『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』に『ブルーロック -EPIOSODE 凪-』、そして『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』など……。2024年は、話題のアニメ映画が目白押しの1年となっている。
しかもそのなかには、制作発表から長い時間を経てようやく公開にこぎつけた“ファン待望の作品”も存在するという。

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まず1つ目に挙げられるのが、今冬に公開を予定している『魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉』だ。同作は2011年から始まったアニメーション会社・シャフトのオリジナル作品『魔法少女まどか☆マギカ』の最新作で、『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』以来、約11年ぶりの新作映画となる。

映画の制作自体は2021年4月に行われた10周年イベントで発表されていたものの、しばらく音沙汰がない状況が続いていた。公開時期が発表されたのは、そこから3年半の歳月が経過した2023年9月のことだ。

今のところストーリーの詳細は明かされていないが、ティザービジュアルや予告映像では、美しくも不気味な世界観が惜しみなく描き出されている。またタイトルロゴが黄色であることから、イメージカラーが黄色のキャラクター・巴マミが重要人物になるのではないかと予想されているようだ。

なお『魔法少女まどか☆マギカ』といえば、かわいらしいキャラクターの見た目からは想像もつかないハードな内容が話題となった作品。脚本を務めたシナリオライターの虚淵玄は、暗く重い展開に定評があるが、当時はノベルゲームファンのあいだにしかあまり知られていなかった。“鬱展開の第一人者”として世間に広く知られるきっかけとなったのは、間違いなく同アニメの3話がきっかけだろう。

虚淵はその後制作されたスピンオフの『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』には、ほぼ関わっていなかったため、『魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉』は久しぶりの“虚淵脚本”を堪能できる作品ということになる。ふたたび伝説の鬱展開が飛び出すことを期待できる……かもしれない。


2024年1月26日に公開を控えている『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』も、多くのファンが待望していたアニメ映画だ。こちらはなんと制作発表からおよそ18年越しの公開となる。

同作は2002年からTVシリーズが始まり、“21世紀のファーストガンダム”と呼ばれるほどの人気作に。2018年放送の『発表!全ガンダム大投票』(NHK BSプレミアム)では『機動戦士ガンダム』『機動戦士Zガンダム』に次いで、作品部門3位にランクインしていた。また男性のみならず、女性ファンを多く獲得したガンダム作品としても知られている。

今回公開される劇場版は、そんなTVシリーズの続編となるのだが、ここに至るまでにはさまざまな紆余曲折があった。というのも2006年に制作が発表されたものの、脚本を担当した両澤千晶氏の訃報などが重なり、その後続報が途絶えていたからだ。事実上の制作中止と受け止めていたファンも多いのではないだろうか。

しかし2021年5月に始動したプロジェクト「GUNDAM SEED PROJECT ignited」にて、福田己津央監督のもと劇場版が鋭意制作中であることが発覚。そして2023年7月、TVアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2』(TBS系)の最終回に合わせる形で、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の公開日が告知された。もはや無事に公開されるだけでも、当時のファンにとっては感慨深いだろう。

また2月16日には、『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』の劇場版が控えている。
同作の原作は『週刊少年ジャンプ』で連載されていたバレーボールマンガで、2020年に放送されたTVシリーズ第4期『ハイキュー!! TO THE TOP』の続編となる。

劇場版は全2部作にわたって展開されるようで、まず1作目では原作屈指の人気を誇る烏野高校VS音駒高校の戦い、通称「ゴミ捨て場の決戦」が描かれる予定。アニメーション制作はProduction I.Gが担当し、TVアニメ1期から3期を手掛けた満仲勧が監督を務める。

さらに主題歌は、これまで3度にわたって『ハイキュー!!』の主題歌を手がけてきたロックバンド“SPYAIR”が担当。人気エピソードの映像化に加え、思い入れの深いアーティストの起用ということで、ファンの喜びもひとしおのようだ。

他にも2024年公開の映画としては、『僕とロボコ』や劇場総集編『ぼっち・ざ・ろっく!』などのタイトルが名を連ねている。今年はアニメファンにとって、大忙しの1年になるかもしれない。

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