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高い人気をほこった『キャスター』だが、主演の阿部寛をはじめ、日曜劇場作品らしくクセの強い俳優が多く登場した。岡部たかしや音尾琢真、高橋英樹などのベテラン勢から、演技派として知られる宮澤エマや菊池亜希子などが出演。演技のうまい俳優がそろった形となったが、道枝はその中に入っても遜色のない存在感を見せた。
まず、今回の『キャスター』で演じた本橋は、ドラマがスタートした当初は、右も左もわからない新人という立ち位置のキャラ。2002年7月生まれで22歳の道枝には年齢的にピッタリの役で、報道番組を制作する猛者ばかりの職場で右往左往する姿がかわいらしく映っていた。そんな本橋は、阿部演じる主人公・進藤壮一と取材をともにすることで、人間としても報道マンとしても急成長を遂げていくことになる。
『キャスター』は、視聴率低迷にあえぐ報道番組『ニュースゲート』のメインキャスターに進藤が就任し、人気を回復していくことが主題のドラマだ。進藤が無謀な取材でスクープを連発して視聴率が回復するのだが、番組の復活にあわせて本橋が成長していく姿も一緒に描かれた。今回、準主役だったのは永野芽郁だが、道枝の演技が目立つ場面が多かった。例えば、女優「のん」が出演した第3話では、本橋が中心となって「IL細胞」を巡る不正を突き止めるストーリーを展開。
本橋は、進藤から取材のイロハを教え込まれメキメキと成長する役だ。初回では自信のない雰囲気だったが、ドラマ後半では顔つきが変化し、発言にも自信がみなぎっている様子を道枝はきちんと表現している。また、スピンオフ作品の『恋するキャスター』では、ベタな恋愛ストーリーに挑戦。本編とは全くノリが違う作品なのだが、こちらではしっかりと「アイドル・道枝駿佑」としての本領を発揮し、恋と仕事に揺れるキラキラする本橋を演じた。本編もスピンオフも同時期に撮影したと考えれば、道枝の演じ分けはすばらしいものだと言える。準主役の永野を喰うほどに、道枝の存在感が目立った作品となった
今回、永野の不倫疑惑報道もあり、何かと話題を集めた『キャスター』で注目される演技を見せた道枝。同作ですばらしい演技を披露し、20代前半の俳優としてトップクラスの実力があることを証明した。そんな道枝だが、はじめに演技が評価されたのは2017年放送のドラマ『母になる』(日本テレビ系)だ。この作品には14歳で挑んだのだが、初々しいビジュアルと自然体の演技で、アイドルファン以外からも支持を集めた。
その後、2022年にはドラマ『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)で、主人公の金田一一に扮する。
さらに、『マイ・セカンド・アオハル』(TBS系)ではクールでミステリアスな大学生、主演ドラマ『マルス-ゼロの革命-』(テレビ朝日系)では謎多きカリスマ転校生・美島零を演じている。他にも、映画『461個のおべんとう』ではナイーブな少年、主演ドラマ『消えた初恋』(テレビ朝日系)では、目黒蓮を相手にコミカルな学園ラブストーリーに挑むなど、とにかくいろいろな役を演じている印象だ。しかも、どの作品でも役作りをしっかり行い、話題を集めるなどハマり役に仕上げている。
道枝の俳優としての魅力は、複雑な設定のキャラでも自然体の演技で見せられることだろう。脚本をしっかりと理解している様子が伺え、表情や声色を使い分け、作品にきちんとマッチする演技を披露する。若手ながら、すでにどんな役でもできる「カメレオン俳優」の風格があり、作品を重ねるごとに演技の幅を広げ続けている状況だ。『キャスター』の本橋もそうだったが、容姿端麗な道枝なのに、身近にいそうな青年に見えてしまうから不思議。それだけ、自然体でキャラを演じる技法を、道枝はすでに習得していることになる。
さて、道枝がアイドルということで先入観をもつ視聴者もいるだろうが、演技派であることがわかってもらえただろう。
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