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出演者からも「お姉さんになりましたね」「大人になりましたね」と声が飛び、照れ笑いを見せた広瀬。今年は5日に封切られた主演作『遠い山なみの光』と、19日に公開される『宝島』を含む映画5本、ドラマも配信作品を含めて2本に出演するなど多忙を極めるが、「楽しいなって思いながら、毎日心地いいリズムでやらせていただいてます」と充実感を滲ませた。
3、4年前は、芝居をしていても普段話していても「本音で喋ってるのか、自分の言葉で喋ってるのか、ちょっとわからないな」と他人を信用できない面があり、「ペースが乱れていた気がしていた」と語る広瀬。しかし「気付いたら何か抜けて」と、自身のペースを掴んだことで周囲の言葉を自然体で受け入れられるようになったという。現在の充実感はそこから生まれているようだ。
そんな広瀬が一品目にセレクトした料理は、沖縄県で食べたという「牛まぶし」。19日に公開される沖縄を舞台にした映画『宝島』の撮影中にマネージャーと訪れ、あまりの美味しさに「飛びました」と表現し、出演者を笑わせた。
年齢を重ねると肉好きから魚好きへとシフトしていく人も多いが、広瀬は「ずっとお肉派」で、疲れを感じた時は焼肉を食べて元気を出すのだとか。
酒も好きな広瀬は、20歳の時にキックボクシングのトレーナーから教えてもらったスナックに通うようになり、性別も年齢も職業もさまざまな常連客たちと仲良くなった。
50代の普通のおじさんもいるグループに広瀬が加わって飲んでいるというのは驚きだが、彼らの誕生日には一緒に集まってお祝いしたり、広瀬が出演した映画を一緒に観に行くこともあるというのだから、さらに驚く。仕事とは関係のない人たちとの飾らない交流が、広瀬にとって多忙な日々の中で貴重な息抜きになっているようだ。
2015年に映画『海街diary』、2016年から18年にかけて映画『ちはやふる』シリーズ3作品、そして2019年にはNHK連続テレビ小説『なつぞら』のヒロインを務めるなど、女優として順調にキャリアを積み上げてきた広瀬だが、2012年に14歳で芸能界デビューした当初はあまり芸能の仕事に乗り気ではなかったようだ。
現在の事務所の社長からの誘いを断りきれず、電話を切った瞬間に「やりたくない」と大号泣したと明かす。それでも夢中で取り組んでいるバスケットボールを優先できるならと考えたが、現実は甘くなかった。CMの仕事が決まったものの、バスケの新人戦とかぶることが判明。こうしたことから「東京の人は敵、信用できない」という反発心が生まれ、それが若い日の広瀬が醸し出していた「とっつきにくい」「近寄りがたい」といったイメージにつながっていたのかもしれない。
その後、様々な経験を経て、現在は角が取れて柔らかな雰囲気を持つ大人の女性へと成長した広瀬。『遠い山なみの光』や『宝島』では、これまでにない役柄へ挑戦し、演技の幅をさらに広げている。
今後、彼女がどのような大人の演技を見せてくれるのか、大いに楽しみになのだ。
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