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『天久鷹央の推理カルテ』は、知念実希人氏が手がける本格医療ミステリー小説の実写化。超絶的な頭脳と、医師としての圧倒的な知識を持つ診断医・天久鷹央(橋本)が、内科医・小鳥遊優(三浦翔平)とバディを組み、謎多き病状や殺人事件、超常現象までを解決していく。佐々木は、温かくも厳しく鷹央を見守る姉で、天久一族が経営する天医会総合病院の事務長でもある天久真鶴を演じている。
かなりぶっ飛んだキャラクターが登場する作品だが、橋本と佐々木はそれぞれの原作における特徴をしっかりとらえた上で、見事に「実写化」している。時にオーバーリアクションも取り入れて熱演する橋本に対し、佐々木は繊細な演技を見せており、SNS上では以下のような高評価の声が飛び交っている。
「佐々木希さんの真鶴、無垢さと切なさが上手に表現されてた!姉としての心情が伝わってきて、感情移入しちゃう」
「佐々木希さん、ドラマで批判されるイメージあったけど演技ふつうにうまい」
「佐々木希さん、真鶴役すごく自然で素敵!鷹央の暴走を止められる唯一の存在って感じ。 彼女の落ち着いた演技が良いバランスになってる」
佐々木といえば、デビュー当初はモデルやグラビアアイドルとして活躍。抜群の美貌とスタイルですぐにブレイクし、2008年公開の映画『ハンサム★スーツ』で女優業に進出。2009年に『天使の恋』で映画初主演、2010年にTBS系『土俵ガール!』で連続ドラマ初主演と、女優業でもトントン拍子で大きな仕事が決まっていった。しかし、当時の演技力の評価は決して芳しいものではなく、正直なところ「ビジュアルありき」の起用が目立った。
実際、佐々木は2014年のウェブメディアのインタビュー記事で、「その当時は『どうせ私なんて』という気持ちもありましたし、『ヘタクソ』と言われても『私、女優じゃないから……』と自分に逃げ道を作っていました」と、演技を批判されがちだった当時を振り返っている。
だが、2015年の映画『さいはてにて~やさしい香りと待ちながら~』でこれまでのイメージを覆すシングルマザー役を演じたことなどをきっかけに大きく意識が変化。「女優業を中心にしたい」と決意したことで、演技力がぐんぐんと上昇していった。
最近でいえば、昨年公開された二部作映画の『室井慎次 敗れざる者』と『室井慎次 生き続ける者』での演技がネット上で好評となったことが記憶に新しい。すでに故人という設定の役柄だったが、回想シーンでの演技について「佐々木希さんがいい女優になってて、地道に努力してきたんだろうなと思った」「演技が下手なイメージだったけど、意外とうまくてよかった」といった声が観客から上がっていた。
今年1月期のTBS系ドラマ『地獄の果てまで連れていく』では、家族を殺害した犯人に復讐するため、顔や名前を変えてベビーシッターとして犯人の家に潜り込むヒロインを熱演。これまでとはまったく異なるイメージの役柄と演技で視聴者を驚かせた。
同時期にTBS系ドラマ『まどか26歳、研修医やってます!!』にもゲスト出演し、ぼうこうがんで人生の岐路に立たされたバリキャリ女性を好演。キャリアを積み重ねてきた今の生活が変わってしまうと苦悩しつつも、前に向かって進んでいく姿を見事に演じ切った。
『地獄の果てまで連れていく』にしても、『まどか26歳、研修医やってます!!』にしても、どちらも演技力がなければ視聴者が一気に冷めてしまう役柄だ。こうした難しい役柄を演じられるようになったところを見ても、彼女が女優として著しい成長を遂げていることがうかがえる。
女優業での奮闘がタレントイメージにも好影響を及ぼし、バラエティやCMでの活躍も目立っている佐々木。昨年7月に開設したYouTubeチャンネルも「佐々木希の美貌を見ているだけで癒される」と男女双方に支持され、コンスタントに数十万回の再生数を叩き出している。
夫のアンジャッシュ・渡部建の不祥事によって苦境に立たされたこともあったが、別れを選択せずに夫婦関係を修復したところも「器の大きさ」を感じさせ、そうした経験が人間的な深みにつながり、演技にも生かされているのではないかと思える。
これからまだまだ「伸びしろ」がありそうで、どのような女優に成長していくのか楽しみな存在だ。
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