【関連写真】櫻井翔と相葉雅紀が2人きりで千葉ロケへ
「占拠シリーズ」は、正義感の強い熱血刑事・武蔵三郎(櫻井)が、仮面で顔を隠した謎の武装集団と激しい攻防を繰り広げるタイムリミット・バトル・サスペンス。2023年に『大病院占拠』、2024年に続編の『新空港占拠』が放送され、今作で3作目という人気シリーズだ。
今作では仮面を被った武装集団が再び襲来し、500人の人質を取って放送局を占拠。櫻井は放送局が舞台になると知った時の感想として、「自分にとって、とても身近な場所なので、こうきたか!という驚きとともに、多くの方は足を運んだことはない場所なので、どういうふうに見てもらえるのか、今からとても楽しみにしています。『放送局占拠』どうぞお楽しみに!」とコメントを寄せている。
これに対して、ネット上では以下のような期待の声が多く湧き起こっている。
「このシリーズ、シリアスなのに違う意味で笑いどころがあって面白いんだよな」
「明るいニュースが少ないこのご時世、たくさん笑えるのを期待しております」
「無理矢理な脚本、ベタな演技、毎週明らかになる犯人の小物感…と思いつつも、ついつい気になって毎週見てしまう。ツッコミどころ満載ですが、みんなそれを楽しんでいると思う」
「楽しみ!櫻井くんの演技についていろいろ言う人いるけど、テレビなんだから全然OK。楽しければいいのよ」
これらは一般的なドラマに対する反応とは明らかに異なるコメントだ。そのような声が多いのは、本シリーズが「SNSでツッコミながら視聴する」というスタイルを定着させたことが影響している。
第1弾『大病院占拠』が始まる前は、往年の大ヒット映画『ダイ・ハード』のような息もつかせぬアクション作品になると思われていた。ところが、運動神経があまりよくないことでファンにおなじみの櫻井の動きはお世辞にも俊敏とは言い難く、爆発シーンなどのCGもチープで、予想と大きく異なる作品に。
同作の第2話では、作品の視聴スタンスを決定づける伝説のシーンがあった。主人公の妻を演じる比嘉愛未が窓から落下しそうになる場面があり、櫻井が間一髪で手をつかんで助けるのだが、タイミング的に明らかに間に合っておらず、ネット上で「櫻井くんの手が伸びた?」「どう見ても奥さん落ちてる」とツッコミが続出。比嘉はロープでストレッチャーにつながれた状態だったが、救出後にストレッチャーが「消えた」のも視聴者に衝撃を与えた。
以降、櫻井のアクションやチープなCG、無理のある展開などに視聴者がツッコミを入れながら楽しむ視聴スタイルが定着。櫻井が発する決めゼリフ「ウソだろ?」も話題になった。
また、仮面をかぶった敵グループのメンバーを演じているのが誰なのかを推理するのも作品の醍醐味なのだが、第1話の時点で敵のリーダーに対して「どう見ても口元が菊池風磨」「風磨だってバレバレ」との声が続出。口元が特徴的な菊池風磨をキャスティングしたことで、早々に正体がバレてしまうという珍事が発生したが、これも笑いに変わって作品を盛り上げることになった。
続編の『新空港占拠』は前作ほどの強烈さではなかったものの、櫻井が透明のラップでぐるぐる巻きにされた状態でダクトを滑り降りるという珍場面があったり、至近距離で爆弾が爆発したのにまったくの無傷という不死身ぶりを見せたり、爆弾を耐爆防護容器に入れて爆発させるときに「ふたを手で押さえる」という驚異の力業を披露したりと、相変わらずツッコミどころは満載で視聴者を楽しませた。
テレビ業界は予算が減少傾向になって久しいが、それを逆手に取ったかのような「チープさ」で話題になった「占拠シリーズ」。それが面白いと感じられるのは、誰もが認める一流のトップアイドルで聡明なイメージのある櫻井が「チープなドラマで奮闘している」というギャップも大きく影響している。
どうしても海外ドラマとのスケールの差が出てしまう国内ドラマにおいて、チープさを隠さない本シリーズの盛り上がり方は新機軸といえるだろう。新作への期待が高いのもうなずけるが、願わくはこなれてしまったり、綺麗にまとまったりすることなく、視聴者がツッコまずにはいられないくらい、思い切った方向に突き進んでもらいたい。
【あわせて読む】櫻井翔と相葉雅紀が2人きりで千葉ロケへ、11年越しのリベンジドッキリを仕掛ける