【写真】『人間合格 エルフ荒川1stフォトエッセイ』を出版したエルフ荒川【9点】
――常に周りに人がいるように見える荒川さんですが、コミュニケーションで心がけていることはありますか?
まず相手ですかね。嘘つけと思われるかもしれないけど、相手中心で考えています。相手がうれしくなるような言葉を使いたいし、大切に思う人を大切にしたいなと思っています。
――なるほど。ちなみに荒川さんから見て距離を詰めるのが難しい人への接し方はどうしていますか?
まずなんでなんかなってずっと観察する。もしかしたら過去にこういうことがあったとか、嫌いなんかなとか思うけど、最終的には正直に言うかな。後輩が私の目を全然見てくれへんときには、「私はあなたのこと面白いと思って好きなんですけど、嫌いやったらはっきり言ってください」と言って。そしたら、昔学生時代に嫌なことがあって、誰とも目合わせられないだけですと言われて、「ごめん」となりました。だから、自分は好きですと伝えたうえで、なんでか聞くようにしていますかね。
――考えるというと?
もしかして昔、男子校かなとか、男兄弟かなとか。女性に対して慣れていないとか、照れているだけの場合もありますよね。だから、すぐ判断せず、その人のことをもっと見るようにしています。
――世間の荒川さんのイメージと違って、人付き合いはじっくりなんですね。
そうです。むっちゃ長いと思います。この人がどういう感じなんやろというのをずっと見ています。蛙亭のイワクラさんに一番お世話になっているんですけど、ちゃんと喋るまで4年かかりました。ダブルヒガシの大東さんも1年目から知っていますけど、仲良くなったのは最近やし。一貫して言えるのは、ずっと好きですってアピールしていることですかね。
――意外と誰でも真似しやすい方法かもしれないですね。
まずその人のこと知るっていうことですね。興味を持つのが大事だと思います。
――改めて書籍についてもお伺いします。オファーされたときの率直なご感想はいかがでしたか?
イエーイみたいな感じでした。ネガティブな感情もなく、自分だけが本になるなんてみたいな。
――どういうものを書いていくかは決まっていたんですか?
どうやったかな。ただ、インタビューして振り返っていくうちに、自分の過去についてなんか……と思う部分はありました。
――自己開示したくないというか?
そうですね。自分の話やけど、自叙伝ではないから。あのときの気持ちはひとつじゃなくてたくさんの感情があって、どれを選択するのかは難しかったです。文字にするとなったときに、どの言葉を選べばいいんだろうと。
――そういった苦労があったんですね。
緊張しましたね。でも、とにかく幸せしかなかったです。こんなふうに自分を大切に思ってくれている人がいるんだと、頑張ってよかったなと単純に思いました。毎日みんないろいろあると思う。その中で、私の言葉かネタか動画かわからないですけど、ひとつでも心に残って、なにかの一歩になってくれていたらうれしいです。めっちゃ背中を押すことはできないけど、一個だけなにかしてみようになればと本気で思っているので。
――ファンファーストの姿勢が、荒川さんがあれだけ愛されている理由なんですね。
自分も誰か応援したことあるんですけど、雑にされたとかわかってしまうことあるじゃないですか。それは絶対したくなくて。自分がもし表に出るときは、この人応援してよかったと思ってもらえるような人になりたいと思っていたので、私の信念ですね。
――最後に、書籍を通じてファンの方に伝えたいメッセージをお願いします。
私はこんな人と出会ってこんなことがありました、まじでありがとうみたいな感じなんですよ。明るいし楽しいという人格を形成してもらったのもみんなのおかげなので、それをまずはありがとうと言っている本やと思います。感謝の気持ちを伝えている手紙でもあるので、ぜひ読んでほしいですね。
▽エルフ荒川
1996年8月30日生まれ、大阪府出身。高校卒業後、NSC大阪校に38期生として入学。NCS内で行われた「相方探しの会」で、はると出会いエルフを結成。2022年には東京進出。2023年「第7回 女芸人No.1決定戦 THE W」で準優勝。今年6月には『人間合格 エルフ荒川1stフォトエッセイ』を発売。
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