ABEMAのバラエティ番組『チャンスの時間』で、「母さんの前歯を入れるために芸能界で売れたい」というエピソードを披露し、千鳥の二人を唸らせたグラビアアイドルの藤原ちの。清楚なルックスから放たれる、衝撃的なエピソードの数々で、今注目を集めている。
しかし、その破天荒なイメージとは裏腹に、学生時代は極度の人見知りだったという。内気な少女が芸能界、そしてグラビアの世界へ足を踏み入れた背景には、一体何があったのか。その数奇な半生を追った。(前後編の後編)

【写真】グラビアアイドル・藤原ちの、撮り下ろしカット【10点】

――子供の頃はどんなお子さんでしたか?

藤原 本当に人見知りで、お母さんがいないとすぐ泣いちゃうような子でした。友達も少なくて、2、3人くらい。休みの日は、その子たちと遊ぶか、家族でお出かけするか、家でゲームをするかでした。

――人前に出るのも苦手だったとか。

藤原 はい。先生に呼ばれてプリントを前に取りに行くのですら、本当にしんどかったです。クラスメイトの顔も見られないくらい。テストを配られる時、行きはいいんですけど、帰りにみんながこっちを見ている(実際は見ていないんでしょうけど)のが嫌で、挙動不審になっていました。それで結構有名でしたね、「なんか変だよね」って。
目立ちたくなかったんです、本当に。

――今は「目立ちたい」という気持ちはありますか?

藤原 目立ちたくないです(笑)。目立たないといけないと思いつつ、目立ちたくはない、というところで今も戦っています。

――目立ちたくない藤原さんのプライベートもお聞きしたいのですが、休日はどのように過ごされているのですか?

藤原 本当に何もしていなくて…。できれば家にいたいタイプです。でも、家にいると暗い気持ちになっちゃうので、なるべく午前中に起きて散歩に行くようにはしています。14時くらいには帰ってきて、そこからゴロゴロしたり、家で運動したり。気づいたら夜になっている、という感じです。趣味もないですし、友達ともほとんど遊びません。

――お食事はどうされていますか?

藤原 ほとんど自炊です。簡単なものばかりですけど。外食もほとんどしません。
タイ料理だけは好きなので、たまに食べに行きますが、ラーメンも好きですけど一人では行かないですね。

――最近、一番贅沢したことは何ですか?

藤原 本当に小さなことですけど…この間、奈良で撮影会があって、その時、撮影可の東京予選で2位になったんです。そのご褒美として、いつもは何も食べずに直帰するんですけど、カレーそばを食べて、スタバを買って帰りました。本当にそのレベルです。普段だったら水だけで帰るところを、ちょっと調子に乗っちゃいました。

――人混みが苦手なのですね。

藤原 そうなんです。休みの日に人と会いたくないんです。深い意味は本当になくて。一人でいるのが楽なんです。

――でも、撮影会ではたくさんのファンの方と接しますよね。それはしんどくないですか?

藤原 それが、仕事の時は切り替えられるというか、すごく喋れるんです。
人見知りだと言うと誰も信じてくれないくらい、初対面の人とも会話はできてしまいます。その時はしんどくないですね。ただ、帰って一人になった時に、そのギャップでしんどくなることはあります。

――撮影会で意識していることはありますか?

藤原 来ていただいた方に、笑ってもらえるように、エンターテイメントを意識しています。「可愛かったよ」と言われるよりも、「楽しかった」と言ってもらえる方が嬉しいですね。

――特技は「足つぼマットの上で縄跳びをすること」だそうですが、これはいつから?

藤原 これはもう、ひねり出した特技です(笑)。小学生の頃、毎日縄跳びやボール遊びをしていたのを思い出して。オーディションの時に特技の映像を送るのですが、10分間くらいひたすら足つぼマットの上で縄跳びをしている映像を送りました。「シュールだったね」と言われましたけど(笑)。痛いんですけど、一応飛び続けられるので、特技にしています。

――痛みには強い方なのですか?

藤原 どうなんでしょう…痛いのは痛いですけどね。

――他に特技はありますか?

藤原 似顔絵も得意です。
あと、吹奏楽部だったので、ホルンとトランペットも一応できます。今吹けるかは分かりませんけど(笑)。

――先日お誕生日を迎えられたそうですね。今後の目標はありますか?

藤原 「大台に乗っちゃったな」という焦りはありますね。『チャンスの時間』でやっと少し知ってもらえたかな、という感じなので、これからもっと頑張りたいです。

――具体的に、どのような活動をしていきたいですか?

藤原 もちろん、朝ドラ女優です!

――朝ドラ女優!?

藤原 はい(笑)。遠い将来でいいんですけど、木の役でも川の役でも何でもいいので、出られたら嬉しいです。演技経験は、舞台とWebCMくらいしかないんですけど…。そのWebCMも、私がメインキャストだったはずなのに、完成したものを見たら、私のシーンが全部カットされていて、猫の映像に差し替えられていたんです。多分、私の演技がひどすぎたんだと思います。そのトラウマがあるので、演技に自信があるとは言えませんが、やりたいという気持ちはあります。

――それはまた強烈なエピソードですね…。
バラエティ番組にもっと出演したいという気持ちは?

藤原 そうですね、バラエティももっと勉強して、面白いことが言えるようになれたらいいなと思います。そこから演技のお仕事に繋がったり、色々なことに挑戦していきたいです。自分にできることであれば、正直何でもやります、という気持ちなので、特にこれにこだわっているというのはないです。与えられたことを頑張りたいです。

――「有名になりたい」という気持ちと、「お母さんの歯を入れるためにお金を稼ぎたい」という気持ち、どちらが大きいですか?

藤原 うわー、難しいですね…。どっちだろう。「歯を入れたら引退するんでしょ?」ってよく言われるんですよ。グラビアも辞めちゃうんでしょ、って。だから…お金を稼いで歯を入れる方がいいのかな? でも、お金を稼げても、歯がなくなったら…いや、これはちょっとまずいですね(笑)。でも、本当にどっちもあるんです。有名になりたいし、でも家にいたいし。永遠に葛藤中です。


――お母様の歯は、全部入れるとなると、どれくらいの費用がかかるものなのですか?

藤原 それが、よく分からなくて。言われた額を渡しているので、実際にいくらかは把握していないんです。でも、以前3本入れた時は10万円ちょっとだったと思います。ただ、それがまた取れちゃったり、犬に食べられちゃったりしたので…。安いものだとダメみたいなので、ちょっと高いものを入れないといけないみたいです。だから、目標額というのはまだ定まっていません。あればあるほどいい、という感じです。

――今後の大きな予定はありますか?

藤原 ラジオ出演と撮影会がいくつかあるくらいですね。グラビアのオファーは、まだ来ていないんです。以前、出版社の面談に行かせていただいた時に、ホタテやシジミを朝一で食べたので、その貝殻を持参して「これくらいまでなら出せます!」とアピールしたんですけど、今のところ依頼はないです(笑)。

――貝殻持参とは、またすごいですね(笑)。どんなグラビアをやってみたいですか?

藤原 王道の、海で爽やかな感じのグラビアをやってみたいです。私のファーストDVDもセカンドDVDも、なぜか雨の中で哀愁漂う感じのパッケージだったので…。いつかは明るい、爽やかなグラビアをやりたいです。

――お仕事やプライベートで一番大切にしていることは何ですか?

藤原 やっぱり、感謝の気持ちです。本当に、撮影会が全然埋まらなかった時期もあったので、来てくださる方一人ひとりへの感謝の気持ちは大切にしたいと思っています。

――最後に、今後の活動への意気込みをお願いします。

藤原 もっともっと色々なことに挑戦して、皆さんに楽しんでもらえるように頑張りたいです。そして、お母さんの歯を全部入れられるように、これからも活動を続けていきたいです。応援よろしくお願いします!

【前編】“お母さんの歯を11本入れるために”デビュー・藤原ちの「お父さんにはグラビア活動は内緒です」
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