吉岡里帆&永山瑛太主演ドラマ『時をかけるな、恋人たち』(フジテレビ)の第7話が11月28日(火)に放送された。

【写真】第二章がスタート、『トキコイ』第6話場面カット【6点】

このドラマ、各エピソードのタイトルがタイムトラベルに関連した映画の名前に因んでいる。


第1話「アバウト・タイムパトロール」→『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』(2013年)
第2話「10年先の彼女」→『1秒先の彼女』(2020年)
第3話「きみがぼくを見つけた夜」→『きみがぼくを見つけた日』(2009年)
第4話「ある日浅草のどこかで」→『ある日どこかで』(1980年)
第5話「バスクラッシュ・エフェクト」→『バタフライ・エフェクト』(2004年)
第6話「バック・トゥ・ザ・エイティーズ」→『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)
第7話「私は明日、20年後のきみとデートしない」→『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(2016年)

そして今回の第8話のタイトルは、「サマータイムパトロール・ブルース」。そう、脚本を務めている上田誠が2001年に発表した戯曲『サマータイムマシン・ブルース』がネタ元なのだ。まさかの俺オマージュ!2005年には本広克行監督の手によって映画化され、主役を演じていたのは、井浦翔役の永山瑛太だった。劇中に登場していたエアコンのリモコンが、今回23世紀のデバイスとして再登場するとは!

上田誠のX(旧Twitter)のポストによると、これは台本の指示ではなく監督 or 美術スタッフによる遊び心だったもよう。こういう細かいところに気配りできるのが、『時をかけるな、恋人たち』のレベチなところです。(以下、放送されたドラマのネタバレを含みます)

で、このエピソードでは、まず天野(伊藤万理華)が廻(吉岡里帆)と翔にアドバイスする場面から始まる。曰く、航時法が変わるまで逃げまくり、違法トラベラーを捕まえまくって昇進すれば、記憶を消される心配もなくなり、無事に過去人と未来人が一緒になることができるのだ、と。なんだかそれはそれで大変な気もするが、恋の超展開に浮かれまくっている2人はあっさりそれに承諾し、廻の大学生時代にタイムトラベルして、違法トラベラーと思わしき人物を捕まえに行く。

10年前の2013年にタイムトラベルした廻と翔の前に現れたのは、何と広瀬(西垣匠)。恋心を抱いていた会社の先輩がタイムトラベルしてしまったことを知り、時空を超えてやってきたのだ。ラストでは婚約者である広瀬を追いかけて、若葉(田中真琴)もキックボード型タイムマシンでやってくるのだが、あまりにも一般ピーポーがカジュアルにタイムトラベルしすぎじゃありませんか?タイムパトロール隊がグズグズすぎて、ちょっと心配になってしまう。

結局違法トラベラーは広瀬で、しかも翔でもあったという、<全ては歴史に組み込まれていた展開>。
マリトッツォだの、ワイヤレス・イヤホンだの、「レベチ・ワンチャン・リアコ・あたおか」といった新語だの、これらも全て未来から輸入されて開発に至ったという、前回以上に頭が破裂しそうなタイムパラドックスなお話。

それでいて、廻と翔がおでことおでこをくっつける23世紀のキス、唇を重ねる2013年のキス(リアコじゃん!)をして、さらにそれを未来から来た2人が見守るというエモい展開があるのも憎い。理屈一辺倒なお話になりそうになると、キュンキュンする場面を抜かりなくインサートしてくるあたりが、さすが上田誠である。

引き続き、第9話以降の<恋の超展開>に超期待であります!

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