【関連写真】思わず見惚れてしまう池田エライザの人魚コーデ【4点】
同ドラマは、2012年の第9回「本屋大賞」で大賞に選出され、映画化もされた三浦しをん氏の同名ベストセラー小説が原作。小説や映画版とは異なり、ドラマ版では主人公を新たに岸辺みどりとし、彼女が人気ファッション誌の編集担当から辞書の編集部へ異動となり、くせ者ぞろいの編集部員たちに翻弄されながらも、言葉の魅力に気づき、辞書編さんの仕事にのめり込んでいく姿を描いている。主人公・みどりを池田、小説や映画版の主人公だった辞書編集部主任の馬締光也を野田洋次郎(RADWIMPS)が演じている。
本作は昨年NHK BSで放送され、ギャラクシー賞や東京ドラマアウォードを受賞。今年5月には、ドイツで開催された欧州の権威ある国際映像コンクール「ワールドメディアフェスティバル」で金賞に輝き、海外でも高く評価された。この高評価と視聴者の要望を受けて、BS版を再編集した短縮バージョンでNHK総合の「ドラマ10」枠にて6月17日より地上波放送がスタートしている。
言葉の奥深さや優しい世界観、編集部員たちのコミカルな姿など、見どころ満載のドラマだが、その中核を担っているのが主演・池田の演技だ。第1話は、彼女の圧巻の泣きの演技から始まり、その時点で視聴者の心をつかむ迫力があった。さらに、何げなく使っていた「なんて」という言葉をめぐるやり取りなども見ごたえがあり、SNS上では以下のような称賛の声が相次いだ。
「池田エライザの落ち着いた演技がうまくハマっている。丁寧な作りがとても心地よい」
「エライザちゃんってミステリアスな役のイメージあったけど、すごくこの役合っていて魅力的」
「池田エライザさんの演技に惹き込まれた。
「主演の池田エライザ、野田洋次郎の演技がこちらの認識が間違っていたと反省するほど良い!」
池田といえば、もともとはモデルとして活躍し、SNSで「自撮りの神」と称されるなど同世代の女子から絶大な人気を誇った。その勢いに乗って、2015年に映画『みんな!エスパーだよ!』のヒロインに抜擢されたことをきっかけに女優業に本格進出。
以降はTBS系ドラマ『ホクサイと飯さえあれば』、同局系ドラマ『賭ケグルイ』シリーズ、ドラマ化もされた映画『ルームロンダリング』、ホラー映画『貞子』などでキャリアを積み重ね、独特の雰囲気を持つ若手女優の注目株に成長していった。
最近では、昨年秋クールに放送されたTBS系日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』の女性シンガー役や、Netflixで大ヒットした『地面師たち』の新人刑事役での好演が話題になった。
女優として着実に歩みを進めてきた池田だが、ネット上では「池田エライザといえばコレ!」というような代表作がないという声もあった。これについて、業界関係者からは「端正なルックスで演技力も高いことから、どんな作品にでもスッと溶け込める反面、印象に残りにくいという側面があった」との指摘もある。
池田はモデルや女優として活躍し、歌手としても活動しているほか、2022年に日本テレビ系『ぐるぐるナインティナイン』の人気コーナー「グルメチキンレース・ゴチになります!」のレギュラーを務めるなどバラエティ適性もある。なんでもできるマルチな才能の持ち主だが、その器用さゆえ印象が分散し、インパクトが弱まっていたのかもしれない。
しかし『舟を編む』においては、前述したように池田の役へのハマり具合を絶賛する声が多い。「女優としての実力や魅力の高さに比べて十分な評価が得られていなかった」ともいえる彼女にとって、ついにめぐり合った「代表作」となる作品といえそうだ。今作で彼女の演技に対する世間からの評価が高まれば、実力に見合った「本格派女優」として大きく飛躍できる可能性がある。
共演の柴田恭兵も池田について「笑顔のとてもすてきな女優さんで、ちょっとはにかんだ笑顔とか、照れたかわいらしい笑顔とか、あたたかくて相手を包み込むような優しい笑顔とか、キラキラしているつい見とれてしまうような笑顔とか、ゲラゲラって笑っている笑顔とか、七色の笑顔を持つ女優さんだと思っています」とコメント。クールな印象が強い彼女だが、表情の豊かさも大きな魅力のようだ。
本領発揮となった『舟を編む』で実力が広く認知されたあと、どのような女優へと進化していくのか。今後も目の離せない存在といえそうだ。
【あわせて読む】池田エライザ、美脚伸びるモードなマーメイドスカートコーデを披露