高校卒業後はキャバクラの世界に足を踏み入れ、最初は戸惑いながらも、着実に成績を伸ばした宮下さん。「ずっと2位で悔しくないの?」とスタッフに言われたことがキッカケで彼女の中に「No.1」への強い思いが芽生え、年間1位の座を手にするまでに。
そんな彼女がキャバクラの世界に進んだキッカケや、No.1の苦悩などを深掘りしてみた。(前後編の後編)

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――キャバクラで働き出したのはいつから?

宮下さん 18歳です。高校を卒業してすぐに働き始めました。

――高校卒業後すぐにキャバクラの世界に進んだことについて、ご家族の反応は?

宮下さん 親は何も言わなかったです。でも卒業前に進路希望を書くときに、「フリーターになる」と書いたら先生に呼び出されて、「本当にそれでいいのか?」とめちゃくちゃ心配されましたよ。同じ学年でフリーター希望は300人中3人だけで、そのうちの2人が男子でした(笑)。

――その中で、なぜキャバクラを選んだのですか?

宮下さん 最初は友達とガールズバーをやりたかったのですが、池袋駅の西口を歩いていたときにスカウトに声をかけられて、「キャバクラの方がいいよ」と言われました。最初は怖かったし嫌だったけど、「体験入店だけしてみなよ」と言われて試しに行ってみたら、イメージと全然違ってみんな優しかったんです。それで、そのまま入店しました。

――そのお店にはどのくらい勤めていたのでしょう。

宮下さん ちょうど2年です。中学時代の友達が「コンカフェを開くけど、人が足りないから来てほしい」と言われて、手伝いに行くことにしました。


――18歳からキャバクラの仕事を始めて、大変だったことはなんですか?

宮下さん 最初の頃は、週3日くらいで適当に働いていました。なのでそこまで苦労は感じませんでしたね。たまに怖いお客さんが来るとビビってましたが、少しでもお金をもらえることが嬉しかったんです。本当にしんどくなったのは今の店に移ってからです。今はないですが、最初はよく泣いていましたね。

――適当に働いていた宮下さんが、「1位を取ろう」というマインドに変わったキッカケは?

宮下さん お客さんから「永遠のNo.2だね」と言われるくらい、ずっと2位だったんです。ある時、新しく入ってきた女性の黒服さんに「2位って楽でいいよね」みたいなことを言ったんです。そうしたら「2位って悔しくないの?」と言われて、なんか胸に刺さったんですよね。それからその人と「一緒に頑張ろう!1番になろう!」と気合い入れて働くようになりました。その人が協力してくれたから、No.1になれました。

――No.1になったのはいつごろですか?

宮下さん 不思議なことに、コロナが明けてからですね。客層もガラッと変わったのもあると思います。
それ以前はサラリーマンの団体が接待で来ていたのが、コロナの影響か社長クラスの方だけで来ることが多くなったんです。働いている女の子も少なかったから、1人勝ちみたいな感じですよね。

――そこから不動でNo.1だと。

宮下さん 継続することに意味があると思って頑張っています。でもバースデーの子がいると一時的に抜かれることもありますし、100円差でNo.1になることもあれば、100万円差がつくこともありますよ。だから、最後の数日間は特に気が抜けません。

――ご自身ではこの仕事に向いていると思いますか?

宮下さん 向いてると思います。お酒も人と話すのも好きですしね。普段出会えない人と出会えるのが楽しいんですよ。

――お客さんとのトークのコツや意識していることがあれば教えてください。

宮下さん 一番は、お客様と一緒に楽しむことです。相手の話は自分の出来なかった経験だと思ってしっかり聞くようにしていますし、お客様が「○○が好き」と言ったらすぐに調べます。
そういう姿勢が評価されているのかもしれません。

――売上を上げるための秘訣は?

宮下さん これは意外かもしれませんが、お客様にはっきり伝えることです。例えば「今月100万円足りないから使ってほしい」とかも普通に言います。それが意外と好評で、「はっきり言ってくれる方が気持ちいい」と言われることが多いですね。

――「100万足りない」と言われてスッと出るものですか?

宮下さん たまにいますよ。基本的にみんな「嫌だ!」「無理」とか「1番じゃなくてもいいじゃん」みたいなこと言うんです。でも、最終的にはなんだかんだ助けに来てくれるんですよね。お客様はみんなツンデレでかわいいです。

――お酒は強いんですよね。休日も飲みますか?

宮下さん お金にならないので休みの日は一切飲まないですね。お店ではかなり飲みますし、お客様にも「お金になるお酒しか飲みたくないです」と言っています。高いお酒ほど嬉しいですよ(笑)。


――飲み潰れることもあるのでは?

宮下さん 記憶が飛んだことはありますが、潰れたことはないですね。でもこの間、お客様とアフターでキャバクラに遊びに行こうとしたら、飲み過ぎていたみたいで階段で転げ落ちました。「危ないからもう帰れ」と強制的に帰らされたこともあります(笑)。

――酒アスリートですね!(笑)

宮下さん そうですね(笑)。全然酒焼けもしなかったのに、最近声が枯れるようになりましたし、二日酔いが抜けなくなりました。もしかしたらキャバクラで一番つらいことって、二日酔いかもしれない。

――ちなみにご両親もお酒強いんですか。

宮下さん 私より強いですし、今でも毎週朝まで飲んでますよ。この前、お客様とアフターで飲んでいたら、母から「今ここで飲んでるからおいでよ」と連絡がきて、一緒に行きました。

――お母さん自身もお酒を飲むからこそ理解があるのですね。

宮下さん 以前、お店のYouTubeを撮ったときに、お母さんが出演して、「娘がキャバクラで働いていることについてどう思いますか?」と聞かれたときに「私もやりたいです!うらやましい!」しか言わない母ですよ(笑)。

――では、この先の目標や夢はありますか?

宮下さん お客様に求められているうちは頑張りたいですね。
キャバクラの仕事は体力的にもしんどい部分はあるけれど、今のところはまだやりがいを感じているので、続けていきたいです。

――将来的に自分のお店を開きたいなどは?

宮下さん それもやりたいですね。実はすぐにでもコンカフェをやりたかったのですが、自分が出勤するわけでもないし、「別に今すぐじゃなくていいや」と思いました。それよりも今はもっと人脈を広げたいですね。

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