SNSでの独特な表現での言動がしばしば話題になるグラビアアイドルの麻倉瑞季。『ミスマガジン2022』でのミスヤングマガジンをきっかけにグラビアを始めた麻倉が、グラビアアイドルという職業への向き合い方や、SNS活用術などについて本音を語った。
(前後編の後編)

【写真】「ミスヤングマガジン賞」を受賞麻倉瑞季の撮り下ろしカット【14点】

――Xではよく「撮影現場でヌーブラを壊した」画像をアップして話題になりますが、何かきっかけは?

「ベッドの上でジャンプしていたら、プラスチックで留めてあったところが壊れて飛んじゃったんです。『壊れることってあるんだ!』と思ってXに投稿したらバズりました。そのスタイリストさんのヌーブラは、今までに合計3回壊しています(苦笑)。

実は、これ以外でも私服でもお気に入りのワンピースの胸のボタンが飛んだり、高校時代にも制服のボタンが壊れたことがありました。マンガみたいですが、本当に起きるんです」

――ただ「大きな胸がコンプレックスだった」というグラビアアイドルもいます。麻倉さんの場合はどう思っていたんでしょう。

「そうですね、コンプレックスは確かにあります。高校時代にクソコラも作られたりしましたし、露骨に性的な視線を送られるのは嫌ですね。『私に見えないところで勝手にやってくれ』が本音です。私のように、こうやって言える人はまだしも、言えなくて苦しんでいる人もいるって事を分かって欲しい。その人たちに大きなお世話と言われたら…それまでなんですけど(笑)

グラビアで胸や谷間を見せているのも男性に媚びているからではなくて、女の子が可愛くメイクした姿を見てもらいたくなるのと同じように 、せっかく持って生まれた個性を、綺麗に撮って他人に見てもらいたいという感覚でこの(グラビアの)仕事をしています。」

――媚びない姿勢は、SNSでも一貫しているように見えます。

「媚びない、という感覚も、なんか言う側の上から目線な気がして…私自身は雑音も目に入れたくないから、Xなどで見ていただいているように飾らずにいる感じです。
私は自分が正しいと思ったことしか言わないので、分かる人にだけついてきてもらえればいいか、という感覚ですね」

――一時期、その独特な発言がよくネットニュースになっていました。

「はじめはバズってもあまり嬉しくなくて、むしろ気が滅入っていました。でも友達が笑いながら電話をかけてくれます。本当に炎上が始まった瞬間に(笑)。『また炎上してるよ~』みたいな口調で、明るくなぐさめてくれるので、私も深刻に考えすぎないようになりました。

でも、こういう事がきっかけで、興味を持ってくださる方が増えて、SNSのフォロワーも増えてくれて、ABEMA TVでコメンテーターのお仕事をもらえました。止まっているヒマはありません」

――グラビア以外にも、やりたいことが沢山あると。

「言い方は難しいですが、グラビア自体、賞味期限のある仕事だと思っているんです。今は並行して自主制作のMVを作っています。自分で撮って、コンテも描いたり編集作業でも指示を出したり…本当に監督さながらに動いています。

やっぱり長年オタクで、創作活動が好きで生きてきたので、演じるだけでなく作る過程にも携わっていたいんです。人に任せるより、何でも自分でやりたくなる気質なので。
小説も書くべくアイデアもためていますし…アイデアは浮かんでくるのに、整理して形にする時間が足りないくらい!」

――noteやSNSでの独特な文章や主張もその一環でしょうか。

「文才と言えるほどかは分かりませんが、筆に乗ると数分で書けるんです。特に『私の可愛さ』のようないい思い出があるテーマはすぐ書き上げました。でも過去のネガティブな経験と向き合わないといけない時もあるので、傷をえぐられるとものすごくエネルギーを使って、涙が出てしまったりする事もあります。

オタクなだけでなく中二病だったので(苦笑)、中高時代はTwitterも欠かせない居場所でした。好きな作品の二次創作もここで探して、漫画家になりたい!とか妄想を逞しくできたのもTwitterのおかげ。やっぱり『X』より『Twitter』の方がしっくりくる派のオタクです(笑)」

――この2月には『もしものアイドル』というフォトブックでも、ゴスロリ風のキュートな衣装でページを飾りました。

「被写体の女の子の『アイドルになれたら』という夢を写真や動画で表現する企画に誘っていただきました。私もアイドルのように可愛い人や可愛いもの、可愛い雰囲気がとても好きなので『女の子が考える理想の可愛さ』を理解して下さっている方々に撮って頂いて、可愛さの表現を追求する事ができました。とても楽しく作品が作れて良かったです」

――コミケでもコスプレして売り子をしたりと、グラビアとSNSを端緒に、活動の幅も広がっています。

「傍から見ると自由奔放に見えるかもしれませんが、人に言えないような黒歴史も面白く見せるのが上手いだけなのかもしれません(笑)。ちょっと恥ずかしい過去も掘り起こしながら、少しづつ文章をつづっています。
今は順調そうでも仕事がなくなったら『社会から忘れられてしまう。死んだも同然だ』と病んでしまうと思うので、そうならないようにもっと、お仕事をお待ちしています!」

▽麻倉瑞季(あさくら・みずき)
2002年4月11日生まれ、長崎県出身。 身長150㎝ B98 W62 H90 2022年『ミスマガジン2022』でミスヤングマガジン賞を受賞。23年には映画『さよならエリュマントス』でミズキ役でメインキャストとして出演。22年12月からはAbema Primeでコメンテーター(不定期)としても出演中。5月30日まで麻倉瑞季写真展制作プロジェクト『undying』のCFを募集中。趣味は推し活、ゲーム全般 特技は朗読、分析、裁縫。
X:@mizuki_asakura_
Note :https://note.com/mizuki_asakura_/
麻倉瑞季写真展制作プロジェクト『undying』
https://ubgoe.com/projects/721

【前編はこちらから】グラドル麻倉瑞季「グラビアを性産業でも崇高な芸術でもない、女の子の素朴な魅力を捉えたもの」
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