ソロデビュー20周年を迎えたラッパー・KREVA。KICK THE CAN CREW時代には紅白歌合戦へ出場、ソロとしては日本のラッパー初の日本武道館公演を実施し、オリコンウィークリーチャート1位を獲得するなど、誰もが認める日本を代表するラッパーである。
そんなKREVAが2月19日(水)に10枚目のオリジナルアルバム『Project K』をリリースした。本作は全11曲を収録したフルアルバムで、挑戦する全ての人に聴いてほしい内容の作品となっている。

【画像】KREVAニューアルバム、1曲目のリードトラック「No Limit」

1曲目のリードトラック「No Limit」は、KREVAらしさ全開のパワフルな1曲だ。何かにトライしたいという気持ちはあるものの、躊躇してしまっている人の背中を押すリリックとなっている。特に“悲劇のヒーロー気取りで逃げ切ろうってか”という部分は、何かと言い訳してしまい行動を起こせない人を鼓舞する印象的なフレーズである。

3曲目「TradeMark」は圧倒的なラップスキルを見せつける1曲で、“まずは確認したいのは現在地どこ?納得しないならば1,000倍努力”というリリックが胸に響く。現状に不満があるのであれば、自分が努力するしかないということを実感させられる。

4曲目「IWAOU」は“どうやら孤独じゃない 気付いたんなら飛び込め遅くはない”というリリックから、何歳からでも新しいことを始めても良いというメッセージを受け取ることができ、5曲目「ラッセーラ」の“きっとやれる 根拠の積み重ねは裏切らない”という部分は、結果が出ずに気分が落ちている時こそ聴きたくなる。

さらに8曲目「Forever Student」の“誰しもあるんだよ人生初は 試しもしないで逃げ出すな”、9曲目「Expert」の“そろそろ覚悟決めろ どうしてもしてみたい事に素直になればいい”、11曲目「New Phase」の“自分の感情にちゃんと従って いらないリミッターは解き放ってく”など、挑戦する人を勇気付ける言葉が溢れている。

今回のアルバムは生成AIで出来た曲をサンプリングして制作したというトラックにも要注目であり、ラップスキルの高さにも圧倒される見事な作品だが、今回の記事では歌詞に焦点を当てた。実際、何かをやりたいと思っても年齢や環境などを言い訳にしてしまい、挑戦できない人は沢山いるだろう。そんな人にこそ、本アルバムを聴いてほしい。


人生は思っているよりも短い。だから何かをやりたいと思ったら、その時やるしかない。周囲の目を気にする必要はない。全力で挑戦して、後悔のない人生を歩む。KREVAの新アルバム『Project K』を聴いて、そんな人が一人でも増えたら嬉しいと筆者は思う。

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