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誤解を恐れずに言えば、今なお“天才子役・芦田愛菜”という印象を抱き続けている層も一定数存在するだろう。3歳から芸能活動を始めた彼女は、幼い頃から数多くの作品に出演し、それまでの子役とは一線を画すような演技力で世間を驚かせた。中でも2010年に放送されたドラマ『Mother』(日本テレビ系)は、彼女の代表作として知られている。
そして翌2011年には、ドラマ『マルモのおきて』(フジテレビ系)で全国的な人気を獲得。鈴木福とともに歌って踊った『マル・マル・モリ・モリ!』も大ヒットし、『NHK紅白歌合戦』への史上最年少出演という快挙も果たした。
そうした鮮烈な子役時代を過ごした芦田は、中学生になると慶應義塾中等部に進学。俳優としての仕事をある程度絞り、学業との両立を優先する道を選んだ。現在は慶應義塾大学の法学部政治学科に在学中であり、最近は国連開発計画(UNDP)の国内親善大使に就任。気候変動や環境問題の啓発活動にも積極的に取り組んでいる。
テレビでは落ち着いたトーンでナレーションや司会業を務めることが多く、最近の芦田には“才女”あるいは“知的で品のある女優”といったイメージが定着している印象。かつて『しゃべくり007』(日本テレビ系)に出演した際も触れられていたが、世間からは「初の女性総理を狙っているらしい」と噂されるほどだ。
だからこそ今回の『24時間テレビ』において、黒柳徹子の青春時代を演じることは、芦田にとって意義深い挑戦となる可能性がある。というのも学生時代の黒柳といえば、破天荒で猪突猛進な性格だったことで有名。芦田に定着した“優等生”なイメージとは、ほぼ対極にある役柄といえるだろう。
また『24時間テレビ』とは別に、細田守監督の最新作『果てしなきスカーレット』への出演も、彼女にとっては“大きな挑戦”となりそうだ。同作は略奪と暴力が蔓延る「死者の国」を舞台にした物語であり、芦田は主人公のスカーレット役として出演する。
声優としての活動はこれまでも多数経験しており、『怪盗グルー』シリーズなどの日本語吹き替えをはじめ、『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』や『かがみの孤城』といったアニメ映画にも出演。さらにNHK連続テレビ小説『まんぷく』ではナレーションを務めるなど、声の仕事にはすでに高い適性を示してきた。
ただ『果てしなきスカーレット』で演じるスカーレットは、国王である父を殺した敵に復讐を誓う王女という役柄であり、これまでの芦田のイメージとは大きくかけ離れたキャラクターといえる。実際に芦田自身も、「スカーレットは、中世の王女で私と同世代の19歳という設定ですが、根底にあるものや価値観が違う部分がたくさんあり、演じることがとても難しかったです」と語っていた。
映画『はたらく細胞』で演じた“健康で真面目な高校生”のような役は確かにハマり役といえるが、今回のような新境地への挑戦によって、これまでとは異なる側面を見せてくれる可能性も高い。黒柳徹子とスカーレット――いずれも難役ではあるが、それらを乗り越えた先に、“俳優・芦田愛菜”のさらなる飛躍が待っているのではないだろうか。
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