【写真】多部未華子が“DV”に苦しむ主婦を演じるドラマ『シャドウワーク』【2点】
原作は、江戸川乱歩賞作家・佐野広実による2022年刊行の同名小説。
タイトルである“シャドウワーク”という言葉の定義の一つに「報酬を受けないが、社会や経済の基盤を支えるために必要不可欠な労働」がある。はたしてこの言葉が、本作においてどのような意味を成しているのか。夫からの暴力によって人生を狂わされた妻たちが、自らの、そして仲間たちの人生を取り戻すために行っている“秘密の行い”とは?
主演を務めるのは、WOWOW連続ドラマ初主演を務める多部未華子。演じる主人公・紀子(のりこ)は、夫から数年にもわたる日常的な暴力により自己喪失し、暴力を受ける自分が悪いのだと考えるまでに至っている。
そんな紀子は、ある日、命からがら逃げだした先の病院である人物と出会い、江ノ島にある一軒の家へと導かれることに。そこで自分と同じ境遇のさまざまな女性たちと共同生活を送るうち、本来の自分と豊かな生活を取り戻していくも…。その家に敷かれた秘密のルールにぶつかり、心を砕く役どころだ。
これまでヒューマンドラマからラブコメディまで、数々の名作に出演してきた多部だが、ここまでハードな描写を有する本格ミステリーへの出演は自身初。俳優として新境地ともいえる難役を全身全霊で演じる姿に注目だ。
多部は今作への出演に際し、「久しぶりにすごく重めのドラマに参加できるなということ、そしてDV被害者という、今まで演じたことのない役柄を演じることが楽しみです。ハードな描写も多いですし、精神的に追い詰められた女性たちが集まっているちょっと異様な空気を、どのように映像で表現していくのか、まだ想像ができていません。
紀子はあまりセリフの多い役ではありませんが、夫以外には自分の本音をちゃんと述べられるし、女性として生きていくということを見失っていない人物です。傷ついた紀子が、生きようとする力強さを持った女性たちと出会って変わっていく姿をうまく演じられるか心配ですが、私が脚本を読んで面白いと思った紀子の心の変化を、頑張って演じられたらと思います。
ドラマですので、視聴者の皆様にはとにかく楽しんで見ていただけたら十分です。シェルターに集まる女性たちがタッグを組んで何かを果たしていく。その展開に驚きつつも、どのような結末を迎えるのか、見届けてほしいなと思っています」とコメントを寄せている。
なお、監督を務めるのは、2022年末に映画『AWAKE』で長編映画デビューし、『俺ではない炎上』の公開も控える気鋭監督・山田篤宏。脚本は関久代が担当する。
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