昨年4月にNGT48を卒業した本間日陽が3rd写真集『プレパレーション』を発売した。3冊目となる今作は、初となる海外での撮影に挑んだ意欲作。
写真集に込めた思いと、アイドル卒業後にぶち当たっている壁について訊いた。

【写真】3rd写真集を発売した本間日陽の撮り下ろしカット【11点】

──写真集も3冊目になりました。

本間 同世代の48グループメンバーだった方ではあまりいないですよね。しかも、2nd写真集から1年しか経っていないというハイペースです(笑)。

──タイトルはバレエ用語から付けたそうですね。

本間 跳んだり回ったりする前に必ず入る動作のことで、「準備する」とか「一息入る」みたいな意味です。曲の始まりは絶対にプレパレーションから入るんです。プレパレーションがしっかりしていないと、上手くジャンプできなかったりするから、バレエをしていた頃は先生に口うるさく言われていました。今の私はグループを卒業して、これから俳優として経験を積んでいくわけですから、そんな自分にピッタリな言葉なんじゃないかと思いました。

──自分で命名すること自体、アイドル時代にはなかったことです。

本間 そうです。そのことで卒業したという実感がわきました。
タイトルをどうするか、かなり悩みなした。1冊目と2冊目は秋元(康)先生から候補をいただいて、その中から選ばせてもらったんですけど、タイトルってどう付けたらいいんだと悩んでしまって。先生の偉大さを実感しました。

──すんなり決まったわけではないんですね。

本間 なんとか言葉を探して、マネージャーさんに提案したら、事務所の社長さんに却下されまして(笑)。もっと、おちゃらけていて、インパクトのあるタイトルがよかったらしいんですけど、私がこの本に込めた思いを説明したら、思いが通じました。

──撮影はバリ島だったそうで。

本間 初めてのバリ島でした。海外に行った経験があまりなくて、コロナ禍前にMV撮影でロシアのウラジオストクへ行った以来の海外でした。だから、バリと言われても、すぐには想像ができなくて。現地に到着して、ようやく実感がわいてきました。今回は5日間の旅でした。


──自信の希望が通った部分はありましたか?

本間 ロケ地は決まっていたんですけど、衣装はスタイリストさんと相談しながら決めさせていただきました。フィッティングも丁寧にやらせていただいて。写真選びはマネージャーさんやスタッフさんと相談しながら決めていきました。

──バリは楽しかったですか?

本間 楽しかったです! 見るものすべてが新鮮で。英語がちょっとしゃべれるようになりました(笑)。ホテルの朝食がバイキング形式で、英語で会話しないといけないんです。私の英語力は中学で止まっているんですけど、なんとか知識を引き出しながら会話していたら、「英語上手ですね」って流暢な日本語で言われて(笑)。現地の方とコミュニケーションをとるために、もっと英語を話せたらいいなと思ったので、今年の目標は「英会話を習う」になりました! 最近は英語学習アプリがたくさんあるので、いろいろと使っています。ゆくゆくは教室に通いたいと思って、計画しているところです。

──撮影のために準備はしましたか?

本間 3か月前にマシンピラティスを始めました。韓国式のピラティスに通っていて、器具を使って鍛えています。足を紐に引っかけたり、バーを持ったりして。
動きは地味だけど、かなりキツいんです。3か月でだいぶ筋力はついたと思います。

──アイドルを卒業すると、動かなくなるから太るという声をよく聞きます。

本間 本当にそうなんです。私はステージに立っていたから運動量が確保されていたんです。社会人って自分で動こうとしないといけないんだなって痛感しました。でも、ピラティスという趣味ができて、よかったです。撮影が終わってからも続けています。

──アイドル卒業で生活が変わったんですね。

本間 卒業前は東京-新潟の往復の連続で、月に半々の生活をしていたんですけど、卒業してから新潟に帰る機会がぐっと減りました。たまに新潟に移動すると、体が疲れるようになりました。今までは、移動が当たり前だったから麻痺していたんです(笑)。
東京と新潟って意外と距離あるんですね。

──1日の生活サイクルに変化は?

本間 早起きするのが減りました。朝起きて、飛び出しで東京駅に向かう……ということがほとんどなくなって、余裕を持って準備して出かけるようになりました。

──仕事面は順調のようですね。

本間 ありがたいことに。卒業後はドラマに出演させていただいたり、舞台で主演させていただいたり、新潟では衆議院選挙のポスターをやらせていただいて。ラジオも継続しているので、地元で活動させていただいていることが大きいです。ラジオのゲストでは毎回NGT48のメンバーが出てくれて、お話しできるのが嬉しいです。

──そのラジオで、「卒業後、壁にぶつかっている」という話をしていましたよね。

本間 卒業してから、お芝居をやっていくぞという気持ちが強くあって、今も定期的に演技レッスンを受けているんですけど、その度に難しいなと思います。作品のオーディションを受けることもあるんですけど、やっぱりお芝居一本でやってきた方とは経歴も経験も違うので、壁にぶつかります。これまでファンの方に見せてきた一面と、自分の内面を大事にしないといけないお芝居にはギャップがあるなと感じています。
それでも、自分のお芝居を確立して、実力をつけていきたいです。

──まだ自信を持てていない状態だとしても、木村拓哉さんとお芝居をしないといけないですよね。共演者の皆さんのすごさに引け目を感じることはありますか?

本間 自信はなくなっちゃいます。でも、自信がない状態で臨むと、いいパフォーマンスはできないですよね。少しずつでいいから自分の本質みたいなものを深めていって、自分にはどんなお芝居ができるのか、日々研究中です。

──そういう考え方になってきたということは、なりたいものになってきたということでもありますね。

本間 これまでの自分は、アイドルとしての見られ方を気にしていました。ファンの方の前ではこうあるべきとか。でも、お芝居をするときってその意識は邪魔になるんです。そこをフラットにする作業にずっと取り組んでいます。

──そんな毎日の中、何か発見したことはありましたか?

本間 そんなに笑わなくていいんだって思いました。アイドル時代から笑顔を褒めていただくことが多かったです。
そこを大切にしてきたんですけど、握手会が多かったから身についた部分だったのかもしれないと思うようになりました。普段の私は人見知りで、緊張しやすいから、笑顔でカバーしてきたんです。でも、お芝居では「笑って芝居しすぎ」と指摘されることがあって。笑顔をコントロールできるようになれたらいいですね。

──そんな中、プライベートでの変化はありましたか?

本間 昨年、同期の中井りかちゃんが結婚しまして。それどころか出産までされまして(笑)。きたりえ(北原里英)さんも出産されたじゃないですか。りえさんのお宅で赤ちゃんとお会いしたんですけど、10年前では想像もつかなかったライフステージに立っているんだなって感じました。

私は結婚も出産もまだ考えられるところにいないですけど、同期や先輩が家庭を持つ姿を見ると、考えちゃいますよね。数年後の自分はどうなっているんだろうって。自分より周囲の変化にドキドキしています。今後、同期の誰かが結婚してもいいように、友人代表のスピーチとか考えておいたほうがいいのかな(笑)。

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