お笑い芸人・ゆりやんレトリィバァが、快挙を成し遂げた。2026年に公開される初監督映画『禍禍女』が、米ロサンゼルスで開催される、米国最大のジャンル映画祭「第13回 Beyond Fest」でワールドプレミア上映されることが決定したのだ。


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ゆりやんは、2024年12月に活動拠点をハリウッドへ移し、芸人としてだけでなく世界的な活動を本格化させている。

7月16日には「YURIYAN RETRIEVER」名義でユニバーサルミュージックからメジャーデビュー。デビュー曲『YURIYAN TIME』は、新しい学校のリーダーズの『オトナブルー』『Suki Lie』などを手掛けたトラックメイカー・yonkeyとの共同制作。新しい学校のリーダーズの楽曲は海外でも人気が高いだけに、ゆりやんのアーティストデビューは世界展開を視野に入れた本気の挑戦と言える。

また、アパレルブランド「YURYUR」のデイレクションを務めるなど芸人以外の領域でも新たな活動の基盤を築いている。とはいえ、アメリカでの道のりは平坦ではない。海外進出を狙うゆりやんだが、果たして海の向こうでブレイクすることができるのだろうか?

今年7月1日放送の『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)に出演した際、ゆりやん本人が「アメリカで仕事が一切なくて」と現状を明かしている。これを受け、アメリカ進出の失敗を懸念する報道もあった。しかし、まだ移住から半年だ。生活に慣れれば、先輩・渡辺直美のようにアメリカでも評価を受ける可能性はある。

その根拠の1つが、2019年に出演したアメリカのオーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』での大活躍だ。ゆりやんは、同番組に星条旗柄の露出度の高い水着で出場し、独特のダンスを披露して大ウケした。
番組で結果は残せなかったものの、アメリカでも通用する笑いであることを証明した。

ゆりやんの笑いは、女性ピン芸人の中では異色で、破天荒を武器に笑いをとるものだ。露出の多い水着など体を張った笑いにも対応でき、海外で受けそうなダンスを取り入れたネタもある。なにより「女芸人No.1決定戦 THE W」と「R-1グランプリ2021」で優勝した実力派だ。アメリカ向けにネタを仕上げることも可能で、生活になじめば実力を発揮するだろう。

語学面でも心配はなさそうだ。過去にゆりやんは、バラエティ番組『世界のどっかにホウチ民』(TBS系)の企画で、3カ月間ニューヨークに滞在。下ネタスラングを使えるほどの英会話力を身に着け、番組出演者たちを驚かせていた。関西大学文学部を卒業した秀才でもあるので、英語の習得にも問題はないだろう。

また、先駆者である渡辺直美とキャラがかぶらないのも強みだ。見た目は似ているところがあるが、2人の芸の方向性はまったく違う。渡辺はモノマネなど正統派な笑い、ゆりやんは奇をてらうネタを好む。
そのため、二番煎じにならず競合もせず、渡辺が開拓した市場を活かすことができる。渡辺の成功は、ゆりやんにとっても追い風になるはずだ。

女優として実績をしっかり作って海外進出したのもプラスだ。2024年9月配信の主演ドラマ『極悪女王』(Netflix)は社会現象を巻き起こすヒットを記録した。『極悪女王』は世界配信されているだけに名刺代わりになるだろう。女優としてハリウッドデビューも夢ではないかもしれない。

ちなみに、ゆりやんは『アメリカズ・ゴット・タレント』に出演した際、パフォーマンス後に英語のジョークで審査員を笑わせている。語学力はもとより、アメリカ的な笑いにも対応できることを示していた。キッカケさえあれば渡辺に迫るブレイクを果たす可能性は十分ある。

ともあれ、世界最大級のジャンル映画祭での初監督作お披露目は、芸人として、音楽アーティストとして、そして映画監督として羽ばたく彼女の世界進出に大きな追い風となるだろう。世界的なスターとなって、さらにパワーアップした姿を見せて欲しい。

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