2021年にSKE48を卒業した松井珠理奈が、2nd写真集「アイヲシル」を9月9日に発売。1st写真集から10年の時を経て、前作と同じ9月9日に届ける本作は、「全力投球」でアイドル人生を走り続けてきた彼女の“大人の余裕”を表現すべく、地元・東海地方で全編を撮影。
愛犬との癒やしのショットから初挑戦のランジェリーカットまで、見どころたっぷりの本作の撮影エピソードや、小学生でアイドルになった彼女の「変わったこと」と「変わらないこと」を聞いた。(前後編の前編)

【写真】2nd写真集「アイヲシル」を発売した松井珠理奈の撮り下ろしカット【10点】

──2015年の9月9日に発売した1st写真集から、10年ぶりの写真集ですね。

松井 1st写真集からずっと出していなかったので、「いつかもう一度写真集を出したい」とは、ふわっと考えていました。そうしたら、去年の今頃に、ファンの方からの「1st写真集発売から9周年だよ。しかも9月9日だよ。“999”だよ」というコメントを見つけて、「もうそんなに経つの?来年10周年じゃん」と思ったんです。節目だし、このタイミングで出すことができたら記念にもなるし素敵だなと思いました。

──ファンの方がきっかけを作ってくれたんですね。

松井 そうなんですよ。ファンの方はそういう記念日をすごく覚えてくれているんです。日にちを大事にしてくれて、CDの発売日なども「今日で『大声ダイヤモンド』から〇〇年だよ」とか教えてくれる。私自身が忘れてしまうこともあるので、思い出させてもらうことが多くてありがたいです(笑)。


──10年前と比べて、撮影に向かう心境は変わりましたか?

松井 昔は「何事も全力投球がいい」という感じで力が入っていましたが、休養をいただいてから「たまには力を抜いて休むことも大事だな」と考えるようになりました。以前はそういうことをかっこ悪いと思っていたところがあったんですが、今回は「ありのままの自然体の姿も見せたい」と思って。自分の中でできた“大人の余裕”のようなものを見せたい、と地元で撮影することにしました。

──リラックスして撮影できたんですね。

松井 だいぶリラックスしていましたが、ランジェリーでの撮影は初めてだったのですごく緊張しました。水着撮影の経験はありますが、ビキニは1st写真集でしかやったことがなくて、その後の雑誌のグラビアでも割と守られている感じの衣装が多かったんです。今回は特に衣装合わせが一番嫌でしたね(笑)。メイクをちゃんとしてもらって撮影のモードに入っている状態なら大丈夫なんですが、衣装部屋でとりあえず着てみる、というチェックが本当に恥ずかしくて…。緊張感がやばくて、顔が赤くなっていました(笑)。

──写真の中に恥じらいを感じる瞬間もあるかもしれませんね。

松井 イケイケな感じにはなっていますが、実は恥じらいがある、という瞬間もあると思うので、見つけてほしいです(笑)。

──特に気に入っているシーンはありますか?

松井 地元の愛知県春日市の公園で愛犬と散歩しているシーンです。
これが本当にリアルで、自然な表情が詰まっているんです。愛犬がニコニコしていて、私も同じような表情。口をちょっと開けてニコニコしている顔が一緒で、飼い主に似てきたのかなと思って、嬉しかったです。

──この写真の時の、笑顔の理由はなんだったんですか。

松井 みんなにお散歩してもらって、本当に走り回ってすごく楽しかったんだと思います。撮影スタッフの皆さんも「可愛いね」と甘やかしてくれて、愛犬もすごく嬉しそうでした。私が15歳で東京に来た時に寂しくて飼い始めた子で、私の寂しさを支えてくれたワンちゃんなんです。

──完成した写真集を誰に見せたいですか?

松井 出来上がった写真を見て、自分で「すごく成長したな」「大人になったな」と感じたので、それを「誰に一番報告したいかな」と考えた時に、AKB48グループの先輩方を思い浮かべました。私は一人っ子なので、先輩方が本当のお姉ちゃんみたいな存在。小学6年生の頃からお世話になっている先輩方にまず見てほしいと思って、見ていただいてメッセージを書いていただきました。AKB48グループのメンバーが写真集を出す時って、秋元康先生が帯を書くことが多いんですが、私の1st写真集の時はなぜかなかったんですよね。目上の方にコメントを書いてもらうことにすごく憧れていたので、今回は先輩方にお願いしたんです。


──本作に収録されている先輩方からのメッセージを読んでみて、いかがでしたか?

松井 一番意外だったのはともちん(板野友美)さんです。めちゃくちゃ長くて愛のこもったメッセージで。ともちんさんってツンデレで、本人には思いをあまり言わないタイプなんですが、「こんなふうに思ってくれていたんだ」と嬉しかったです。普段、直接どう思っているかを聞くようなこともないし、聞きたくても聞けないので、本当に素敵な機会になりました。時間があれば、もっとたくさんの方に聞きたかったです。

──1st写真集発売からの10年で、「変わったところ」と「変わらないところ」を教えてください。

松井 変わったのは、無理をしすぎないところ。小6でSKE48に入った時は、大人たちの中に入ったということもあって「大人ぶらなきゃ」と思って強がって、背伸びをしていました。私は当時、見た目が大人っぽくて「小6だけど高3みたい」と言われていたので、そこに合わせなきゃと思っていたんです。本当はもっと小学生らしくしたかったんですが、できなかった。でも今は等身大の自分でいることを怖がらずにできるようになったので、変わったなと思います。変わらないのは、心の底から笑った時の笑顔ですね。
下着で寝転がって笑っている自分の顔を見た時、小6の頃の自分と全然変わっていないなと思いました。楽しい時の、心の底から笑った時の顔が変わっていなくてよかったなと思います。

──最後に写真集を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。

松井 ファンの方はすごく大事で、私にとって家族のような存在です。今回の写真集は、見てドキッとする瞬間もあると思いますし、これまでの17年間の活動で初めて見るような顔もあると思います。「私ってこんな顔するんだ」と自分でもびっくりしました。「これって本当に松井珠理奈?」と思うほど、今までのイメージと違う、本当に自然体な部分を出させていただいたので、今まで応援してくださった方にも、あまり興味がなかった方にも見ていただけたら、きっと好きになっていただけるんじゃないかなと思います。「アイヲシル」というタイトルですが、愛だけじゃなく、新しい松井珠理奈の魅力を知れる一冊になっていると思うので、ぜひたくさんの方に手に取っていただきたいです。

【後編】松井珠理奈、卒業後の日々を語る 地元愛・歌への情熱・結婚への憧れ「小さいことも幸せ」
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