女優の本田翼が、7月1日スタートのカンテレ・フジテレビ系連続ドラマ『北くんがかわいすぎて手に余るので、3人でシェアすることにしました。』(火曜・午後11時)で主演を務める。
かねてから本田の演技力をめぐってはSNSなどで賛否が分かれており、彼女にとって正念場となる作品になりそうだ。

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本作は、榊こつぶ氏の同名コミックの実写化。主人公の看護師・浅田南(本田)が、どんな人も虜にしてしまう魅力を持った美青年の真中北(岩瀬洋志)に恋をし、同じように彼に思いを寄せるパン店員・比留間東子(志田未来)、書店員・西野悠(増子敦貴)と共に「33%の会」を結成。愛を3等分してシェアし、4人で暮らすというラブコメディーだ。

本田は誰もが認める人気女優だが、ドラマ出演は2024年4月期のフジテレビ系『ブルーモーメント』以来、1年以上ぶり。主演としては、2022年10月期のTBS系『君の花になる』以来となる。

久々の主演ドラマということでファンの期待が高まるが、一方で放送前から本田の演技力をめぐって議論が過熱している。かねてから「演技が下手」「独特の魅力があってうまい」と、演技の評価が真っ二つに分かれていたからだ。

大きく騒がれたのは2022年の主演ドラマ『君の花になる』。第1話から本田の演技に対する否定的な意見がSNSに相次ぎ、Twitter(現X)で「本田翼の演技」がトレンド入りするほど話題になった。

同作は、劇中に登場するボーイズグループ「8LOOM」が現実でも大人気となり、そのリーダー役を務める俳優の高橋文哉がブレイクするなど話題性が高かった分、視聴者の目も厳しくなっていた。その影響で、本田の演技に対するネガティブなイメージが広がった。


ただし、低評価しかないわけではない。2023年1月期のテレビ朝日系『6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱』ではヒロインを務め、花火師の主人公(高橋一生)と幽霊になった父(橋爪功)の奇妙な同居生活に加わる謎の女性を演じて高評価を得た。

また、過去に主演した日本テレビ系『チート~詐欺師の皆さん、ご注意ください~』、シーズン3からヒロインを務めたフジテレビ系『絶対零度』シリーズなどは、本田の演技に称賛こそあれ、批判はほとんど見られなかった。

そういった状況を踏まえると、ネット上で定説のようになっている「演技がヘタ」という評価を鵜吞みにするのは早計だ。

では、なぜ本田の演技はこれほど賛否が分かれてしまうのか。その謎を解き明かすヒントとして、批判が目立った作品と好評だった作品の傾向の違いがある。

例えば、高評価を得たのは『絶対零度』のような恋愛要素の少ない硬派ドラマ。一方『君の花になる』や『アプリで恋する20の条件』(2021年、日本テレビ系)といったラブコメ系では否定的な声が多く上がった。

業界関係者の中には、「本田さんはクールな印象で整った顔立ちゆえに、少女マンガ的な表情や甘い演技との相性があまりよくないのではないか」との声もある。そう考えると、現代的でクールな印象を活かせる役柄だった『6秒間の軌跡』や『絶対零度』が高評価だったのもうなずける。

やはり、本田翼は単純に「演技がヘタ」で切り捨てられる女優ではない。今回の主演ドラマはラブコメなので不安が残るが、1人の男性を“3人でシェアする”という型破りな作品となっており、これまでのものとは一線を画している。


もし今回のドラマで視聴者の評価を一変させれば、女優としてのキャリアにおいて大きな転機にもなりそうだ。正念場の今作は、題材への注目度だけでなく、本田自身の今後を占う試金石という意味でも見逃せないのだ。

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