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ゴスペラーズの所属事務所は公式サイトで「多くの方がマナーを守り、温かい応援を届けてくださっていることに、心より感謝申し上げます」としたうえで、「一方で、一部の方による迷惑行為や危険行為の報告が寄せられております」と報告。
具体的には「駅・空港・宿泊施設・公共の場などでの待ち伏せ・つきまとい・接触」「プレゼントや手紙の手渡し」「写真・動画の無断撮影」といった行為を挙げ、「今後は事務所の判断で注意・制止・入場制限などの措置を取らせていただく場合がございます」などと警告した。
7月初めには、人気YouTuberグループ「東海オンエア」が同様に悪質なファンから迷惑行為を受けていると発表。「メンバーや関係者の私生活に関する情報(住居・移動手段・行動パターンなど)を不特定多数に流す」「居住場所や稼働場所での追跡、待ち伏せに近い行為を繰り返す」などがあったといい、「『会いたい』『応援したい』という気持ちはとても嬉しいのですが、どうか節度とマナーを守った行動をしていただけますよう、お願い申し上げます」と呼びかけた。
アイドルも標的になっており、3月には大ブレイク中の7人組女性アイドルグループ「FRUITS ZIPPER」らが所属する事務所が、「根拠のない情報に基づくメッセージ及び拡散行為」「盗撮と思われる行為」「公私にわたる過度な接触」などの迷惑行為が発生しているとし、過剰な行為に対しては警察への相談や法的措置を検討するとした。
1月には、前年大みそかの「第75回NHK紅白歌合戦」に初出場した11人組ガールズグループ「ME:I」らが所属する事務所も、「路上、空港、駅、ホテル、店舗前での待ち伏せや追跡行為」「写真・動画の無断撮影、歓声や名前を呼ぶなどの行為」「アーティストが利用する公共交通機関を特定し、接触を試みる行為」など、実例を挙げて注意を促している。
実際に、迷惑を受けたことによる恐怖やストレスを語ったタレントもいる。「あのちゃん」の愛称で知られるタレント・あのだ。
昨年6月、所属事務所は「つきまとい、自動車や徒歩等による追走・尾行、出演・移動時などの関係各所での待ち伏せ行為等の迷惑行為が、多数、報告されております」と発表。「節度とマナーを守った行動をしていただけますよう、お願い申し上げます」「迷惑行為に対しては今後、弁護士や警察に相談の上、しかるべき対応を執ることも検討いたします」と警告した。
あのちゃん自身も同年5月に、SNSで「加害者意識がない人たちが沢山いるから自分の生活に自由はないし 毎日怯えて、車につけ回されたり、尾行されて仕事終わって休みたくても気を抜くこともできないです」と告白しており、それを受けて事務所が発表したようだ。
あのちゃんは週刊誌の記者からも追跡されているらしく、迷惑行為が記者によるものか、悪質なファンなのかは不明だが、テレビ朝日系の冠番組『あのちゃんねる』で、「もう、すんごいストレス。
悪質なファンが迷惑行為に及ぶ理由は「行き過ぎた愛情」が原因とされることが多い。しかし、熱烈なファンの最大の願いは「推しの幸せ」であり、つきまといや待ち伏せ、過度の接触などで推しを怖がらせたり、悲しませたりするのは愛情だとは言えない。
コアなファンと迷惑行為をするストーカーの違いについては、2016年にイギリスの公共放送BBCが「ストーカーと熱烈ファンの違いは何か」と題して特集している。それによると、熱烈ファンとストーカーの共通点は「特定の有名人に強い関心を抱いていること」のみで、それ以外はまったく別物だという。
熱烈なファンは、同じファン同士で交流するなど社会的な行為で応援するが、迷惑行為をする人物は他のファンなど関係なく、自分の欲望のままに反社会的行為に及ぶ。やはり、本当のファンは「推しの幸せ」を願い、推しを苦しませる迷惑行為をする者は「ファンではない」ということなのだろう。
警視庁生活安全部は2023年、増加する芸能人へのストーカー行為について「自宅への押し掛けや、移動中の追跡等により、迷惑をしている芸能人は少なくありません」「推しが安心して活動できるよう、大多数のファンの方々と同様にルールを守った推し活をしましょう」とSNSで呼びかけた。「推し活」という言葉が定着して久しいが、誰もがこの言葉を胸に推しを応援するべきだろう。
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