シンガー・ソングライター・あいみょんのタトゥーが波紋を呼んでいる。近年は人気アーティストらが身体にタトゥーを入れていることに困惑の声が上がることが多いが、なぜタトゥーは物議を醸しやすいのだろうか。


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あいみょんは、発売中の女性ファッション誌「GINZA」9月号(マガジンハウス)の表紙に登場。いつもと違う眉毛を出した髪型でガラッとイメチェンした姿はインパクト抜群だが、それ以上に注目を集めたのが左腕に入ったタトゥーだ。

人の形をしたようなかわいらしい絵柄なのだが、これに対して「古い感覚なのかもしれないけど、タトゥーには抵抗感ある」「ドラえもん映画の主題歌とか担当してる人だから複雑」「あいみょんにタトゥーあるとショックだなあ。NHKに出られなくなるんじゃないの?」などと、SNS上で困惑の声が相次いだ。

その一方で「もともとは攻めた音楽性の人だからタトゥーくらいまったく不思議じゃない」「令和の時代にタトゥーで騒ぐなんておかしい」「かわいいと思うけど」と理解を示す声もあり、賛否が分かれている。

熱心なファンはあいみょんがタトゥーを入れていることを以前から知っていたようだが、ライト層にとっては、彼女が生み出す優しく爽やかな楽曲とタトゥーのイメージが一致せず、それが議論を呼ぶ要因になったとみられる。

あいみょんに限らず、最近はアーティストの「タトゥー問題」がなにかと物議を醸している。中でも注目されたのが、国内外で活躍する音楽ユニット「YOASOBI」のAyaseだ。

Ayaseはもともと首のあたりまでタトゥーが入っている様子が確認されていたが、7月末にInstagramで公開したタンクトップ姿の写真が大きな話題に。胸元から両肩、両腕、さらには左手の甲にまでびっしりとタトゥーが入っており、賛否を呼んだ。

昨年秋には、シンガー・ソングライターの優里がInstagramに掲載したノースリーブ姿の写真が大きく騒がれた。腕にびっしりとタトゥーがあり、あるネットユーザーが「怖すぎてちびった」というコメントと共にXに転載したところ、一気に数千万回も表示され、「こんな人だったとは」「イメージと違いすぎる」といった驚きと困惑の声が広がった。


海外ではタトゥーをファッションとして入れることが珍しくないが、日本ではいまだに多くのスパ施設やジムなどで「入れ墨お断り」のルールがあり、抵抗感を持つ人が多い現状を物語っている。映画やドラマの影響もあってか、時代が変わっても「タトゥー=反社会的勢力や不良」というイメージが根強く、それが芸能人がタトゥーを入れているだけで騒ぎになる要因になっているのだろう。

しかし、あいみょんが物議を醸した一方、浜崎あゆみ、倖田來未、中島美嘉、ちゃんみなといった女性アーティストは、タトゥーがあってもファンからの拒絶反応はほとんどない。男性アーティストでもヒップホップ、ハードロック、ヴィジュアル系などはタトゥーを入れていても騒ぎにならない。

この違いについて、業界関係者は「本人のキャラクターや楽曲のイメージとギャップがあるかないかの違い」と指摘する。

タトゥー問題が騒動になったあいみょん、優里は爽やかなイメージが強く、Ayaseも「夜に駆ける」「アイドル」などポップな楽曲でヤンチャな印象はない。

爽やか、優しい、清純といったイメージを抱いていたファンが「タトゥーがある」という事実に衝撃を受け、ある意味、裏切られたような感覚を覚えることで物議が広がったのかもしれない。タトゥーは今後、さらにカジュアルな存在になるとみられるが、時代の流れとともにこうした抵抗感も薄れていくのだろうか。

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