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横山は「僕が走ることで、今、支援を必要としている子どもたちに少しでも力になれたら、ご覧いただく皆様の心にも少しでも響いたら、こんなにうれしいことはないです。思いが届くように一生懸命走ります」などと意気込みをコメントした。
横山は経済的な不安を抱えながら育ち、中学卒業後に建設会社に就職して働きながらタレント活動を始めたという経験を持つ。母親の病気により、弟たちが児童養護施設に入ったこともあった。そんな横山の思いを受け、今年は「マラソン子ども支援募金」が開設され、番組公式サイトや横山が走行中に表示されるQRコードから募金が可能となる。寄付金は全額、支援を必要とする子どもたちのために役立てられるという。
ネット上のファンからは「チャリティーランナーおめでとう!」「裕くんの思いがみんなに伝わりますように!」などと祝福のコメントが集まった。だが、その一方で「猛暑なのになぜ危険なマラソンをさせるのか」「チャリティーのために走る意味が分からない」などと批判的な声も続出し、賛否が渦巻いている。
否定的な意見が強まる背景には、今年の歴史的猛暑がある。7月の全国の平均気温は平年より2.89度高く、明治時代に統計を取り始めてから最も高い「異常な高温」となった。
昨年、やす子が走ったチャリティーマラソンも暑さへの懸念はあったが、台風の影響で雨が降り、気温は思ったほど上がらなかった。競技場を先にぐるぐると周回してから路上に出るという異例の形になったが、どうなるかと注目度が上がり募金額は歴代2位を記録。
しかし、昨年の放送日である8月31日と9月1日の東京の最高気温がそれぞれ31.1度、30.5度と比較的過ごしやすかったのに比べ、一昨年の両日の最高気温は34.1度、33.4度と猛暑レベルだった。今年は統計上でも例のない暑さであることから「歴史的猛暑下のチャリティーマラソン」となる可能性があるのだ。
さらに、長年にわたってチャリティーマラソンのトレーナーを務めてきた坂本雄次さんが「苦言」を呈したことも、否定的な見方が強まる要因となった。
坂本さんは7月上旬に出演したイベントで、チャリティーマラソンのトレーナーを昨年で卒業したと告白。同席した登山家の野口健氏から「五輪もそうだけど、もう時期を変えた方がいいですよね」と問われると、「この場で話していいのか分からないけど、これは私が携わっていたころから言ってきた。年々暑さが変わっているので、時期は選んだ方がいい」と提言した。
坂本さんは、「『24時間テレビ』が始まって14年目にスタートした当時はそんなに暑くなかったけど、年々暑くなっていてヤバいですよ。寒暖計で40度は、路面温度で50度を超える。おまけにアスファルトを走って反動が膝にくる」と解説し、猛暑の時期の開催に疑問を呈した。長年チャリティーランナーを見守り、実情を知る「功労者」の言葉は重い。
日本テレビも当然ながら、暑さ対策の重要性を認識しており、系列紙のスポーツ報知は「安全面を強化し“厳戒態勢”を敷く予定」と報じている。
しかし、そうだとしても「テレビ局は報道機関である」という問題が残る。放送局は猛暑になると「屋外での激しい運動は控えて」と呼びかけるが、当のテレビがタレントに炎天下で長距離を走らせて、それを放送すれば、説得力を欠いてしまうだろう。
毎年何かと物議を醸すチャリティーマラソン。『24時間テレビ』は系列局の元幹部による募金着服事件などで風当たりが強まっており、今年も横山のマラソンはさまざまな意味で注目を集めそうだ。
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