2019年11月にスタートしたYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」(ザ・ファースト・テイク、THE F1RST TAKE)に今、再注目が集まっている。『一発撮りで、音楽と向き合う。
』をコンセプトに活躍中のミュージシャンによる一発撮りで収録されたパフォーマンス映像で人気のコンテンツ。バンド好き、アイドル好き、声優やアニソン好き…音楽好きなら誰でも一度は見たことがあるのではないだろうか。

【画像】年代を超えたアーティストが続々登場する「THE FIRST TAKE」

そんな「THE FIRST TAKE」にて、ここ最近、特に大きな話題を集めたのがロックバンド・神聖かまってちゃんの出演だ。まさか、「THE FIRST TAKE」にかまってちゃんが出るなんて!?と驚いたバンドファンも多かったことだろう。そんな神聖かまってちゃんが披露したのは、2010年に発表された代表曲「ロックンロールは鳴り止まないっ」。ボーカル兼ギターの子が発するメッセージが若者の共感を集め、人気を博した名曲が15年の時を経て、「THE FIRST TAKE」に登場ということで、バンドファンも熱い視線を送ったようだ。

失敗が許されない一発撮り、普段から緊張感のある映像だが、存在自体に危険な香りを纏ったの子の登場で、観る側の緊張感もさらに高まる。気持ちを高揚させるようなピアノのイントロから一気に爆発していくバンドサウンド、そして、ヘッドフォンが外れそうになりながらも最後まで歌いきるパフィーマンスは必見だ。

ちなみに、昨年1年間のラインナップを見てみると、「NHK紅白歌合戦」にも出場したOmoinotakeやガールズバンド・Conton Candy、マルシィ、離婚伝説、ねぐせ。といった今とても勢いのある若手バンドが続々登場しているほか、地上波の歌番組にはあまり出演しないDragon AshやThe BONEZといった骨太なロックバンドの一発撮りも体感できるので、「THE FIRST TAKE」はフェス好き、ライブハウス好きなバンドファンにとってもチェックすべきコンテンツになっていると言えるだろう。

そして、アイドルファンも「THE FIRST TAKE」に再注目している人が増えているようだ。直近だと、大ブレイク中のCUTIE STREETも登場。
披露した曲はもちろん、バズりまくっている「かわいいだけじゃだめですか?」。歌番組やライブでは、ダンスや振り付け、フォーメーションを見るのも楽しみのひとつだと思うが、「THE FIRST TAKE」では、8人がマイクスタンドの前に立ち、手振りなどは多少見られるものの、真っ直ぐに歌と向き合っている表情が見られるので、ファンにとっては貴重な映像になっている。しかも、曲の途中で1人ずつ自己紹介を挟むアレンジもあり、初見の人へのファンサービスも忘れてはいない。

歌唱直前の緊張感溢れる様子や歌唱後に緊張から解放された様子が見られるのも「THE FIRST TAKE」のもうひとつの魅力。是非、きゅーすとのかわいいだけじゃない、歌に向き合う姿勢や歌の力にも注目して観てみてほしい。

アイドルで言うと、他にも、今をときめくFRUITS ZIPPERと超ときめき♡宣伝部、=LOVEや櫻坂46も出演しているほか、モーニング娘。’24が現体制バージョンで「恋愛レボリューション21」をパフォーマンスしているところも興味深い。

また、昨年の動きでもうひとつ注目したいのが、爆風スランプが「Runner」を披露したり、NOKKOが「フレンズ」を披露したり…と、往年のバンドファンの心をくすぐるようなラインナップも組み込まれている点だ。復活を果たしたAqua Timezの「千の夜をこえて」と「虹」に歓喜したファンも多かったことだろう。その他にも、WANDSが現ボーカリストバージョンの「世界が終るまでは…」をパフォーマンスしていたり、大塚 愛が大ヒット曲のセルフカバーバージョン「さくらんぼーカクテルー」や「プラネタリウム」を披露していたり、さらには、長渕剛が「とんぼ」で出演したりもしている。

改めて言うが、今回ご紹介した楽曲はすべて昨年から今年にかけて公開されたもの。新曲ばかりではなく、ライブから遠ざかってしまっている層に向けたリバイバル楽曲やコラボなどの企画性の高い楽曲も多数あり、「THE FIRST TAKE」運営チームがまだまだ攻めの姿勢を貫いていることが感じられる。


昨年8月からは、60秒間の一発撮りパフォーマンス企画「FLASH THE FIRST TAKE」なる企画もスタートさせ、こちらはYouTube ShortsやInstagramのReels、TikTokなどの縦型動画のプラットフォームで公開中だ。

11月にチャンネル開設5周年を迎えた「THE FIRST TAKE」は、MUSIC VIDEOとも歌番組ともライブ映像とも異なる唯一無二の音楽コンテンツだと言っていいだろう。そのラインナップは新人も大御所も関係なく、バンドもアイドルもラッパーなどジャンルの縛りもない。これからも意外なアーティストの登場や心くすぐられるような選曲に期待したい。

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