ある物事に関する「かかった時間」で効果を測るという意味合いの「タイパ(タイムパフォーマンス)」というワードが世間に周知されるようになって久しいが、Z世代の「タイパ感覚」にベテラン俳優が噛みついたのが、5月21日に放送された『上田と女が吠える夜』(日本テレビ系)だ。

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この日のテーマは「1秒でもムダにしたくない女」。
タイパを重視し、いかに効率よく過ごせるかを意識して生活するというライフスタイルが広がりつつある昨今、動画を倍速視聴したり10秒スキップで見ることで時短する層は確実に増えているようだ。

この日出演した、ガールズグループ・NiziUのメンバーで現在20歳のMIIHIは、「映画やドラマは結末を調べてから見る」のだとか。配信で映画やドラマを視聴しているうちに結末を知りたくなってしまい、ネットで結末を調べてから「あ、そういう感じね」と思いながら倍速で見るのだというのだ。

こうした行為に周囲は「(演じている俳優は)間を大切にやってるのに」と怒るそうで、この日出演したベテラン女優の久保田磨希も「その間が、役作りとして(重要なのだ)」と主張。

その一方で、「ただやっぱり、そういう(倍速で視聴される)現実があるので、滑舌は気にする」と明かし、倍速でも聞き取れる台詞回しの対策は意識していると説明し、出演者を感心させたのだ。

「悔しいじゃないですか、伝わらなかったら」と心情を吐露した久保田の言葉を受け、MCのくりぃむしちゅー・上田晋也が「MIIHIちゃんどうよ? 自分が一生懸命踊りの練習して歌も練習して、2倍速で見られたら、ちゃんと見てほしいって思わない?」と噛んで含むように諭すと、MIIHIは「いや、思います」と考え方を改めたのだ。

上田は「久保田さんが言いたいのはそういうこと」と続けると、MIIHIは「反省してます。今日からは絶対に倍速しない」と誓って、久保田に対して「本当に申し訳ございません」と謝罪してスタジオを苦笑させたのだ。

映画やドラマは、やはり等倍で楽しんでほしいもの。台詞の内容は倍速でもわかるかもしれないが、台詞と台詞のあいだの間であったり、表情や仕草の微妙な変化にも、演者や演出者の思いは込められているし、それらは倍速では伝わりにくい。

時間に追われる生活の中、どうやって時間を絞り出すかは大きな問題ではあるが、ドラマや映画、あるいは音楽を等倍で鑑賞してこそ得られる“喜びという価値”は、タイパだけでは測れないものであると感じるのだ。

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