【関連写真】吉沢亮と横浜流星の覚悟と魂を映し出した傑作『国宝』
二人の役どころは、女形の歌舞伎役者。劇中では、立ち居振る舞いなどまるで初めてとは思えない堂に入った演技を披露しているが、その稽古は1年半にも及んだという。
吉沢は「すり足だけの稽古が2カ月間くらい続いた」と口を開くと、「立ち方、座り方、扇子の置き方拾い方を延々とやってる期間があって、なんのためにやってるかもわからなくなる。苦しかったですね」と振り返る。すると横浜も「基礎が大事なのはわかるけど、いつになったら(撮影が)始まるんだろう」と戸惑っていた様子を苦笑まじりに語った。やはり、現代劇とはまったく違う歌舞伎の所作に戸惑いつつ、稽古に励んだ様子が伺われる。
そんな二人に、番組は究極のクエスチョンを投げかけた。
Q:もし新たな人生を送るなら?
A:一人のライバルと切磋琢磨する人生
B:環境が変わるたび新たなライバルが現れる人生
吉沢と横浜がが選んだ答えは、ともにB。
横浜が「新鮮で刺激的で、経験値も上がる」と理由を語ると、吉沢は「純粋に飽き性なので、一人のライバルとずっと切磋琢磨するのは多分無理」と明かし、「だからこそこの仕事やれてるのかな。毎回作品が変わるたびに、転校生みたいな気分で新たな環境にどんどん行かせていただけるので、楽しく毎回やれてる」と語っている。
そんな吉沢がライバルだと思う俳優は誰なのか。吉沢は山崎賢人、福士蒼汰、菅田将暉の名前を挙げ、「10代から20代前半の頃に主演作品をたくさんやってたし、そういう中で(自分は)ドラマの5番手くらいをやってた時期もけっこうあったので、早く並びたいという思いはずっと強かったです」と本音を吐露。
そして次なる究極クエスチョン。
Q:もしも撮影現場にルールができるなら?
A:いつもワンテイク、緊張の一発勝負撮影
B:いつも100テイク、長丁場のヘトヘト撮影
吉沢はAを、横浜はBを選択した。
吉沢は「飽き性なんで」と先ほどと同じ理由を述べたうえ、「えげつないですよ、100テイクってのは」と続け、「なんで?ってなるじゃないですか。7テイク目くらいにいいのあったでしょ?という思いを抱えながら100テイクまでいくのは心が死んじゃう」と本音を漏らした。
一方の横浜は「役者目線でいくとAなんですけど、自分たちがいけても全員で作っているものなので、(ワンテイクで全員に)全部ハマることってなかなか少ない。もの作りで妥協せずにこだわるのは大事なのかな」と語った。
正反対の答えを選びながらも、そこに共通して見えるのは、役者として真摯に生きていることを伺わせる矜恃。俳優として苦労を積み重ねた二人だからこそ、映画『国宝』という3時間を超える大作でも、観客を飽きさせることなく、没入させる演技が可能なのだろう。
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