはこうした方がいいとか言ってくださったんです。古川さん(アプガ(仮)の古川小夏)にも指導していただいて、ダンスの踊り方を変えた方がいいって言われたんです。ちなっちゃんには、いつも表情が一緒だから曲によって変えた方がいいって言われたんです。古川さんには、ダンスの踊り方が毎回一緒で見てて面白くないから、かわいい振りはプリプリって感じでかっこいいときは自分の持ってるバキバキなダンスを踊った方がお客さんが飽きないって言われて気づかされました。

高萩 あと、ライブの動画とか見てて思うんだけどさ、新曲のときにコンパクトに見えてしまうのがもったいないと思う。せっかく手足が長いんだから、大きく使えてないのがもったいないよ。

佐々木 ハイ! 今みたいに細かく指導してくれるとありがたいです。自分のここがダメだから、克服したらもっと自分が上に行けるってわかるじゃないですか。昔は怒られたら「ふん!」って感じだったんですけど、今は期待されてるって思い込んでます。自分に言い聞かせてやってます。私、マイナス思考なんですけど、プラス思考に変えて頑張ってます。

──じゃあ、最後に私はこうなりたい宣言してください。

佐々木 私はアプガ(2)をひっぱっていけるような存在になりたいし、後輩にも憧れられる存在になりたいです。今が準備段階で2年後には高校生なんで、そこでバシっと決めたいと思います!

高萩 ダメだよ。今ここで売れないと、すぐにでも結果を出さないといけないんだから。

佐々木 あ~そうか。夏思いっきりがんばって、冬には覚醒してると思います!
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