今月20日、STU48が東京ガーデンシアターで8周年コンサートを開催する。キャパシティは8000。
瀬戸内のアイドルグループが東京の地で勝負に出るわけだ。果たしてメンバーは今、どんな気持ちでいるのだろうか? そこで、3人の立場が違うメンバーに登場してもらい、心境を聞いた。第二弾は、昨今バラエティ番組に進出中の2期生・工藤理子だ。

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──8周年コンサートの開催が発表されて、どう思いましたか?

工藤 7周年コンサートの最終日に発表されたので、一年後の準備をもう始めないといけないんだと思いました。スタッフさんの「STU48はもっと進化していかないといけないんだよ」という圧を感じました(笑)。東京ガーデンシアターって、私たちがコンサートをしてきた中でも最大の会場になります。この一年間が勝負なのかなと思いました。

──どんな気持ちでこの一年を過ごしてきましたか?

工藤 すべてのイベントや公演が集客につながるので、一つひとつを大切にしないといけないと思いました。

STU48はこの一年で攻めたと思います。東京ガーデンシアターでコンサートをすることもそうだし、最新の11枚目シングルのセンターを3期生の曽川咲葵ちゃんにしたということも挑戦だと思います。それは今までのSTU48にはない選択でした。変わっていくんだという意志を感じました。


──曽川さんのセンター抜擢には納得しましたか?

工藤 しました。私のセンター予想はまったく当たらないんですけど(笑)、それでもさっちー(曽川)は選抜に入るとは思っていました。それだけの逸材なんです。輝きを放ちまくっている存在です。

どういうところが違うのかというと、意志からして違います。覚悟も違います。この世界はいろいろなことに感情が揺さぶられるものですけど、さっちーはブレないんです。19歳でその強さを身につけているのがすごいと思います。

──もしかして、自分がセンターに立つかも……なんて思いませんでしたか?

工藤 思いました(笑)。工藤理子をセンターにして、面白おかしく売り出すんじゃないかって一瞬期待したけど、まあ、それはないですね(笑)。でも、期待だけは毎回しています。

──そのシングルを引っ提げての8周年コンサートになりますが、キャパは8000です。
どう思いましたか?

工藤 軽く考えていました。この一年でイケるって。でも、現実はそんなに甘くないです。8000人埋めるぞという気持ちで活動してきたんですけど、正直に言うと、埋められないと思ってしまっています。でも、埋められないとしても、チケット代の価値に見合ったコンサートをお届けしたいとは思っています。

──東京でライブをして、何か感じることはありますか?

工藤 広島と比べると、ファンの方の母数が多いです。それにイベントやフェスなどで私たちのことを知らないファンの方も盛り上がってくれます。そう感じることが何回もありました。

──広島でのSTU48の広がり具合はどうですか?

工藤 ここ一年であまり広がってはいないと思います。RCC(中国放送)さんの『イマナマ!』という番組に「原晋の県人ことば駅伝」というコーナーがあるんですけど、そこに数人のメンバーで出演させていただいています。その影響で、「好きになりました」と言っていただけることはあります。

──STU48は、1期生が多く卒業して、後輩にバトンタッチしているというのが現状です。
先輩を推していたファンが後輩に流れてきている感覚はありますか?

工藤 あります。でも、卒業された方も芸能活動をされている方が多いから、卒業後も推し続けている方もいると思います。私には……流れてきていないですね。それも含めて、危機的状況だなと思います。グループとして滞っている状態です。

──そういった話はメンバー間でしますか?

工藤 どうしたらいいんだろうって、キャプテンの岡田あずみちゃんとは話しています。一番話しやすいので。福田朱里さんともグループのことは話しています。卒業された沖(侑果)さんや卒業した同期の小島愛子ちゃんにも相談しています。瀬戸内でSTU48をどう広げていけばいいのか──。そればかり考えています。

──スタッフさんと話すことはありますか?

工藤 私は、そういう話をしてはいけないものだと思いこんできました。
去年の年末に2期生の5周年コンサートを開催させていただいて、そこでメンバーとスタッフさんが相談しながらセットリストを考えたんです。そこで初めて、こういう話ってしていいんだって知りました。それからは私も相談するようになりました。スタッフさんがどんな考えでいるのか、私も気になりますから。

──スタッフとメンバーはできることが別ですよね。メンバーにできることって何だと思いますか?

工藤 毎日の発信です。ファンの方と一番距離が近いのはメンバーなので。SNSでの告知は欠かしていません。ただ、もっとできるかなと思います。

──スタッフとメンバーの全体会議はないんですか?

工藤 最近、ありました。未来のグループ像を語り合いました。そのためにはどこに向かっていこうという意志確認をしました。


私は今のSTU48も好きです。でも、48グループの中でも勢いあるグループだよねと言ってもらいたいし、STU48の曲の歌詞をもっと広めたいと考えています。今のアイドルは、かわいくて、キャッチーな曲がバズっているけど、STU48はそれに乗っからず、自分たちの世界観に共感してもらいたいんです。STU48の魅力のひとつだと思います。

──東京在住者として言わせてもらいますと、STU48の魅力って、曲の主人公が「地方在住の子」であることだと思っているんですね。そこに瀬戸内の景色が相まって、想像が膨らむんです。代表的なのはデビュー曲の『暗闇』です。あの曲は他のグループが歌っても似合いませんから。

工藤 あー、嬉しいですね。そうかもしれない。地方で頑張っている、素朴な女の子たちっていうのがいいですよね。私たちは実際、瀬戸内に住んでいるわけですけど、地域に密着したグループだと思われたいというのはあります。
地元愛はとても強いです。地元を誇らしく思っていますから。瀬戸内7県、本当に素敵です。大好きです。

──上京したいと思ったことはありますか?

工藤 もっと若い頃は憧れていました。でも、今はここがいいなって思います。生まれ育った山口県に恩返しをしたいし、瀬戸内に貢献したい気持ちが強いです。

──とはいえ、最近は工藤さん個人の東京仕事も増えてきましたね。

工藤 はい。年末に宮根(誠司)さんとUSJに行きました。絶叫マシンに一緒に乗らせていただくという体験をさせていただきました(昨年12月30日放送『宮根誠司の日本もうけ話』)。これが地上波ソロデビューの番組でした。ファンの方がとても喜んでくれました。

──タレントとして活動したいという欲は以前からありましたか?

工藤 ありました。何か新しいことに挑戦したいなと思っていたところに、事務所から声をかけていただきまして。それによって兆しが見えました。まさか事務所に所属できるなんて思ってもいなかったので。すがれる藁もなかった私に、すがれるものができました。

──音楽バラエティにも出ていましたよね。

工藤 『ミュージックジェネレーション』ですね。鈴木亜美さん、藤田ニコルさんといった方々と並んで座る日が来るなんて……。めちゃくちゃ緊張しました。

──もっと欲が出てくるんじゃないですか?

工藤 いっぱいあります! 「出たい番組を書いて、送ってください」と言われたので、ずらーっと書いて送りました。一番上に書いたのは『踊る!さんま御殿』です(笑)。

──昨年は個人で写真集も発売しました。

工藤 グループの顔と呼ばれるようなメンバーしか写真集は出せないと思っていました。そんなメンバーになりたくて、2024年の目標にしていましたけど、まさか年内に実現できるとは思っていませんでした。グラビアのお仕事もやってみたいと思っています。今のSTU48は攻めていくことが大事だと思います。

私はいただいたチャンスを逃さず、自分のものにしていきたいです。テレビに出ることによって、STU48というグループがあって、工藤理子というメンバーがいることを知ってもらいたいです。そのために正しい行いをして、「STU48の子、いいじゃん」と、スタッフさんからファンにしていきます(笑)。

──10年後は何をしていたいですか?

工藤 バラエティで活躍できる人になっていたいです。お名前を出すのもおこがましいですけど、指原莉乃さんのように、みんなが知っている存在になりたいです。

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